2020年10月9日
おはようございます
前回の続きからです
メキシコインディアンのウイチョール族が昔から儀式で使う幻覚サボテン 「Peyote(ペヨーテ)」を探し求めていくつかの町を渡り歩いて辿り着いたレアル・デ・カトルセ
宿のチェックインを済ませた僕は町でとあるガイドに話しかけ交渉の末に「Peyote(ペヨーテ)」が原生する場所まで連れて行ってもらい一緒にペヨーテを探すことになった
それがこのロレンソという名前のおじさんガイド
幻覚サボテン 「Peyote(ペヨーテ)」までの案内人だ
ロレンソが言うにはPeyote(ペヨーテ)がある場所まで馬で片道2時間
現地でPeyote(ペヨーテ)を探して食べるのに2時間
また馬でレアル・デ・カトルセの町に帰ってくるまでに2時間
合計6時間の道のりだ
ガイドとしての金額はその6時間の馬の代金も全て含めて1500ペソ(約7500円)
最初は2000ペソを要求されたが交渉の末に1500ペソに落ち着いた
ロレンソに付いて行くと町の片隅の馬小屋に連れて行かれてまずはそこでガイドの馬と僕の馬の2匹を手配する
すぐに2匹の馬を出してもらって乗る準備を始める
長丁場だけど頼むよ相棒
僕らが今からペヨーテを探しに行くのはレアル・デ・カトルセの町から西に8kmほど離れた荒野
まずはレアル・デ・カトルセの町を離れ山に沿って坂道を降っていく
途中山の斜面に古い家がたくさん立ち並んでいるなんとも言えない光景を眺めながら山を下りていく
こいつがガイドのロレンソ
彼にとっても十分儲かるというメリットがあるとはいえ本来の自分の仕事をほっぽり出して僕の希望で探しに付き合ってくれてる
ペヨーテを探す荒野に行くまでの片道2時間で休憩は一度だけ
普段長い時間馬に乗ったりしないのでもうこの時点でケツと内股がすごく痛い
さらに雨季が終わったばかりのメキシコは太陽の日差しが強く水を飲んでないと熱中症になるんじゃないかと思うような暑さ
休憩したところの売店でペットボトルの水を一本買ったがこれ一本じゃとても足りなさそうだ
馬に乗って向かうとはいえこれだけでもちょっとハードな道のり
でもレアな幻覚サボテンがもう目の前にあるのだ
馬でちょうど2時間弱進んだところで山を下りたようで、周りが乾いた大地の荒野になり乾燥地帯によく見られるトゲのある植物が道の両脇にこれでもかというほど並んでいる
こんな何も無い場所でPeyote(ペヨーテ)を探すのか
ロレンソが「この辺で馬を下りて歩きでペヨーテを探そう」と言った
馬に乗っててもここに来るまでに足がいろんな植物に触れてるので足はもうすでに傷だらけだ
周辺で一番高い木に馬を結んでここからは地面をよく見てペヨーテを探していく
すぐに僕の目に地面に埋まっているペヨーテっぽいサボテンが目についた
でもこれは違った
地面に埋まってるけどトゲがあるのでこれは違う種類のサボテンだ
数日前にも書いたけどPeyote(ペヨーテ)は野生では地上部分の大きさがゴルフボール大になって花をつけるようになるまで30年もかかるような成長の遅い植物
ただでさえそれだけの年月がかかるのにペヨーテを収集するヨーロピアンなどが一時期沢山訪れたこともあり今では希少価値の高い幻覚サボテンとなった
数もかなり減ってるのでそう簡単には見つからないかもしれない
ここでは目印になるような建物が一切ないので自分が今どの方向を向いてるのかすぐにわからなくなる
ガイドと一緒とはいえ2人で同じところをずっと見ていても効率が悪いので、はぐれない程度に離れてそれぞれペヨーテを探す
普通に歩きながら見ていても目につくのはメキシコ特有の大きなサボテンばかり
しかも地面にはサボテン以外にもトゲを持った植物が多く生えているので足元をよく見て歩かないといつのまにか足にトゲが刺さってたりする
普通のサボテンしか見つからないなぁ と思いながら歩いてるとロレンソが向こうから大きな声で僕を呼んだ
え?まさかもう見つけたのか!?
