2022年5月3日
おはようございます
シドニーの空がしらじらと明るくなる朝焼けの中で目を覚ました
そう ここはシドニー
オーストラリアに入国したのは夢じゃなかった
昨日たどり着いた野宿の寝床の周りでは早朝からもうランニングや筋トレを開始してる人たちがいる
少し寒かったけど思ったよりよく寝れたな
オーストラリアは南半球だから季節が逆
これから冬になっていく
秋からちょうど冬に変わる頃だ
その少し冷たい空気が意識を凛とさせてくれる
まだ朝は早いけど気持ちのよい空気を胸いっぱいに吸い込んで目を覚ました
昨日は夜に到着したから夜景しか見てないけど思ったより綺麗な場所だったんだな
日も登ってきたしそろそろ行動開始だ
野宿した場所から30メートルほどのところに運動器具が設置されていて、朝からみんな元気にトレーニングしてる
そしてこの場所には水飲み場もある
ここで水も飲めるし、歯磨きも出来る
完璧じゃん
ベンチにドサッっと荷物を置いて歯磨きをする
歯磨きが終わったら、お水を飲んで落ち着いた
この2日間変えてなかった靴下もここで履き替えてしまおう
今まで履いてた靴下はゴミ箱に捨てて、エミレーツ航空の機内でもらった靴下に変える
オレンジ色!?
どうしてこんな色なんだろ・・・
履き替えてみたものの・・・うーーん ちょっとなぁ
まぁ靴を履いたらほぼ見えないしいいか
さぁ 歯磨きも終わった事だし、そろそろ街に降りよう
昨日オペラハウスを見たあの港沿いにやって来た
ここでも朝からランニングやサイクリングをしてる人が沢山いる
この朝からランニング文化、完全に欧州のものだ
オーストラリアはイギリスが作った国
クック船長とやらが昔ここにやってきて、住んでたアボリジニという先住民を殺しまくって占領して作られた国
だからオーストラリアにはイギリス文化が受け継がれてる
朝日の中、オペラハウスがシルエットとして浮かび上がる
シドニーでやる事は特に決めてない
でも今日は2日間ほぼ触れなかったネット関係の事をしてしまおうと思ってる
ここのすぐ側にカスタムス ハウスという図書館がある
そこでは無料Wifiも飛んでるし、充電も出来るらしい
ただそのカスタムス ハウスという図書館が開くのが朝10時
それまでどこかで時間を潰さないと
というわけでマクドナルドに来ました
驚愕の値段だけど
ビッグマックが単品で6.75ドル
オーストラリアドルなので約600円
高いよね
日本だったらビックマックって今いくらだっけ?
350円〜400円ぐらい?
ちょっと分からんけど多分日本より200円は高いはず
とりあえずカプチーノを注文
あと一番安かったシナモンパイみたいなのも一緒に注文
アツアツに温めてくれた
結果これで約6ドル
オーストラリアの物価は恐ろしい
オーストラリアではマクドナルドもうかうか行けないな
マクドナルドの店内にはここに来れば餌があるとわかっている鳩が数匹店内まで飛んできてパンの欠片が落ちるのを今か今かと待っている
誰も特に怒らないからもう鳩もテーブル上に陣取ってやりたい放題だ
少し時間を潰してるとあっという間に朝の9時
シドニーの朝は18度
今はまだギリギリ過ごしやすい気温だ
オーストラリアは南に行けば行くほど寒い
逆に北に行くほど暖かくなる
シドニーはどちらかというとオーストラリア南部にあるので寒いほう
僕がいるこのシドニーはNSW(ニューサウスウェルズ)という州になるんだけど、ここにある都市のシドニー、キャンベラ、メルボルンあたりはこれから本格的に寒くなっていく
絶対シドニーにいないといけない訳じゃないので僕もある程度ここで過ごしたら北上していくつもりだ
マクドナルドの外のテラス席に出てカプチーノを飲みながらメキシコの彼女にビデオ電話をする
でも、しばらく楽しく喋っていると突然通信が切れた
その時初めて分かったのだが、どうもこの街のマクドナルドのWifiは1日で30分しか使えないみたいだ
しかも店内に座ってた時、いくら探してもコンセントがなかった
