2020年10月8日
朝9時30分に2日泊まった宿をチェックアウトした
今日はマテワラという北部の町に移動する
バスターミナルまで2キロちょっとの道のりを歩く
10時5分にサンルイスポトシのバスターミナルに到着
僕が乗るのはこれ OMNIBUS(オムニバス)というバス会社
バスチケットは予め昨日のうちに買っておいた
朝10時30分発のバスでマテワラまで309ペソ(約1550円)
予定通りの時間に出発したバスはマテワラを目指して北上する
Matehuala(マテワラ)の場所はここです
僕がこのマテワラという特に何もない町に行くのには理由がある
メキシコの山奥に住むウイチョール族というメキシコインディアンの人達が昔から儀式で使う幻の幻覚サボテン「Peyote(ペヨーテ)」を探しているからだ
世界一周ブログなどをよく読んでいる人ならペルーで有名なアヤワスカなどの名前を聞いたことがある人は多いと思う
アヤワスカはペルーのシャーマンが儀式で使う植物から取った幻覚剤のようなものだ
中南米にいる原住民やシャーマンは儀式でよく植物から抽出したものを使用する
僕が今探しているPeyote(ペヨーテ)もサボテンの一種だがそのように現地のインディアンの儀式に使われてきた幻覚サボテンだ
Peyote(ペヨーテ)はアメリカの南西部とメキシコ北部に分布している
僕がメキシコ北中部の街をいくつか周る中でここまで北部の何もないマテワラという町まで北上する目的はこのペヨーテを探すためだった
日本ではあまり有名ではないPeyote(ペヨーテ)だが一応和名もあって日本では鳥羽玉(ウバタマ)と呼ばれている
でもその存在を知る人はほとんどいない
Peyote(ペヨーテ)は野生では地上部分の大きさがゴルフボール大になって花をつけるようになるまで30年もかかるような成長の遅い植物
ただでさえそれだけの年月がかかるのにペヨーテを収集するヨーロピアンなどが一時期沢山訪れたこともあり今では希少価値の高い幻覚サボテンとなった
そのレアな幻覚サボテンを今から探しにマテワラに行くのだ
スクリーンショットの写真で申し訳ないがこれがPeyote(ペヨーテ)
こんな風に地面に埋まってる状態のサボテンを探す事になる
この写真だけで見るとカボチャのように大きなサボテンに見えるかもしれないが、実際は手のひらに乗るほどの小さなサボテンだ
ずっと機会があれば試してみたいと思っていたメキシコの幻覚サボテンPeyote(ペヨーテ)
絶対に探し当ててやるぞ
サンルイスポトシからバスで約2時間半
12時50分にマテワラのバスターミナル到着
バスターミナルのショボさからこの町の規模が大体伺える
思った以上に北部の田舎町のようだ
とりあえずは今日はこのマテワラに一泊する予定なので町の中心に宿を探しに歩き出す
なんだこのど田舎は・・
周辺には常に山が見えてその辺に廃墟になった建物が放置されている
町の住宅街には高い建物がなく古い車が路上駐車されており砂埃をかぶっている
建物も車も町も全てが古い
次に地震が来たらもう終わりって感じの石造りのボロい建物がそこら中に目につく
とにかく町の中心に向かって黙々と30分ほど歩いた
そこでようやく公園と町の中で大きな建物が見えて来た
町のソカロと教会だ
どうもここあたりからがマテワラのセントロ(中心地)のようだ
道路の左右にいろんな商店が並び、町の中の車の量が次第に増えてきた
靴磨きのオジサンが沢山いる広場に出るとその広場の前にはこの町の大聖堂がそびえ立っていた
どうもこの大聖堂のある広場この町のど真ん中のようだ
あらかじめチェックしていた宿はこの広場の先
ひとまずチェックインをしてしまおう
やって来たのはここ
El Mesón Hotel y Descansoというホテル
実はマテワラの町には僕らバックパッカーがよく泊まるゲストハウスやホステルといったものが無い
基本何もない町なのでそもそもバックパッカー来るような安宿や施設があまり整ってないのだ
正確に言うとCasaと呼ばれる民泊システムのような安宿がいくつかマップ上に出てくるんだが、バスターミナルからここまで歩いてくる最中に前を通ったけど全部閉まっていた
なのでここはおとなしくホテルのシングルルームに泊まるしかありません
僕が泊まったシングルルームは一泊400ペソ(約2000円)
El Mesón Hotel y Descanso
- ロケーション:★★★★☆
- スタッフ :★★★☆☆
- 価格 :★★☆☆☆
- 清潔感 :★★★★☆
- WIFI :★★★☆☆
※あくまでも個人的な評価です
立地は町の中心に近く、周りには食事のできる食堂やスーパーもある
ただホテルとはいえこの何もない町の宿にしては少し高いかなという印象
部屋は思ったより清潔で部屋の中に自分専用のトイレとシャワー室がある
