2019年8月4日
ドイツのハンブルクからバスに乗ってデンマークのコペンハーゲンにやって来た
昨晩はドイツのハンブルグの駅前の芝生の上で野宿したんだけど、今日も僕は宿を取らずにデンマークに来ている
ついに北欧に入ったので物価が跳ね上がるため今日も野宿の予定だけど、今日は泊まる場所に最初から目星をつけてある
ただ宿を取ってない日の街歩きで不便なのが大きなバックパックの存在だ
まずはこれを何とかしないと観光が出来ない
一旦コペンハーゲンの中央駅のロッカーにメインのバックパックを預けた
正確な値段忘れたけどバッグを預けるだけで10ユーロか12ユーロぐらいした・・
北欧恐るべし
中央駅から出ると目の前に遊園地の空中ブランコのようなものが見えた
あれって例のチボリ公園ってやつじゃないか
チボリ公園の入場料
300とか見えるけど300デンマーククローネと言えば日本円で約4800円 ほぼ5000円だ
さすが北欧の遊園地は入場料だけでも高いな
でも僕は遊園地に用はないのでまずは海辺の遊歩道を歩いてコペンハーゲンの街を北上していく
実はコペンハーゲンの街の北側にあの世界三大ガッカリのひとつ「人魚姫の像」があるのだ
僕はシンガポールのマーライオンとベルギーのブリュッセルのションベン小僧を既に見ている
だからこのコペンハーゲンの人魚姫の像を見れば世界三大がっかりコンプリートってわけだ
この日も暑かったので遊歩道には海に飛び込み泳いでは日光浴を繰り返す人たちがたくさんいる
そしてコペンハーゲンの街を歩いてるうちに観光客がたくさんいる綺麗な川沿いに出た
グーグルマップを開いてみるとどうもここはニューハウンという観光名所のようだ
ニューハウンとは「新しい港」という意味
近くの土産物屋にはバイキングに関する商品がたくさん並べてある
バイキングといえばノルウェーのイメージだったけどもうここもバイキングの地域になるんだな
アフリカから船でヨーロッパに戻って来たけどあれからいつの間にか僕はこんなところまでも北上してきたんだなぁ
色とりどりの木造家屋がずらりと軒を連ねる街並みはかつては長い航海を終えた船乗りたちが羽を伸ばす飲み屋街だったようだ
この観光客たちが写真を撮りまくってるフォトジェニックな運河沿いには今もアンデルセンが暮らした赤い家が残っているそうだ
さらにひたすら歩いて人魚姫の像を目指す
そして海沿いのとあるポイントに観光客がたまっている場所があった
その先に見えるのは・・・
ついに！ついに人魚姫像目の前で見ることが出来たぞ
これが世界三大ガッカリのひとつデンマークの人魚姫の像か
それにしてもこんなにも観光客を集めてるのに３大ガッカリのひとつなんて酷い言われようだね
彼女はデンマークの観光客誘致に十分貢献しているよ
それに僕にとってはそこまでガッカリって訳じゃなかったけどね
コペンハーゲンの人魚姫の像も堪能できたことだし、今日このコペンハーゲンに来た一番の目的の場所に向かうとするか
僕は今クリスチャニアという場所に向かっている
クリスチャニアというのはコペンハーゲンの中のとある地区の名前だ
そこは昔ヒッピーやホームレスが住み着き長らく彼らの住処として、そして彼らの楽園として放置されてきた
一時は軍や行政がヒッピーやホームレス達にクリスチャニアから出て行くように通達したが彼らは戦った
そして国も彼らの主張をある程度認めることにし、今でもクリスチャニアはヒッピー達が作り上げた街という概念を超えた聖域になっている
クリスチャニアが近くにつれて綺麗なコペンハーゲンの街中に座り込む人たちが増えてきた
そんなヒッピー達が牛耳る街なんかがあって危なくないのか？と思う人もいるかもしれないが、全くもってそんなことはない
彼らは彼らなりのしっかりとしたルールを定め、ピッピー達はホームレスの街だからといって中がめちゃくちゃにならないようにちゃんと秩序を保っている
そしてその門は誰にでも開かれているため、地元の周辺住民たちはもちろん観光客でも誰でも気軽に入れるようになっている
普段はコペンハーゲンの別のエリアで暮らしてるけど土日だけ気軽にクリスチャニアにゆっくり過ごしにくる家族なども多い
その結果クリスチャニアは今や毎年50万人が訪れるコペンハーゲンの中でも随一の観光場所になっていると言ってもいいだろう
クリスチャニアの街の入り口が見えてきた
この小さなゲートがクリスチャニアの入り口だ
クリスチャニアの場所はこちら
このゲートの前で少し写真を撮っている間だけでも普通の人たちが次々にクリスチャニアの中に入って行く
クリスチャニアの中は古い建物が多く、落書きもその辺にあるけど何も心配することはない
ここは非常にピースフルなヒッピーたちの聖地なのだ
中にはこのようなビールを売ってるような屋台からレストラン、カフェ、お土産物屋など様々なお店がある
