2019年11月6日
オアハカの宿を一旦チェックアウトして今日からSan José del Pacífico(サンホセ・デル・パシフィコ)という場所に行く
その町はマジックマッシュルームの産地らしくヒッピーや旅人の間で有名なキノコの町だ
オアハカからミニバンに乗って3時間ほど山の中に入ったところにある町で、特にこれといって何かある町ではないけどとにかく質のいいキノコや大麻が安く手に入る場所だとメキシコ通の旅仲間から教えてもらった場所
San José del Pacífico(サンホセ・デル・パシフィコ)の場所はこちら
オアハカからは2等バスのバスターミナルからミニバンが出ています
僕は2日前に2等バスのバスターミナルに下見に行って、サンホセへ行きのミニバンの値段と時間を確認しておきました
この会社がサンホセへのミニバンを走らせています
サンホセ行きのミニバンが出るバスターミナルFYPSA Autobuses Fletes y Pasajes の場所はここです
因みに「サンホセ」と名のつく場所はメキシコ国内にいくつもあります
ですがオアハカでサンホセと言えばもう絶対にSan José del Pacífico(サンホセ・デル・パシフィコ)の事になるのでオアハカ内では「サンホセ」だけで十分伝わります
欧米人やアジア人などのバックパッカーがサンホセ行きのチケットを買いに来たら、チケットを売る側の人も「あぁキノコを食べに行くんだな」と分かってる感じです
ここが2等バスのバスターミナルの中
この中からサンホセ行きのミニバンを運行してる会社を探します
バスターミナル内で何人かの人に聞き込みをしてサンホセ行きのミニバンを運行をしてる会社を見つけました
この小さな小屋のような事務所がサンホセ行きのミニバンを運行しています
これによるとどうも朝から30分おきにミニバンが出てるみたいですね
1日にかなりの本数を運行しているようです
あと注意点としてサンホセ行きのミニバンのチケットは2日以上前に買うことはできません
サンホセ行きのミニバンのチケットは当日か前日のみに購入可能
僕がバスターミナルを下見に行ったのは2日前だったのでその日は僕も買えませんでした
事務所のオバチャンに「明日来てくれたら明後日の分のチケットを買えるよ」と教えてもらいました
これが次に日に買いに行ったサンホセ行きのバンのチケット
僕はお昼過ぎにはサンホセに着きたかったので朝の9時の便を選びました
サンホセまで片道110ペソ(約550円)
バンだけどちゃんと席も指定されている
こんな感じのバンでひたすら山の中に入っていきます
そして山道を走ること3時間半
山間部の町San José del Pacífico(サンホセ・デル・パシフィコ)に到着
ミニバンを降りたバス停にはオアハカに帰るミニバンの時刻表が書かれていました
ここからもオアハカに帰るバンも朝7時以降は30分おきに出ているみたいだ
そしてバンを降りたら町の中のいたるところでキノコの絵が目に入る
なかなか面白そうな町に来たぞ
とりあえずは目をつけていた宿にチェックインしよう
僕が今回泊まったのはバス停の目の前にあるcafe expressというカフェの2階にあるゲストハウス
宿の名前は分からないけど泊まる時の手続きをすべて下のカフェでやったのでcafe expressと同じ系列の宿だと思う
ドミの部屋はこんな感じ
広くて個人のロッカーもあり
朝7時から夜12時までならホットシャワーも出ます
サンホセは山間部なので夜は一気に寒くなるので夕方くらいにはシャワー浴びた方がいいかも
チェックインも終わったことだしキノコを探しにサンホセの町をちょっと歩いてみますか
San José del Pacífico(サンホセ・デル・パシフィコ)の町はマジックマッシュルームやマリファナ以外には特に有名なものはなく本当に小さな山の中の町だ
町のメイン通りを歩いてみると左右の店にはあちこちキノコの絵だらけ
ここまで町を挙げてのキノコ推しの場所は見たことがない
ここはマジックマッシュルームで有名なヒッピーの隠れ家のような山奥の町
オアハカの街の売人などが下の街でマジックマッシュルームやマリファナを売るために買い付けに来るような場所だ
一応メキシコではマジックマッシュルームは違法のはずだ
けど山の中とはいえこんな町が存在するその緩さがメキシコのいいところ
サンホセは小さな町なのでメイン通りから一本でも外れると本当に田舎の山間の町って感じ
質素で素朴なその町並みは嫌いではない
僕が町の中を歩き回ってる時だった
2件ほどゲストハウスがありさらにその隣に新しいゲストハウスを作っているところがあった
そのゲストハウスを作っている大工さん2人にどこでマジックマッシュルームが手に入るかを聞いてみた
すると驚いたことに「キノコなら今あるぜ どれぐらい欲しいんだ?」と返って来た
僕「とりあえず一回ぶんだけ欲しいんだけどいくら?」
大工「一回分で大体きのこ6個から8個ぐらいで300ペソだな」
