2018年3月15日
レオナルド・ディカプリオの「ザ ビーチ」という映画をご存知だろうか
レオナルド・ディカプリオ扮するリチャードという青年がタイのカオサンロードの安宿でとある男から伝説の秘密のビーチの場所の地図を手に入れ、仲間とその島を目指す物語だ
今からもう18年も前の映画
それでもあの映画を初めて見た時のことは覚えてるなぁ
世界にはこんなにも美しいビーチがあり、東南アジアの南の島ってこんなにロマンあふれるものなのかと
いつか自分も行ってみたい このビーチをこの目で直接見てみたいと強く思ったのを覚えてる
調べてみるとそのビーチの撮影場所はピピ島という島だった
ちなみにピピ島にはピピドーン島とピピレイ島と2つあるのだが、映画のモデル・撮影場所になったのは普段は無人島になっているピピレイ島の方
映画の中の秘密のビーチはピピレイ島にある「マヤベイ」という場所だ
そして今日ついに僕はあの映画を見て以来ずっと憧れてたピピレイ島の秘密のビーチ、マヤベイに行くのだ
今日乗るのはいつもよりちょっといいボート スピードボートですね
ピピ島は今まで行った離島よりも遠いのでこのボートで他の観光客と一緒に向かいます
それでもプーケットから行くよりここクラビから行った方がわずかに近いです
何でも最初はいきなりピピ島に行くのではなく猿のいるモンキーアイランドとかいう島に立ち寄るらしい
特に興味はないがこのスピードボートでピピレイ島を見に行くツアー内容に含まれてるのでしょうがない
ここがモンキーアイランド
ビーチは狭めで、猿がいるため一人だと荷物を置いて散策したり泳いだりできない
正直何を持っていかれるかわかったもんじゃない
ここに寄るくらいなら直でピピ島に行って欲しいのが本音
マヤベイに滞在できる時間は決まってるらしいのでここで使う時間をピピ島で使いたい
一応、離島なので昨日のチキン島ほどでは無いにしても海水は綺麗
あとこの浜辺は砂が真っ白でメチャクチャ細かいので裸足で歩いても全く痛くないです
こうやって写真アップしながら改めて見ると綺麗なビーチなんですけどね
でも前日にチキン島のあの海を見た僕にはかなり物足りなく感じた
僕が一人で木陰で休んでいるとガイドが「日本人なの?」と話しかけてきた
そうだよっと答えると彼は日本のアニメについて饒舌に語り始めた
ドラえもんやドラゴンボールが海外でも有名なのは知ってたけど、まさか一休さんまでタイでは有名だとは知らなかったな
でもそう言えばバンコクの夜のお店の女の子が一休さんのアニメの歌を全部歌えたっけ
きっと子供の頃テレビでやってたんだろな
30分ほど過ごした頃だろうか、ようやくピピレイ島に向かうことになった
クラビ側から行くとマヤベイは裏側だ でもその前に岩肌に狭い洞窟の入り口のようなものが見えた
「あれはバイキングケイブだ」っと船のガイドさんが言った
その昔、本当に海賊が利用してたらしい
そう言えば映画のザ ビーチでもディカプリオがパンガン島に買い出しに行って戻って来たときに荷物を島に運ぶのにこの洞窟っぽいところを使ってたな
ここがモデルになってたのか
そうしてラグーンに立ち寄った後についにマヤベイの入り口に差し掛かった
もうすぐだ
もうすぐあの映画で見た憧れてた場所に僕は立てる
緊張のようなドキドキが止まらない この旅に出て初めての感触だ
しかし・・・・・
マヤベイに着いたらそのビーチは人でごった返しになっていた
クラビに着いてから一気に減った中国人観光客がどこから沸いてきたのかそこら中にいる
自分も観光客の一人としてここに来てるのだから同じくその中の一人なんだけど、
これではまるで人を見に来たようだ
ビーチを歩いてマヤベイの入り口が見える場所まで来てみた
映画ではCGで出入り口が完全に防がれたビーチになっていたが実際には一部ポッカリと口を開けている
逆にそこが開いてるからこそ船でここまで入ってこれる
映画のように閉じていたら陸側からじゃないとたどり着けない
海に入って少し奥に行き、人が少ない状態になるようにして撮影してみよう
間違いなく美しいビーチなんだけど、それを台無しにしてるのは僕ら観光客
綺麗な風景や自然を台無しにするのはいつも人だ
人気のないこのマヤベイを見れたらどんなに素晴らしいだろうか
きっとそれは叶わないだろうけど、僕は長きにわたり憧れ続けた場所になんとかたどり着けた
秘密のビーチをこの目で見て、ビーチの砂を踏みしめ、マヤベイの海で泳いでるんだ
十分満足できたよ
結局マヤベイでの滞在は30分ほどだった
その間にもひっきりなしにマヤベイに船が出入りしている
一隻の船が長居する訳にはいかないようだ
滞在時間も船の会社同士である程度決められているのだろう
僕らのボートもマヤベイを離れる時間となった
そしてやって来たのは無人島ではない方のピピ島
ピピドーン島だ
ここで遅めの昼食を取る
食事代はツアー代に含まれてるので好きな物を好きなだけってパターン
食事後も少しばかり散策する時間があり軽く散歩
スイカのシェイクが暑い国ではめちゃくちゃ美味しく感じる
この後、バンブーアイランドという小さな離島に行って、近くの海でシュノーケリングをしてからアオナンビーチに戻った
シュノーケリングは波がまぁまぁあってみんな苦戦してたな
アオナンタウンの宿に戻って昼間のひどい日焼けを水だけのシャワーで冷やしながらマヤベイを思い返した
なんだかあそこに居たのは夢だったんじゃないかとさえ思えてくる
そして今度はなんらかの方法で人の居ないマヤベイをもう一度みたいという意欲に囚われていた
タイ国立公園局がサンゴ礁保護を目的に、2018年の6月〜9月の観光シーズンにかけてマヤベイを閉鎖する事を決めたニュースを僕が知ったのはこの2週間後だった
今まで行けていた場所もいつか突然行けなくなる事もある
永遠の楽園なんてこの世には無いのかもしれない