パナマからボートでコロンビアへ移動国境越え 地獄の船旅始まる

2020年1月27日

夜中の4時45分に iPhone7のアラームで目を覚ました

パナマシティの旧市街で宿をルナキャッスルに変えてから4日が経った

今日は1月27日の月曜日

パナマから国境を越えてコロンビアに向かう船が出る日だ

この数日間、朝方に同じドミトリーの部屋の欧米人が早朝に起きて身支度をしチェックアウトしていくのを何度か見ていた

彼らも船の会社は違えどきっとパナマから船でコロンビアに向かったんだろう

今日は僕の番だ

4時45分に起きて、それから身支度をし朝5時15分に宿をチェックアウトした

宿の下には今日船に乗るCarti(カルティ)という港町まで送ってくれるシェアの大きなジープが停まっていた

名前を確認されて荷物を預けると助手席に乗るように言われた

ジープの中には僕以外にすでに3人外国人が乗り込んでいる

僕が乗り込んだジープはパナマシティの新市街に向かい、新市街の裏路地の宿の前で複数人の欧米人をピックアップした

そこでジープの運転手から黒い大きなゴミ袋が配られる

どういうことか聞いてみると今日からの船旅は荷物が結構濡れることもあるから荷物をこのゴミ袋に入れろということだ

一旦全員が自分の荷物をゴミ袋に入れてもう一度ジープの上やトランクに荷物を積み込み直す

その作業をしている時に若いドイツ人の2人の兄弟がいたんだけど、その2人ってのが以前見たことのある骸骨のマークのパーカーを着ていた

これはドイツのハンブルグの近くのザンクトパウリと言うサッカーのクラブチームのパーカーだ

骸骨のマークはザンクトパウリのシンボル

僕は長いことサッカーファンをしているのでこのザンクトパウリというチームのことはもちろん知っていた

たまにドイツ1部のブンデスリーグに上がってくるが大体はその下の2部に甘んじている

最近で言うと日本人サッカープレイヤーの宮内亮が所属していることでも知られている

でもザンクトパウリってチームは元々世界的に有名でかなり熱狂的なサポーターがいることで有名なクラブチームだ

目の前にザンクトパウリのサポーターが現れたことで嬉しくなって思わず「それでザンクトパウリの服だよね?僕ドイツのハンブルグに行った時にザンクトパウリのユニフォーム着てる人を見たよ」っと話しかけてしまった

アルメニア出身で今はドイツに住む若い兄弟

気のいい若いサッカー好きの2人がこの船旅で同じなのは心強い

その後もアメリカ人カップルなどをピックアップしてジープが満タンになると車はどんどん東へと進んでいく

途中Chepo(チェポ)という小さな町を通り過ぎたあたりのガソリンスタンドで休憩

ここから船着場まではトイレも休憩もないのでみんなここでトイレを済ましておく

そしてここから一気に山道に入っていく

そこそこの傾斜の坂道でかなり曲がりくねった道が続いていく

一応アスファルトで舗装されてはいるんだけどアスファルトに陥没した穴がいくつも開いているのではそれを避けながら車を常に蛇行させて走っていく

ここでちょっと今日から僕が乗る船、San Blas Fronteraのおおまかなルートをもう一度おさらいしてみたいと思う

San Blas Fronteraのおおまかなルートは

 Panama city(パナマシティ) → Carti(カルティ) → Puerto Obaldia(プエルトオバルディア) →Sapzurro(サプスロ)

このルートに休憩で立ち寄る島や宿泊する港町が含まれるってわけだ

Puerto Obaldia(プエルトオバルディア)はパナマとコロンビアの国境にあたる港町

Sapzurro(サプスロ)はコロンビアに入って最初の何もない町

僕はコロンビアのCapurgana(カプルガナ)という町まで行くつもり

Sapzurro(サプスロ)まで行けばそこからまたCapurgana(カプルガナ)までの船はあるのでそこからは個人で移動できる

まぁこんなルート

朝8時頃、Carti(カルティ) の船着場手前のパスポートのチェックポイントに到着

Carti(カルティ)

ここについた頃には小雨が降って来ていた

ここでパスポートのチェックと同時にこれから向かうサンブラス諸島やKUNAというエリアに入るためのタックス20ドルを払う

これは正規のものでパナマからコロンビアに向かう船に乗る場合その船が通る海域に入る税金を払わなければならない

Carti(カルティ)