300ペソというのはだいたい事前に聞いていた相場通りだ
安いところは150ペソからあるらしいが、基本200〜300ペソがここでの相場だ
僕「1回見せてもらっていい?」
大工「ほら、これだよ」
これが見せてもらったサンホセのマジックマッシュルーム
この辺りのマジックマッシュルームは「ルンベ」というワライダケの一種
文字通り食べると気分が高揚して楽しくなってきてちょっとしたことでもケラケラ笑ってしまうようなマリファナのサティバ系に似たような効き目のキノコ
食べ方は簡単でこのまま食べる
このまま食べるんだけど土がたくさん付いた状態で売られてるので、まずは持ち帰って濡らしたティッシュで軽く拭くか、軽く水洗いして土を落としてから食べます
根元の土がいっぱい付いているところは食べずに捨てる人が多いかな
またマジックマッシュルームを洗う時はキノコの上の傘の部分はあまり触らないほうがいいとこの大工に教えられました
取ってきた生のキノコをそのまま食べてるので味はもちろん美味しくない
効いてくるのは食べてから1時間ちょっとしてからです
経口摂取なので胃で消化されて腸に移動して吸収が始まってから効いてくるという感じですね
目的の物も手に入ったのでもう少しだけサンホセの町を散歩してから宿に戻ることに
サンホセはメイン道路から外れた裏道もいくつかゲストハウスが点在している
ヒッピー達が宿の前のベンチに座ってマジックマッシュルームを食べたりマリファナを吸ったりしている
ここはマジックマッシュルームがなくてものんびり出来るいい町だと思う
ヤギや羊がその辺につながれている山道を学校帰りの女子校生がおしゃべりをしながら歩いている
なんだか昔の昭和の時代の景色を見ているようで心が和む
宿に戻ると欧米人の女性が同じドミの部屋にチェックインしていた
手のひらに何かをのせてパクパクとそれを口に運んでいる
チラッと見えたけど彼女も早速マジックマッシュルームを食べているようだ
目があったので「エンジョイ!」とだけ言っておいた
彼女は口にマジックマッシュルームを頬張ってるのでウインクだけ返して来た
僕も宿の洗面台で根元の部分をちぎってからキノコを水洗いした
水洗いしてしばらく乾かしたのがこれ
キノコを一つずつ口に運ぶ
味はやはり美味しくないしちょっと土っぽい香りもするのである程度噛んだら早めに飲み込む
洗い方が雑だと細かな土の粒がくっついており、口の中でジャリっとしてしまうのである程度はしっかり洗った方がいいね
マジックマッシュルームを食べてからしばらくベッドの上で寝転んでいるとなんとなく体の芯からポワァと暖かくなってる気がしてふわふわとしてきた
寝転がったまま YouTube を見ているとたいして面白いことを言ってるわけでもないのにクスクスと笑いがこみ上げてきて止まらなくなった
完全に効いてきたなコレ(笑)
でもいい気分だ
そのまま夕方になるのを待ってフワフワしたまま外に夕食を食べに出る
・・・が、料理を注文するとき頭が回らないので全然考えることが出来ない(笑)
なんとなく指さして注文を完了する
料理を一つ注文し終わっただけで何か大仕事をひとつこなしたような達成感に一人勝手に包まれる
ようやく終わったと思った矢先お店の店員のお姉さんに「飲み物は何にする?」と聞かれた
やめてくれ 今思った以上に頭が回らないんだ
単純なことでも質問をされるとすごく焦る
メニューを見て回らない頭で考えかろうじてリフレスコを指差す
「リフレスコ」というのはメキシコで炭酸飲料のことだ
リフレスコを指さしてようやくミッションが終わったと一息つこうとしたところにお姉さんが畳み掛けてきた
お姉さん「リフレスコね 種類は何する?コーラ?スプライト?ファンタ?それともジンジャーエール?」
・・・ダメだわからない
えっとこれはジュースの種類を聞かれてるんだよな
そもそも何があるんだっけ・・
えっと、コーラと・・もう思い出せないや
僕がキョドりながらジュースを選ぶのに時間がかかっているのでお姉さんもどうも僕がマジックマッシュルームを食べてキマってると分かったみたいだ
僕は具体的なジュースの種類を言うことが出来ずに指でメニューのリフレスコスという文字を指差してもう一度弱々しい声で「えっと・・リフレスコ・・」 とお姉さんの顔を見上げながら言った
お姉さんは全てを分かった顔で「ロクに考えることができないのね 適当に持ってあげきてあげるわ」と言わんばかりにウンウンと頷いて最後には笑って吹き出しながら厨房に戻っていった
結果ファンタオレンジが出て来ました(笑)
飯はめちゃくちゃ上手く感じた
サンホセは夜7時前で既に14°
夜の11時には10°まで下がるみたいだ
どうりで宿に戻る時ちょっと肌寒かったわけだ
暗くなってから外を出歩くような町ではないのである程度の時間になると町に人は少なくなる
みんなそれぞれ宿に返ってマジックマッシュルームを食べながら料理でも作ってゆっくりしてるんだろう
本当にキノコを食べてゆっくりするだけの町
こんな町がひとつぐらい地球上にあってもいいじゃないか