2020年3月15日
おはようございます
今日は氷河トレッキングをする日
朝ツアー会社のピックアップトラックが僕らを迎えに来ることになっている
氷の上を歩くのは結構体力を使いそうだから朝食をしっかり食べて行こう
朝ピックアップの時間になって僕とジュンペイ君が荷物を持ってゲストハウスの前で待っている時だった
ツアー会社のシャトルバスが来たのでさあ乗り込もうと思うとスタッフが降りてきて僕達に手に持ってる紙を渡してきた
また何か注意事項が書かれた紙を渡されたのかなと思って見てみると、そこには驚くべき事柄が書かれていた
コロナウィルスの拡大により国立公園閉鎖のため全ツアーキャンセル
そしてその内容を見てびっくりしてスタッフの顔を見た僕らに女性スタッフは言った
「昨日の夜に大統領が記者会見で緊急事態宣言を出したわ。それによってアルゼンチン国内の国立公園はすべて今日から閉鎖になったの。払い戻しをするから後で会社に来て。」
ポカーンとはにわみたいな顔になって立ち尽くす僕らを置いてツアー会社のスタッフは次のホステルで待ってる客に同じことを伝えにさっさと行ってしまった
実は昨日の夜アルゼンチンの大統領が記者会見を開いてコロナに対する緊急事態宣言を出したこと自体は知っていた
ただそれによって全ての国立公園が閉まってしまうなんて思いもしなかった
呆然としててもラチが開かないので一旦ツアー会社に行って返金手続きをしなければ
僕らは昨日お互いクレジットカードで料金を支払ったのでまたクレジットカードでキャンセル手続きを行ってもらう
これによって一人9000アルゼンチンペソを返してもらった
僕とジュンペイ君は本来今日氷河のツアーを終えたらこの町の北側にあるエルチャルテンという小さな町に行ってフィッツロイという有名な山に行くつもりだった
これでは明日の予定もどうなるかわからない
ここに来てついにコロナウイルスが直接的に旅に影響する事態にまでなってしまった
ジュンペイ君と相談した結果、氷河が見れない以上ここに長くいてもしょうがないので明日予定通りバスでエルチャルテンに向かおうということになった
見れるところを今のうちに見てしまわないともっと緊迫した事態になってしまう可能性がある
宿のスタッフがバスのチケットの手配をしてくれるので明日の朝エルチャルテンに行くバスを予約してもらう
今日は予定が丸ごと飛んでしまったので昨日着いたばかりのこのエルカラファテの町をもう少し歩いてみて、夜はアッキーさんも含めて3人で自炊をしようということになった
そんなわけでジュンペイ君がお土産物を探したいと言うのでお店を巡りながら町歩き
なんだかスイスやアイスランドやノルウェーを思い出す自然とそれに調和したような町並み
北欧でもこんな雰囲気の街をいくつか歩いたなぁ
そういえばパタゴニアって恐竜の骨がよく見つかるので有名な場所らしい
パタゴニアの地方の農家の人たちが普通に1億年以上前の恐竜の骨を発見してしまうような化石の宝庫だ
パタゴニアでは今までに発見されてなかった新種の恐竜の骨なども見つかっている
ここは昔はそれだけ人から放置されてた土地だったんだろうな
エルカラファテにはいくつかのチョコレートショップやスイーツのお店があるんだけど中でも観光客がたくさん入ってたのはこのお店
小さいながらも可愛らしいお店で店内には美味しそうなチョコレートを使ったお菓子がたくさん並んでいる
ひとついくらと決まっているものから量り売りしてるものまで様々だ
エルカラファテの町はメイン通りを歩き終わると後はお店が並んでいる通りは少ない
1時間もあれば十分見て回れるのであっという間に見終わってしまった
宿の人に近くにフラミンゴのいる湖があるから行ってみたらと教えてもらったのでジュンペイ君と一緒に湖に向かって歩く
パタゴニアの景色は何もなくても美しい
それは間違いない
エルカラファテも素朴だけど結構好きな町だ
ただやはりどうしてもコロナウイルスのことだけが不安の塊となって頭の片隅にある
コロナは今日だけじゃなくて今後のことにも影響する
せっかくこんな自然の雄大さを感じることができる地域に来てコロナのことばかりを考えないといけないようなマインドになるのが嫌でしょうがなかった
明日はエルチャルテンに行ってフィッツロイに行けるんだろうか
この後アルゼンチンはどうなるんだろう
ルートの変更も考えないといけないのか
他の周辺国は大丈夫なんだろうか
こんな綺麗な景色の中、そんなことばかりを考えないといけないなんて本当にもったいないよな
夕方アッキーさんと合流し、肉をたらふく食べようと3人でスーパーに買い出しに行って自炊
牛肉とソーセージをたくさん買って、アッキーさんの持っていたお米を炊き、コーンポタージュのスープを作ってテーブルに並べると3人前とは思えない量(笑)
自炊にしてはなかなか豪勢になったと思います
みんなお腹いっぱいになって食べきれなかったので、食べきれなかった肉は宿の犬にあげた
宿の犬からしても今日は豪勢なディナーになったな
楽しい夕食だったけど夕食が終わってドミトリーの部屋に戻るとやはり明日以降の旅のことが気になる
フィッツロイに行けるかどうかわからないけど、とにかく明日僕らはエルチャルテンに向かう
そこでどうなるかは明日にならないとわからない
今後も普通に旅できることを祈りながら夜中にようやく眠りに落ちた