これが20ドル払った証明書

念のためコロンビアに着くまではこの紙は取っておこう

パスポートのチェックゲートを過ぎてまたしばらく走る

朝9時前に船着場に到着するとそこで今度は船着場の利用料?で2ドル

これは正直よく分からなかったけど、他の欧米人観光客もみんな当たり前のように払ってたからこれも正規のものかもしれない

とりあえず2ドル払った

Carti(カルティ)

それにしてもなんて寂しい船着場なんだ

なんとなく予想はしていたが思った以上の寂れようだ

Carti(カルティ)

船着場内には一応有料でトイレがある

この先の船旅に備えて最後のトイレをしておく方がいいかもしれない

あと周辺で水やジュースぐらいは売っているので水のペットボトルを持ってきてない人は買っといた方がいいと思う

カリブ海の日差しと暑さはやばい

僕が船に乗った初日は雨が降りそうなぐらいの天気だったのでまだマシだったけど、それでも暑さで喉は乾くし曇っていても結構日焼けはした

何より陸地で買っておかないとこの先は無人島が数多く浮かぶカリブ海

次はどこで買えるか分からないし、買えたとしてもそこは海の上

いくらで売られようが文句は言えません 買えるところで買っておきましょう

Carti(カルティ)

これが僕らの荷物

サーフボード持って来てるニュージーランド人がいた

ここで気がついたのが船に乗るのは僕らが乗って来たジープのメンバーで全員ではなく、別の車で先にここに到着してたメンバーもいたということ

なので今から船に乗り込むのは僕らの乗ってきたジープのメンバーと、別の車でやって来たメンバーたちだ

「おーい! そろそろ船に乗り込むぞー」と僕らをここまで送ってきたジープのドライバーが 大きな声で言う

ゴミ袋に入った自分の荷物を担ぎ上げて桟橋を進み、船に荷物を乗せようとした時に自分たちが乗る船を見て愕然とした

Carti(カルティ)

船っていうよりボートだね・・・

濡れるって聞いていたから覚悟はしていたけどそりゃこんなボートでスピード出しちゃ濡れて当たり前だわ

Carti(カルティ)

まずはみんなの荷物がゴミのようにボートの先端に投げ込まれる

ゴミ袋には入ってるけどゴミじゃないんだからもうちょっと丁寧に扱ってくれよ

Carti(カルティ)

そして乗り込んだら今度は全員にライフジャケットが配られる

Carti(カルティ)

船に乗ってる間は基本これをつけないといけないのでみんなここで着方を教わってライフジャケット装着される

これが配られるって事は一応海に放り出される可能性があるって事だ

Carti(カルティ)

そして朝9時20分 ようやく僕らのボートは岸を離れカリブの海へと出発した

今にもまた雨が降ってきそうなどんよりとした曇り空の中、波の高いカリブ海を突き進んでいく

Carti(カルティ)

こんなマニアックなルートを何度も通る旅人はまずいないだろうから乗っている僕ら全員にとってここからの全てが未知だ

・・・ってか波高過ぎません?

Carti(カルティ)

もう普通に顔の高さまで水しぶきが上がってくる

出だしから過酷

高波に揺られる船と水しぶきが思った以上にマジで過酷

Carti(カルティ)

いい漁村だなぁ〜 あれもCarti(カルティ)の港町の一部かな?

なんて事考えてたら・・

Carti(カルティ)

ビシャ ビシャ ビシャーーーーー!!

iPhone7が防水で良かった・・・

あ、あれって無人島かな?って隣のドイツ人に話しかけてる最中に

Carti(カルティ)

Carti(カルティ)

ザップーーーン!!

ビチャビチャビチャ!!!

もう15秒ごとに一度潮水のシャワーをかけられてる感じ

いやぁ 下をズボンじゃなくて水着に着替えてきておいて正解だったわ

もう上半身ほぼズブ濡れ

今日いったいこれに何時間乗るのかわからない

このボートのルートを聞いた時に「何で休憩とかせずに一気に進まないのかな?」と思っていた

こんな船旅ならそりゃ休憩も必要だわ

その前にまず船旅ってもっと大きな船でやるもんだよね

エンジンを取り付けたこんなちっちゃなボートでするもんじゃないよな

船着場を出てから2時間半ほど進んで最初の休憩する島に着いた

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

なんだろここ

一応は建物みたいなものもあるんだけどほぼ無人島状態

こうやって船が立ち寄って休憩するだけのために用意されてる島なのかな

パナマからコロンビア ボート

グーグルマップで位置を見てみるとこの辺りだった

パナマからコロンビア ボート

左の黄色いピンがボートに乗った船着場のCarti(カルティ)

