2018年4月24日
夜行バスに朝日が差し込み隣のドイツ人の旅行者と同時に目が覚めた
昨夜はあまり眠れなかった
暑い東南アジアで汗をかいた旅行者が詰め込まれたバスの中の独特の匂いと夜行バスの夜走る風景を見ながら色々考え事をしてしまう癖のせいだ
iPhoneのグーグルマップで確認するとバスはラオスの首都ビエンチャンに入っていた
寝ぼけ眼で隣のドイツ人が「ヴァンビエンに着いたのか?」と聞いてくる
ここはビエンチャンで今からバスの乗り換えが必要だよっというと彼は慌てていそいそと荷物をまとめだした
バスはビエンチャンのバスターミナルに到着した 全員バスから降りるように言われる
ヴァンビエン組はこのバスターミナルで次の乗合いバンを待つ事になる
時間は朝7時 次のバスが出る場所の広めの待合室に荷物を降ろして窓口で次のバンの時間を聞いてみたら11時までバンは来ないという
4時間もここで待つのか
長いが仕方ない メインバックだけ待合室のベンチに置いてサブバックを持ってバスターミナル内の朝からやっている売店にパンを買いに行く
さっきのバスに乗っていた外国人で次のヴァンビエン行きのバンに乗るのは俺を含めて3人のようだ
俺と隣で寝てたドイツ人男性と黒人のアメリカ人女性
この3人でバスターミナルで4時間も時間を潰さなければ
それぞれ特に話すわけでもなく微妙に席をあけて座って待ってるので退屈この上ない
時折iPhoneで音楽を聴いたり、頭痛くなるまでソリティアやったりそれ相当に時間を潰した
バスが来る1時間前にiphoneの充電が減って来たのでモバイルバッテリーを使って充電を始めた この時iPhone7を自分が座ってる隣の席にメインバックと一緒に置いていた
その後も今何時だろと思ってiphoneの時計を見たのも覚えている
この時10時45分で、あぁあと15分だなと思っていた 充電も終わっていたのでモバイルバッテリーを外してサブバックにバッテリーをしまった
そうして更に15分ほどした頃に一人の若いラオス人が「ヴァンビエン?」と声をかけてきた
「そうだよ」と言ったらチケットを確認させてくれと言われてたので立ち上がって財布からチケットを出してその男に手渡した
「OKだ、行こう」と言われてメインバックを担ぎあげてバンに向かいだした
その時である iPhone7がない事に気づいたのは
だいたい俺はズボンのポケットにiPhoneを入れている
カバンにしまう時は必ずサブバックに入れる が、この時そのどちらにもiPhoneが入っていなかった
一気に嫌な予感がし、ドライバーに一言言ってすぐにバスターミナルの待合室の自分が座ってた椅子に戻る
そこには少し小太りの女性が座っていた この女性は俺たちが待ちだして1時間後くらいに現れて約3時間ほどウロウロしてた女性だ
ここにiPhoneがあったはずだと言ったがその女性は知らないと言う
近くの客も騒ぎを聞きつけて一緒に探してくれる
更に一緒にヴァンビエンに行くドイツ人とアメリカ人も一緒に探してくれるが見つからない
状況のヤバさに変な汗が止まらない
マズイ iPhoneがなくなるのはマズ過ぎる
時間も自分の現在地も把握できなくなる
最近は人と電話番号やメールアドレスを事細かに交換することもなくなってきた
ほとんどがLINEやフェイスブックのメッセンジャーなどのSNSだ
iPhoneがなくなると電話番号が登録されてるシムごとなくなる訳だから、新しいiPhoneを買ったとしても電話番号認証(2段階認証)をしてLINEを引き継ぐ事もできなくなるだろう
そうするとiPhoneに登録してる連絡先もスマホごとなくなったら約9割の人との連絡が途絶えてしまう事になる
それだけは避けないといけない
しかしその後も約30分にわたりiPhoneを探したが俺のiPhone7はとうとう見つからなかった
おそらくはもう気づいた時点で盗まれていて探してるうちに別の場所に移動してるはず
ヴァンビエンまで行くバンの運転手も「他の客もピックアップしないといけないからこれ以上は待てない」と言っている
今思えばあのバスターミナルに怪しい人物は数人いた
待合室のスペースで2時間ほどバスに乗るわけでもなくこちらをチラチラ見ながら誰かと電話で連絡を取ってる若い男性
同じく3時間ほどウロウロしてた女性
ただ俺たちも次のバンを4時間待ってた身だったのでその時はあまり不審に思わなかった