Wifi は部屋の中でも通じたので普通に使えました
朝にサンルイスポトシの宿を出てから何も食べてなかったのでとりあえず周辺を散歩しながらまともな飯が食べれそうな食堂を探す
途中スーパーの前で万引きした若者が警察に捕まっていた
世界一周中に何度か目の前での逮捕劇を見たことがあるけど途上国や後進国の逮捕は乱暴なものだった
この若者はパトカーの中に入れられた後パトカーの中で警官に殴られてました
悲惨だったな・・
とりあえず適当な食堂を見つけたので入って昼食
まずは料理を作るまでの時間にトルティーヤチップスが出てきた
そして続いて野菜たっぷりのスープ
基本旅中は野菜不足になることが多いのでこれはありがたい
メインで出てきたのはミラネーゼにポテトとサラダとご飯とフリホーレスのプレート
あまり珍しいものではないメキシコでよくある定食だけど美味しかったです
ご飯を食べた後、宿に戻って宿のスタッフに「サボテンのペヨーテを探してるんだけどマテワラでペヨーテは手に入る?」と聞いてみた
するとスタッフが教えてくれた
「マテワラのエリアにもペヨーテはあるけど街からは遠いし観光客がペヨーテを探すのならここよりReal de Catorce(レアル・デ・カトルセ)に行くべきだね」
Real de Catorce(レアル・デ・カトルセ)
聞いたことがある
外国人観光客よりも地元のメキシコ人に人気の山の頂上にある隠れ家のような小さな町
そこに行けば観光客でもペヨーテを比較的簡単に見つけられるのではとの事だった
実際その宿のスタッフにPeyote(ペヨーテ)を食べたことがあるかどうか聞いてみたところ、そのスタッフもレアル・デ・カトルセでペヨーテを食べたらしい
僕「ちなみにペヨーテって何個ぐらい食べればいいものなの?」
スタッフ「う〜ん、それは人によるかな?
僕は最高で7つ食べたことがある。でももうその時はフラフラになって訳がわからなかったよ」
7つ・・?
そんなに食わないとダメなものなのか
事前に聞いてる話ではペヨーテというサボテンはめちゃくちゃ苦いらしい
吐く人も多いと言われてるペヨーテ
不味過ぎて沢山食べれないと聞いてたけどそんなにも食べないといけないならちょっとハードル高いな
とりあえずマテワラまで来たからと言って町の中で普通にポンと手に入るものでないのは分かった
今日はもうホテルも取ってるので明日の朝すぐにレアル・デ・カトルセに行くとしよう
明日の朝何時にバスが出るのか確認するためにさっき到着したばかりのバスターミナルまで歩いて戻った
バスターミナルのカウンターでバス会社の人に明日レアル・デ・カトルセに行きたいと言ってみるがどのバス会社の人もここからバスは出ないと言う
どういうことなのか分からずに困っているとバス会社のおじさんが紙にメモを書いてくれた
そのメモがこれだ
カタカナは僕がおじさんの発音を聞いてその場で書いたもの
書いてくれたのはいいけどどう読むのか分からなかったのですぐにカタカナで読み仮名をふっておいた
おじさんの話ではレアル・デ・カトルセに行くバスはバスターミナルからは出てなくて町の中心に近い場所から出てるらしい
しかもその乗り物はバスではなくてCombi(コンビ) という乗合いバンのような車らしい
メモの一番上に書かれている場所からそのCombi(コンビ)という乗り物が出るみたいだ
色々分かってきたぞ
明日は朝イチでこの町を出て早めにレアルデカトルセに行ってしまおう
街の中心に戻って広場の前にあったミチョアカナというアイスクリームチェーンの店でアイスをひとつ買う
ひとつ30ペソ(約150円)
大聖堂の前の階段に座ってアイスを食べていると物売りのおじさんやおばさんがやって来る
「やぁこんにちは 君、知恵の輪を買わないかい?」
なんで知恵の輪?
なんでここで知恵の輪売るの?
たまに海外で過ごしてると物売りの人になんでここでこれを売るんだ?と思うような物の営業トークを展開される時がある
昔ね後輩とタイのパタヤに行ってビーチでゆっくりしてたところ物売りのおばさんがやって来たんですよ
何を売りに来たのかなと思ったらジャガイモの皮をむくピーラーを買わないかと言われた事があった
一瞬それを思い出したわ
その時もなんでこのビーチでジャガイモの皮むき器を売るんだと後輩と話してたの覚えている
ビーチなんだからサングラスとか日焼け止めとかミネラルウォーターとか他に売れそうな物いっぱいあるでしょ(笑)
大聖堂の前で知恵の輪とか
逆にどんな人がここでその知恵の輪買うんだろ
いやぁ メキシコ面白いですね
レアル・デ・カトルセの行き方も分かったことだし今日はこのマテワラの街でゆっくりするだけ
明日待ってる苦難がどんなに辛いものかも知らずにベットに入って呑気に音楽を聴きながら眠った