足元のサボテンをよけながら小走りでロレンソの元に駆け寄る
そこでロレンソが指差した地面にあったのがこれ
間違いない Peyote(ペヨーテ)だ
これが原生してる幻の幻覚サボテンPeyote(ペヨーテ)
ガイドが周りの土を掘ってサボテンを根元から切り取り見せてくれた
Peyote(ペヨーテ)は手の平に乗るぐらいの小さなサボテンと聞いてはいたが予想してた以上に小さなサボテンだ
これは裏側 切り取った部分ですね
さっきまで土に埋まっていたので多少砂がついてるけどそこまで問題ないだろう
先住民のウイチョール族が昔から儀式で使用してきた幻覚サボテン
それが今僕の手の中にある
これを食べてみる為にここまで来たんだ
不味いとは聞いているが早速食べてみよう
まずは一口噛んでみる
すぐに口の中にとんでもない苦味がジュワっと広がった
このPeyote(ペヨーテ)というサボテンは1個だけでは不十分でいくつか食べないと効き目を感じられない
でも不味過ぎて何個も食べれないっていう話は聞いたことがあった
味は苦瓜をもっと数倍苦くしたような味
いやこの不味さは確かにキツイ
本当に苦い以外に味が全くないので食べようとしてもなかなか進まない
あまりの苦さに飲み込むのが億劫になる
でもだからといって口の中に入れぱなしだとあまりの苦さで気持ち悪くなってくる
ガイドのロレンソが僕が顔をしかめてるのを見て「すごく苦いだろう?だから口の中で噛むだけ噛んであとはもう水で流し込むんだよ」と教えてくれた
ロレンソに言われた通り口の中で咀嚼したペヨーテをペットボトルの水で胃に流し込んだ
ようやく幻覚サボテンPeyote(ペヨーテ)を初めて食べる事が出来た
このあと何分くらいで効いてくるんだろう?
でもまだ1個目だ
これだけじゃ効かないだろうから引き続き探さないとな
地面には本当にサボテン以外にも刺々しい植物がたくさんあるので気がついたら足に何かが刺さっているなんて事はザラ
歩いて移動する時は本当に足元に注意しておかないと
サボテンじゃないからと思って横を通る時にその植物が足に触れるとすぐに足に痛みが走る
そして脚を見るとだいたい何かのトゲが刺さっている
気をつけないとこんな風に足や靴にサボテンや他の植物のトゲが刺さりまくります(笑)
もう正直足に何回サボテンやトゲが刺さったから数えきれないぐらいだ
またこのサボテンの針の怖いところがノースフェイスのトレッキングシューズのような丈夫な靴を履いてきてるのにそのシューズの硬いゴムの部分にも容易く刺さるその鋭さ
僕のトレッキングシューズはソールの部分が世界一丈夫な靴底と言われるビブラムソール
それでもお構いなしでサボテンのトゲがその硬いビブラムソールに刺りまくってる
あと僕は腕にもサボテンのトゲが刺さったんだけど、サボテンのトゲって刺さる時はあっけないほどスッと入ってきて刺さる
でも一度刺さったこれを抜こうと思って引っ張っるとこれがなかなか抜けないのだ
普通に引っ張ってもなかなか抜けないので針をかなり強くつまんで引っ張るか、痛いけど左右に動かしながら引っ張って抜くかしなければならない
簡単に刺さるけど抜くのには苦労するサボテンの針 なかなか厄介だなこれは
ロレンソと離れてしばらくペヨーテを探したんだけどなかなかうまく見つからない
するとまたロレンソに呼ばれたので行ってみた
どうやらまたロレンソがペヨーテを探し当てたようだ
下の写真の中に幻覚サボテンのペヨーテがあるのわかります?