青い丸が現在地 つまりこの島だ

ここで20分ほど休憩

パナマからコロンビア ボート

休憩は思ったより短いけど今のうちに進めるだけ進んでしまおうとの事

少し晴れ間も出て来たので大丈夫と思うけどもしかしたらまた一雨来たりするのかね

パナマからコロンビア ボート

ザッパーーン!!ビシャビシャビシャーー

高波にボートが跳ねる

カリブの海は僕らに容赦ない

パナマからコロンビア ボート

それから数時間、僕らがグロッキーになる寸前でボートはマングローブに囲まれたとある島に到着した

パナマからコロンビア ボート

船主によるとここが今日の僕らの目的地のようだ

あともう2時間もしないうちにスコールが来るだろうから今日はここに泊まろうとの事

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

マジで何もないすごく小さな島

名前すら無いんじゃないだろうか

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

一応トイレとハンモックなんかはある

今日はここで一泊するのか

周辺はマングローブだらけで浅瀬が続いてる

パナマからコロンビア ボート

この島の周辺は波が落ち着いてるけど浅くて貝殻やサンゴのかけらが多く、裸足で海に入って泳げるような状態ではない

パナマからコロンビア ボート

ここでは泳ぐのは難しそうだ

あとここには一応生活してる家族がいた

パナマからコロンビア ボート

簡素な家の周辺は洗濯物を干すスペースとヤシの木のみ

水とかどうしてるんだろな

パナマからコロンビア ボート

マングローブはいいんだけどこれではこの島に軟禁されてるも同然なので欧米人観光客がボートの運転手に聞いた

パナマからコロンビア ボート

「近くの海で泳げるようなところはない?もし遠くないなら連れて行ってくれない?」って聞いたので全員がそれに乗っかる

カリブ海の上で僕らの民主主義の勝利

多数決のパワーで押し切って近くの小さな島に連れて行ってもらえる事になった

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

それがこの島

ここも名前なんてあるのかどうかもわからない小さな島

パナマからコロンビア ボート

多分歩いて一周するのに5分かかならい大きさ

こんな島が いやこれよりもっと小さな無人島がいくつも浮かんでるんだよなこのカリブ海には

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

浜辺ではこの島で暮らす家族の子供が海を眺めてた

ここに暮らすのはたった3家族

モーターも付いてない自家製の木のボートに木のパドルで魚を取って暮らしている

世界にはまだこんな場所があるんだな 

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

島の中を歩いてると家族が住んでいる家の近くに大きな青いタンクが置いてあるのが目に入った

パナマからコロンビア ボート

なるほど これで雨水を貯めて生活水や飲み水にしてるわけか

以前の記事でも書いたがパナマは1日に1回はスコールが降る国

この雨の多いパナマだからこそ出来る島暮らしかもしれないね

パナマからコロンビア ボート

パナマからコロンビア ボート

島を歩いてるとある看板の前でアメリカ出身で今イングランドで暮らしているビニーが僕に声をかけてきた

パナマからコロンビア ボート

「なあ、知ってるかい?ここでドラマの撮影がされたことがあるのを」

なんでもビニーの話によるとNetflix などで放映されているとある海外ドラマの撮影がこの小さな小さな島で行われたというのだ(ドラマの名前は聞いたけど忘れてしまった・・)

ビニーは少しだけどスペイン語が話せる

ビニーに通訳してもらって島の人に聞いたところこの小さな島はつい6年前まで観光客は休憩でも立ち寄ることなどできないエリアだったらしい

外国人観光客がこの島に立ち寄れるようになったのは本当につい最近のことのようだ

となると Netflixで撮影されたドラマも割と最近の作品だろう

パナマからコロンビア ボート

こんな木で作った船で海に出て魚を取って暮らしてるなんて原始の時代とそう何も変わってないんじゃないだろうか

世界は広いな

そして人はどんな場所でも暮らしていける

パナマからコロンビア ボート

僕らはこの島で1時間ほど泳いだり島の家族とお話しして過ごした

パナマからコロンビア ボート

さぁ 雨が降る前に僕らも自分たちの島に戻ろう

パナマからコロンビア ボート

国境越えの船旅はまだ始まったばかり

まだまだ地獄の序盤

パナマからコロンビア ボート

明日もまたコロンビアとの国境を目指してボートでの移動が待っている

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