ビールは一杯25デンマーククローネ（約400円）
ちょっと高いですね でもよく売れている
さてこのヒッピーたちの聖地クリスチャニアにも最低限のルールというものがある
それが下の写真に表示されているものだ
ケンカ、暴力、銃、防弾チョッキ、ハードドラッグ、盗み、車やバイクの通行
こういったものがこのクリスチャニアの街では禁止になっている
どうですか？
喧嘩や暴力でさえ禁止されてる街ってよく考えたら普通のヨーロッパの街中よりもよっぽど平和ってことになると思いませんか？
これが本当のクリスチャニアの姿なんです
ヒッピーやホームレスが昔占拠した街だからといって危ないって思うのは単なる先入観なんですよね
クリスチャニアの芝生の上に座ってゆっくりする人々
子供を連れてこの街を楽しんでいる家族
ギターを奏で思うままに歌っているヒッピー
犬を散歩させている女性
僕が思い描いていた通りここは本当に平和で自由な聖域だ
クリスチャニアのお土産を売ってるお店
ステッカー欲しいけど高いなぁ
クリスチャニアのシンボルの旗は赤色のベースに、黄色の円が3つ描かれている
この円は「Christiania」という綴りのなかに3回出てくる「i」を象徴しているらしい
ちゃんと無料のトイレもある
ただ中に紙は備え付けられていない よってトイレットペーパー持参は必須
そうそう クリスチャニアの中の物価に関してですが、これに関してはかなり高いと覚悟しといてください
デンマーク自体がただでさえ物価の高い国です
コペンハーゲンの中央駅の中の売店でコーラのペットボトル１本買おうと思ったら300円近くはします
そしてその同じコーラのペットボトルをクリスチャニアの中で１本買おうと思うと倍の600円近くします
物価に関してはクリスチャニアの中はそういう特殊なエリアだと覚えておいてください
クリスチャニアの中にレンタルサイクルがあったのには驚いた
そしてクリスチャニアといえば有名なのが街の中心でマリファナを売っているプッシャー達の屋台が軒を連ねる Green Light District（グリーンライトディストリクト）
通称プッシャーストリートとも呼ばれてます
実はこのクリスチャニアの中は2004年まで大麻が合法だった
つまり厳密に言うと今は禁止されているんだけど、中では実際のところ今もめちゃくちゃ堂々と売られてます
ただしこの Green Light District （グリーンライトディストリクト）の看板から先で写真を撮るとそれに関してはこの街でのマナー違反として怒られます
ここは空気を読まないといけないということ
上の写真の右に見えてる赤い傘の屋台みたいなのはマリファナを売ってる屋台
その先の道にも両側にマリファナを売ってる屋台が所狭しと並んでいる
この道を歩いてると
「 ヘイブラザー、ウチのハッシュ（大麻樹脂）を見て行ってくれ」
「ヨッ！調子はどうだい？このハッシュの香りだけでも嗅いで行ってくれ」
「ウィード（ハッパ）が欲しいのかい？サティバとインディカかどっちがいいんだ？」
などと昔の八百屋のオジサンに声をかけられるかのように営業をかけられる
とあるひとつの屋台でサティバのジョイントを見せてもらいました
これはレモンヘイズという品種だそうです
もっと言うとこの Green Light District（グリーンライトディストリクト） 以外でもクリスチャニアの中の花壇には普通に大麻が生えていることがあります
こんな感じで普通に大麻が花壇に植えられてる事も多いので是非見つけてみて
Green Light District（グリーンライトディストリクト） で大麻を買ったら、みんなそれをクリスチャニアの中の公園や芝生に持って行ってそこでゆっくりジュースでも飲みながら吸ってチルタイムを過ごしている
本当に平和でいい街だよここは
こういうことが許される街がヨーロッパの、しかも北欧の首都の中にあるなんてデンマークって素敵な国だ
暗くなってきたところでクリスチャニアの中のカフェに入って休憩した
この後はコペンハーゲンの中央駅に戻ってメインバッグを取って戻ってこないと
あぁ面倒だ動きたくない
夜のチボリ公園
クリスチャニアからコペンハーゲン中央駅まで歩いて戻って来た
僕は今晩クリスチャニアの中にテントを張って野宿するつもりだ
ここからもう一度でかいメインバッグを担いでクリスチャニアに戻るんだけど、さすがに歩いて行くには距離がありすぎる
駅の人にクリスチャニア行きのバスを聞いてそれに飛び乗った
クリスチャニアに着いてからは昼間のうちに目をつけていた広々とした芝生の上にテントを張った
夜遅くのクリスチャニアは昼とは違いすごく静かだった
クリスチャニアの中で野宿するとなんだか僕もヒッピーの一員になれたかのような気になって気持ちよく眠りに落ちた