みなさんも一緒に探してみてください
なかなか難しいと思いますのでペヨーテをアップにしたスクショを貼っておきますね
どこにあるか分かりましたか?
もうちょっと近づいて見ましょう
草が生えてる根元の右側に地中に埋まっていて上の表面の部分だけが土から出てるペヨーテの一部が見えるかと思います
ね?案外難しいでしょ?
ガイドのロレンスも言っていたけど歩きながら探しても見つけるのは相当難しい
どちらかというと怪しいと思った場所で一度立ち止まって、地面や他の植物の根元をよくジッと見て初めて気づく
なんとなく地面を眺めながら歩いて回るのでは気づかずに通り過ぎてしまってる事の方が多い
これもしガイドいなかったらこの場所もペヨーテも探すの厳しかったと思うわ
掘り起こしてもらった2つ目のPeyote(ペヨーテ)
ホント可愛いサイズだね
せっかく見つけてもらったので頂きます
相変わらずの苦さと不味さに悶絶しながら水で2つ目ペヨーテを流し込んだ
苦さがすごいから飲み込んだ後も口の中に嫌な苦味が残るんだよね
これが嫌だからまた水を飲むのでペットボトルの水がどんどん減っていく
帰り道でまた水買わないとヤバイな
こんなにも何もないところなんだけどすごい広さなので遠くまで探しに歩くとガイドとかなり離れてしまってはぐれてしまう
いつのまにかお互いの姿が見えなくなるぐらい離れていた
馬をつないである目印の木を見失うと危ないのでそこだけは気をつけながらペヨーテを引き続き探す
そして永遠に見つからないんじゃないかと思いながら地面を見つめてると・・・
ついに自力で発見!
3つ目のPeyote(ペヨーテ)
あのありえない不味さと苦さが怖くてサッと噛んですぐに水で飲み込む
うん、不味い(笑)
とりあえずこれで最低3つぐらい食べないと効かないと言われてたペヨーテを3つ食べることが出来た
ガイドのロレンソが少し場所を変えて探してみようと言ってきたので別の場所に移動
この頃から炎天下の砂漠に近いこの荒野でのサボテン探しとペヨーテの効果からか少し気持ち悪くなってきていた
ヤギを放牧に来ていた地元の人とすれ違って引き続きペヨーテを探す
この荒野に入ってから人と会ったのはよく考えたら初めてだわ
何もなさすぎて地元の人でもそんなに来る場所じゃないみたいだ
相変わらず太陽の日差しの熱さが普通じゃない
今日だけで物凄い日焼けをしてしまうなこれは
汗が止まらなくなってきた
幻覚サボテン、ペヨーテの効果が出てきたのか少しフワフワした感覚に襲われる
気持ちいいの2歩手前っていう感じ
完全に気持ちいいと思えるところまでいかない
フワフワしたままで思考がはっきりしなくなってくる
そのフワフワが少し楽しいような でもどこか不安なような
そして突如胃の中の物を外に押し出そうとする感覚に襲われる
吐き気が襲って来たのだ
吐き気と共にペヨーテを食べた時の苦味を思い出してしまう
あの苦味を思い出すと余計に気持ち悪くなって本格的に吐きそうになる
あまりの吐き気に立ってられなくなって大きなサボテンの影に隠れるようにしゃがみこんだ
ガイドのロレンソは僕から少し離れた場所でペヨーテを探している
ここだったら吐いても音を立てなかったらロレンソにも聞こえないだろう
ロレンソがせっかく連れてきてくれて見つけたサボテンを目の前で吐いたりしたらさすがに気が悪いかもしれない
余計な心配もかけてしまうだろう
吐くならロレンソに見られないように気付かれないように吐かないと
こんな状況になってまで他人を気遣うってやっぱり俺は日本人だなぁとどうでもいいことを思いながら吐こうと頑張る
気持ち悪いから早く吐いてしまいたい
でも何故かしゃがみこんでいざ吐こうとすると出てこない
吐きたいのに吐けないってなかなか地獄
これはもう耐え抜くしかないのか