でも俺たちはデッド島から乗り継いでここまでやって来て待たされていたが、現地人なら何も何時間も前にバスターミナルに来てわざわざ数時間バスを待つ必要はないはずなのだ
そして俺に声をかけてきた例の若いドライバー
バンが来る15分前までiPhoneで時間を確かめたのは覚えている
なくなったのはその時からドライバーに声をかけられた間の時間だ
待合室でこちらをチラチラ見ながら電話してた若い男性と同い年くらいだろうか
彼は俺が座ってた席から少し離れた場所から声をかけてきてチケットを見せてくれと言った
それによって俺は席から3歩ほど前に出てそのドライバーに財布からチケットを出して手渡していた その間後ろに置いてあるメインバックやiPhone7は完全に死角だった
待合室でカモを探す役目と声をかけて席からターゲットを離す役目で役割分担が決まったコンビの可能性もある
もちろん疑い出したらキリがない 邪推かもしれない
でも今の所、直感的にこれが一番可能性が高かった手口ではないかと思う
なんにしろもうiPhoneが俺の手元から無くなってしまったのは認めたくなくても納得いかなくても事実だ
バンももう出発を待っている 次のことを考えないといけない
iPhoneが無くなったら無くなったで今後どうするのか そっちに思考をシフトしないといけない
でもなかなかすぐには切り替えられないものだ
俺はなんとも言えない不安と焦りの中、ヴァンビエン行きのバンに乗り込んだ
バンは4時間ほど走り15時30分くらいにヴァンビエンに到着した
バンが止まった場所は3年前にきた時とは違う場所だった
見た目で風景がもう違う 今回バンが止まった場所を確認したいがスマホがない為にグーグルマップが見れない
ここがどこかわからないという事がこんなにも不便で不安なものとは
近所の人に聞くとここはヴァンビエンの中心から6〜700メートル離れた場所だとか
一緒に乗ってきたドイツ人とアメリカ人がトゥクトゥクを使うらしいので俺もそれに乗り込みヴァンビエンの中心に向かった
Booking.comで予約した時にだいたいのホテルの場所を把握してたのでなんとか宿にはたどり着くことが出来た
NANTHY HOTEL
- ロケーション:★★★★☆
- スタッフ :★★★☆☆
- 価格 :★★★☆☆
- 清潔感 :★★☆☆☆
- WIFI :★★☆☆☆
※あくまでも個人的な評価です
スカイプしてたら会話がまともに出来ない程wifiが弱い
シャワーなどの水回りは汚かった
部屋に荷物を投げ出したらすぐにMacbook Airを開きスカイプで日本のアップルコールセンターに連絡をした
宿のwifiがイマイチで事情を話し始めて対処法を聞きたいが回線が切れてしまう
イライラしながら掛け直す事4回 ようやく全部事情を話し終わってコールセンターの相手から返ってきた返答は「もうそれは諦めるしかないですね・・」という取り付く島もないものだった
スカイプを切った後もしばらく呆然として動けなかった
これからどうしよう?
本当だったらこの後ヴァンビエンで数日ゆっくりし、ルアンパパーンへ行き象使いの免許を取りさらに北西の国境からタイ北部に再入国してチェンマイやパーイ、メーホーソンを回ってからバンコクに戻る予定だった
バンコクまで行けばアップルから許可を貰ってるアップル製品を売っている公式取扱店がある
なのでバンコクに戻ればお金さえ出せば新しいiPhoneは買えるはず
ラオスのビエンチャンなどでも買えそうだが正直こっちでは本物かどうか怪しい
ただバンコクまでスマホが無いまま現在地も時間も把握できずにそれらの地域をまともに旅できるだろうか?
一度ルートを考え直さなと行けないのでは無いか?
どうしてラオスに入ってからこんなにトラブル続きなんだ
こんなことを夜まで考えていて、この日3年ぶりに訪れた大好きなヴァンビエンを楽しむことはできなかった
コメント
今の時代、スマホがなければ旅は難しいですよね…。
昔は日本人宿とか行けば、旅の情報ノートのようなものがあって、行ったことない場所とかの情報をコピーさせてもらったりしてましたよね。
あと、BKKの紀伊国屋書店で1日中地球の歩き方を読み漁ったりとか…。
harumame様、コメントありがとうございます!
今でも日本人宿には情報ノートはありますよ!
でも今はネットで検索すればほぼどんな情報でも出てくるのでそれを見てる人は少ないです
たまにコテコテの日本人宿に泊まった場合はそういうノート広げて見たくなりますよね