2019年1月13日
朝6:30ごろに雑魚寝していたフェリーターミナルの床で目を覚ました
フェリーターミナルのスタッッフに「船はまだか?」と聞くと「波が収まったら昼くらいに来るかもね」っと全くアテにならない返事しか帰ってこない
僕は昨晩出るはずの船を待っている
ただでさえ一晩分遅れを取ってるのでこちらとしてはどうしてもやきもきしてしまう
昨日のパレスチナからここまでの移動の記事はこちら
そのうち僕以外にいた2組の外国人のうちの1組が今日も船は出ないんじゃないかと心配し始めて、すでに出国してるヨルダンに戻って別ルートでエジプトを目指す事にしてイミグレ職員に相談して本当にヨルダン側に戻って行ってしまった
この時点で時刻は朝9時過ぎ
俺はエジプト側のヌエバでエジプトのアライバルビザを取りたいし、ヌエバのすぐ南のダハブという町で人を待たせている
やはり今からルート変更するよりこのアカバから何としもエジプトに向かわなければ
イミグレ職員にもう一度船は今日中に出るのかを確かめたらあと1時間で来ると思うよと言ってきた
昨晩からもう何回も聞いた「あと1時間」「あと2時間」
こりゃ早くて今晩かも
最悪明日までもあるなと思ってもう覚悟を決めてしばらく経った頃だった
「ボーディング!!」
イミグレ職員が叫び始めた
そう 船が来たのだ 時刻は朝10時過ぎ
いい加減だったイミグレ職員の回答通りにあれから1時間でフェリーはやってきた
昨日の夜から待ちわびていたヨルダン人から喝采の声が上がる
桟橋を渡り待ちわびたフェリーの前に
この船でエジプトに、いやアフリカ大陸に行くんだ
船内は綺麗ともボロいとも言えないなんとなく予想してたような船だった
船に乗ってる間に地元の人はIDカード、外国人観光客はパスポートを船の中のオフィスに預けなければならない
乗客が沢山座ってる客室の奥の扉を開けるとそこにオフィスがありました
ここでパスポートを預けます
「パスポートいつ返してくれるの?」って聞くと「降りる時だよ」との事
※結果正確にはパスポートを持たずに船を降りて、ヌエバのイミグレーションで返してもらえました
もろもろの手続きを行い船が出航したのはもう昼過ぎだった
船に乗ってしばらくしてから船の甲板に出てみた
向こうに見えるのはもうアフリカ大陸だ
航海時間は短い 早い時は2時間半ほどで着くらしい
今は15時過ぎなのでヌエバもそろそろのはず
しかし・・・・
わかりますか、これ?
上の写真の黄色ピンが立ってるところがエジプトの船が着く場所のヌエバです
青い丸が現在地です
つまり船はすでにヌエバを通り過ぎているって事
周りのエジプシャンに「これどうなってるの?」と聞くと波の関係ですぐにヌエバの港に船をつけるのが無理らしいので周辺を周回しながら機を伺っているんだとか
マジかこれ
今日暗くなる前にダハブに着けるのだろうか?
ここから船は約一時間半ほど海の上をただ悪戯に漂った
そして僕らがヌエバの港に着いたのは17時過ぎだった
ダハブ行きのバスがなくなってしまわないか心配だし早くイミグレを抜けるためにもまずエジプトのアライバルビザを買わないと・・
ビザのブースはどこだ?
と思ってたらロビーにヨレヨレの服を着た変なオジサンがどうもどうもってやって来て手売りでビザのシールを「さぁ買って買って」と売り始めた
なんだこれ?誰がこんなの信用してこんな詐欺にひっかかるんだよって思ってたらイミグレ職員が一言
「早くその男からビザを買いなさい」
・・マジか このオジサンと手売りのビザが正規のものだったのか
料金25ドル お金持ってなくてATMに走ってる欧米人もいました
アメリカドル持ってて良かったー
オジサンからビザを買ってパスポートに貼ってもらってイミグレで全員で入国審査を受けてエジプト入国したのがなんだかんだで18時過ぎ
バスはもう無理だろうなと思って聞いて見るとやはり「バス?とっくに無いよ 次は明日の朝だね」と言われた
ここで一緒に入国した欧米人達も「このまま今日はヌエバに泊まる組」と「タクシー使ってでも今日中にダハブまで行く組」とに分かれた
船の中でよく喋ってたドイツ人はヌエバに泊まると言ったので迷ったんだけど、ヌエバの宿ってだいたい一泊が2000〜3000円するらしいのでそれならタクシー乗ってでも今日中にダハブまで行ってやろうと思った
ダハブに行く欧米人と2人でタクシーをワリカンで一人10ドル
タクシーに乗り込む時あたりはもう暗くなり始めていた
ダハブまでは1時間暗い山道を走るドライブ
途中なんかよくわからないドライバーの私用で知らない家に立ち寄り時間を取られながら、旅仲間が泊まってるダハブの宿に到着したのが20時過ぎ
パレスチナのベツレヘムの宿を昨日の朝8時に出発してからここまで36時間の移動
もしかしたらこの世界一周の旅で最長の移動だったかも 疲れた・・・
宿にチェックインしてダハブで合流予定だったKサンに連絡を取る
同じ宿の人と近くのレストランにいるらしい
「アラジン」というダハブの中でも格安の飯を出してくれるレストランで再会を果たした
長い長い移動の末に着いたエジプトのダハブ
この日から僕も沈没地ダハブの一員だ