吐き気をなんとか堪えて自分の気分を誤魔化しながらペヨーテを探していると今度は強烈な眠気が襲ってきた
半端ない睡魔だ
もうペヨーテ探しを中断して今すぐレアル・デ・カトルセのホテルに戻ってベッドに飛び込んで眠りたい
本当にそう思ってしまうほどの眠気
でもこんな砂漠で炎天下の下で倒れるように眠ると本当に死んでしまう
暑さで軽い熱中症になってフラフラだし、水は残りわずかだし、ペヨーテの効果で吐き気がしたり睡魔が襲ってきたり
これは想像してた以上にハードなペヨーテ探しになってきたな
ハイ、僕がこんな状況と気付かないままのロレンソが4つ目のPeyote(ペヨーテ)を見つけました(笑)
もう正直この状況なので追加のPeyote(ペヨーテ)とかありがた迷惑でしかないんだけどせっかく見つけてくれたので4つ目も食べることにした
これを食べたらそれこそ本格的に吐くか倒れるかになるかもな
でも僕はまだ最低限と言われてる3つを食べただけ
ここからがペヨーテの本領発揮かもしれない
吐き気と苦味を我慢しながらペヨーテを口に放り込んで噛み砕き、最後の水で4つ目のペヨーテを胃に流し込んだ
この時にはもう後のことは知らんっと開き直ってました
10分後
完全にペヨーテが効いてきている
正直あまり考えがまとまらずに暑さとペヨーテの効果でもうグロッキーだ
と、そこでロレンソが「こっちに来てみろ ペヨーテのファミリアだ」と何か見つけた様子で僕に言った
そこには一株ではなくペヨーテが何株か固まったように地面に埋まっていた
ファミリアっていうのは家族って意味
5つ目に見つけたものは本当に家族のように5〜6個ぐらいのペヨーテが固まっていた
僕はもうペヨーテを食べてこれ以上は無理という状態だったので「もうだいぶペヨーテが効いてきてるから僕はこれ以上食べれないから大丈夫だよ」とロレンソに言った
ロレンソも僕に「そうだね、これはせっかく家族で寄り添うように育っているので今むやみに取ったりせずに置いといてあげよう」と言ってその場を離れた
その後ロレンソがまた小さなペヨーテをひとつ見つけた
僕がそれをホテルに持って帰りたいと言ったんだけどロレンソがそれはリスキーだといった
どういうことか聞いてみると先住民のメキシコインディアンなどは伝統的にPeyote(ペヨーテ)を乱獲しない程度に使用してきたので今でも彼らが使用するには一切お咎めはない
だがペヨーテのことを知ったヨーロピアンなどがたくさんここを訪れてペヨーテを乱獲した為に急激に数が減ってしまったので一般の外国人観光客が取りに来て食べることは禁止されてるらしい
それでか・・
今日の朝レアルデカトルセに着いてペヨーテを探すために周辺の人に聞き込みをした
その時僕は何も知らなかったので警察官に「ペヨーテはどこに行けば見つけられる?」と聞いてしまった
あの時警官が何とも言えない目で僕を見ながら小声で場所を教えてくれたのはそういう理由だったのか
本当は外国人観光客が気軽にとって食べていいサボテンではなかったんだな
結構長いこと日陰もないような荒野でペヨーテを探していたのでロレンソももう汗だくだ
僕はといえばどんどんペヨーテが効いてきてフラフラなので帰りの山道を馬に乗って2時間も戻れるか自信がない
自信があろうがなかろうが帰るしかないんだが
とりあえず今から馬に乗ってレアル・デ・カトルセの町に戻ることにした
この時もうペットボトルの水が尽きていたのでロレンソにここに来る時に寄った小さな売店で水を買いたいと言った
だけどロレンソは「あの売店の近くはよく警察が検問をやっている。今ペヨーテを食べて馬から落ちてもおかしくないくらいフラフラの君をあの場所に連れて行くわけにはいかない。帰りは悪いけどかなり迂回して帰ることになるよ」と言った
ロレンソとしても町のガイドが規則を破って観光客にペヨーテを食べさせに連れて来てるのだから見つかるわけにはいかないといった感じだ
暑さとペヨーテの効果で喉が渇いて仕方がない
水を飲みたいけど水がない
本当は買えるのに水が売ってる場所に寄ることが出来ない
こういう時に水が飲めないのは普段夏場に水が飲めない事の数倍はキツイもんだ
半分脱水症状になりながら来た時とは違う茂みの多い道を通る
ガイドのロレンソが必死で普通の道ではなく獣道のようなところを通り、見つからないように帰ろうとしてるのがよく分かる
それはいいんだけど馬は基本自分の高さまでの木や草しか避けてくれないから、高いところにある木は僕に当たろうがお構いなしで進んでいく
自分の体や顔に当たりそうな木の枝などは自分で避けるか払いのけないといけないんだけど、その木の枝にも普通にトゲが生えてるから払いのける腕ももう傷だらけになってくる
顔に当たりそうなとげのある枝をギリギリで避けても首に当たってしまって首にミミズ腫れになるような切り傷ができてしまう
もう本当に体中傷だらけになりながらフラフラでなんとか馬から落ちないようして最初山を降りてきた坂道に戻れた
それでも水を買えるような場所がなくほぼレアル・デ・カトルセの手前まで戻ったところの小さな売店でようやく水を買って飲むことが出来た
冷えた水が身体に染み渡る
ただのペットボトルの水がこんなにも旨いと感じたのは世界一周に出てから初めてかもしれない
それぐらい脱水症状に近い状態が長く続いていた
レアル・デ・カトルセの町に戻る山道の向こうには既に放棄された廃墟がたくさん目につく
もうちょっと元気で時間に余裕があればある場所にも行ってみたかったな
もう正直帰り道のことはあまり覚えてない
でも幻覚サボテンPeyote(ペヨーテ)と脱水症状で意識朦朧となりながらもなんとかレアル・デ・カトルセの町に戻ってくることが出来た
今でもよく馬に乗って帰って来れたなと思う
警察が立っているプラザの手前で馬を降りてそこでロレンソとは解散
約束してた代金を払い、握手してお礼を言って別れた
まだペヨーテが効いてるのでフラフラしているが警察などにおかしな奴と思われないようになるべく平然を装って宿の方に向かって歩く
宿の前の屋台で多くの人が食事をしていた
なかなかの人気店みたい ここで今日初めての食事をすることにした
見た感じエンチェラーダが美味しそうだったのでエンチェラーダを注文
20分ほど前に買った1リットルのペットボトルの水がもうなくなっている
まだ飲み物もまだ欲しいのでハマイカティーも注文
屋台の椅子に腰掛けて落ち着いて足を見てみるともうあちこちにミミズ腫れの傷が出来ていた
帰り道にしげみや木の枝を振り払っていた腕もリストカットした人の腕のようになっていた
もう片方の脚や腕も同じようになっているし、顔や首にも傷ができている
肩の辺がチクチクするなと思って見てみると服の上から何かの植物のトゲが刺さっていた
全身傷だらけでの生還だ
朝までマテワラの町を出てから初めての食事だ
ペヨーテで気持ち悪かったけどさすが朝からここに移動してきてペヨーテ探しの行程がハードだったので体が栄養を欲しがってる
出て来たエンチェラーダを平らげて、近くの売店でコーラを買った
今なら何リットルでも水分を飲める自信がある
メキシコ人観光客が次々に登っていく坂道があったので上に何があるんだろうと気になって後を追いかけるように僕も坂道を上ってみた
坂道の途中に大量のサボテンが原生している
山奥とはいえ町の中で普通にこんなにサボテンが見れるなんてさすがメキシコだな
坂道を上に登りきった小さな丘の上に観光地によく置かれている町の名前のサインがあった
みんなここにこのサインの写真を撮りに来てたのか
サインの向こうにはレアルデカトルセの町並みが少しだけ見えた
サインの文字は近くでよく見ると一文字ずつに何かしらのマークが描かれている
Cの文字にはピッケル
Eの文字にはトレッキングに来てる人など
結構芸が細かいね
宿の方に歩きながら今日の朝到着したばかりのレアル・デ・カトルセの町をゆっくりと見て回る
既にこの町の半分近くが廃墟になっている山奥の隠れ家のような小さな町
ここだけ何年も前から、いや何十年も前から時間が止まってしまっているみたいだ
崩れそうな石造りの家の横に捨てられたままの屋台が放置されている
細くてボロい路地に夕焼けが差し込み、その夕日が古くて歴史のあるこの素朴な町を照らす
素敵な雰囲気を持った独特の町だなここは
とんでもない山奥だったけど来て良かったよ
サンファンホテルに戻ってとりあえずは汗と傷だらけの身体を洗いたくてシャワーを浴びる
ボロいホテルだがかろうじてシャワーからお湯が出るようだ
シャワー室に入るとむき出しになったままの配線がシャワーの近くにある
これ大丈夫だろうな・・
こんな山奥の町で感電死なんてごめんだ
なるべく水がかからないように恐る恐るシャワーを浴びて汗と汚れを落とした
脚や腕の色んな所の傷口がしみる
ものすごい日焼けもしてしまったのでこれは明日以降体がヒリヒリするぞ
シャワーを浴びてからベニヤ板1枚の壁と隣の部屋と繋がっているような天井を眺めながらベッドの上で夜までしばらく休んだ
夜になってからレアル・デ・カトルセの町に出てみる
路地も町もライトアップされていて山奥の町だからといって真っ暗というわけでもない
夜までやっているお店も結構あって小さなお店で食事をする観光客も多い
さらに町のメイン道路には人も沢山出て来ている
夜は夜で意外にも盛り上がっているようだ
この町で唯一大きな建物のIglesia Real de Catorceというカトリック教会の周りに観光客やこの町に住む人が子供を連れてやって来る
子供も夜遅くまで外にいるので治安は相当良いみたいだ
最初夜ご飯でも食べようかなと思ったんだけどPeyote(ペヨーテ)のせいかあれからあまり食欲がない
まだ少し効果が残ってるのだろうか?
僕はまた水だけ買って宿に戻ることにした
ハードな一日だったおかげで体がまいっている
明日ももう1日この町で休んで確実に回復したい
でも明日は体調次第では別の町に移動するかもしれない
明日をどう過ごすべきか考えながらレアル・デ・カトルセの小さな町の夜景を見続けていた
コメント
初めまして、いつも楽しく拝見しています。
私も今年ペヨーテを探す旅に出るつもりで、こちらの情報で大変お世話になりそうです。
初めてレアルデカトルセに行く場合、伝手が無い中ガイドを見つけることはできるでしょうか?(スペイン語話せません)
鈴木様、コメントありがとうございます!
あの辺りのペヨーテが原生してるエリアにはレアルデカトルセから行くルートともっと西側から行くルートがあります
西側から行く場合はワドレイという町(ほぼ村かも)を拠点にしてください
ガイドを見つけられるかどうかは運と交渉力次第かと思います
SIMカードを購入して向かわれるならスペイン語はグーグル翻訳でもいいと思いますよ
ペヨーテ警察に見つかるとややこしいので気をつけてくださいね
素敵な体験を出来る事を祈ってます
メリ様、早速のご返信ありがとうございます、新しい情報も感謝致します!
レアルデカトルセから行くルートと西側から行くルートがあります、との事ですがどちらが難易度は低いでしょうか?
鈴木様、コメントありがとうございます!
僕はレアルデカトルセからのルートしか経験してませんのでどちらが難易度低いかは分かりかねます
ただ僕の知り合い2名は西側のワドレイから行ってましたのでどちら側からでも行けると思いますよ
ペヨーテ楽しんでくださいね
ありがとうございます、頑張ります!