お店の店員にコンセントがどこかを聞いてみたところオーストラリアのマクドナルドにはコンセントが一切無いらしい
近くに充電できる図書館があって本当に良かった
それがないと気軽に充電する場所が全く無いところだったよ
という訳でサーキュラーキーの図書館、カスタムス ハウスに来ました
入って右奥の階段を上がって3階まで行くと、デスクがいくつもある部屋があった
これが無料で使えるのはありがたい
今日はここでブログを書こう
充電はこのカウンター席で出来る
ここでiPhone、モバイルバッテリー、Mac book Airをフル充電して、オーストラリアまでの移動の為に止まってたブログを2日分書いた
気がつけばもう夕方
こっちは今から冬になる分、前にいたメキシコなどに比べると日が暮れるのが思ったより早い
ヤバッ 今日1日ネット関係で終わってしまった
図書館も18時で閉まるのでこれからどこに行くかを決めなければ
くそ重たいバックパックを背負って高層ビルだらけのシドニーの街を歩き出す
ホントここに来てからビルを見上げってばっかりだな
身なりの良い服を着た会社帰りの人たちが行き交う街に、数日風呂に入ってもない70L 以上のバックパックを背負ったアジア人のオッサンが一人混ざって歩く
この街でこんなでかいバックパック背負って歩いてるやつなんていない
もう街の中心を歩いてると人々の視線が痛くてしょうがない
カナダのトロントで見たCNタワーのような塔まで建っている
なんだあのでかいタワーは
今日、こうして日が暮れ始めた会社帰りの人が行き交うシドニーを歩いてるとシドニーがいかに都会かがよく分かる
そしてそんな街にバックパックを背負った自分がいかにマッチしてなく滑稽に映ってるかもよく分かる
ここは僕のいる街じゃないよな
なんだか自分でもそう思い始めていた
Pitt St(ピットストリート)という通りを歩いてると途中から歩行者天国のショッピングストリートになってそこにはユニクロなんかもある
街を歩いてるとアジア人が非常に多く、そのほとんどが中国人のようだ
多い順で言うと圧倒的に中国人、次に韓国人、そして日本人って感じ
街の中ですれ違いざまに時折日本語が聞こえてくる
でもどこか東京と同じようにみんな歩くスピードが速く急いで家路についてる感じ
あてもなくどこに行こうか迷いながら歩いてる時に今晩ある人と電話する約束をしていたの思い出した
僕がパタゴニアにいる時もオーストラリアの入国情報を電話で教えてくれたMサンという女性だ
Mサンとは最初に南米を旅している時にパラグアイの伝説の日本人宿「民宿小林」で出会った
そのMサンが去年の年末にオーストラリアが開国したと同時に入国していた
今回、旅が再開してからもアルゼンチンのパタゴニアやメキシコに戻ってからMサンと連絡を取り続けていていろんな情報やアドバイスをもらっていた
そして今回無事にオーストラリアに入国出来た事によって、
今後この物価の高いオーストラリアでどう過ごすか?
どこの街を拠点にするのがいいか?
などを電話で聞くことになっていたのだ
その為にSIMカードを買わないと
ちなみにオーストラリアでは一番有名なSIMカードはOptus(オプタス)という会社
シドニーの街の中心のジョージストリートと言う通りにあるアップルストアの横に Optus(オプタス)のショップがある
そこにSIMカードを買いに行った
対応してくれたのはインド人の女性スタッフ
僕の英語を聞いて、英語が苦手なんだとすぐに理解してくれてわざとゆっくり分かりやすく話してくれた
オーストラリアには実はインド人も沢山住んで働いている
本当にここは昔行ったニューヨークと同じ人種のるつぼだ
いろんな人が可能性を求めてオーストラリアにやって来て、ここで働いて永住権を取ろうと頑張っている
SIMカードは1か月の使用で30 GB
値段は30ドル
1日1ギガ使える計算だ
実際のところシドニーの街の中にはたくさんフリーのWifiも飛んでいるので絶対に30ギガも使い切れない
でも使い切れなかった容量は期間を延長すれば次の月に繰り越すこともできる
例えば今月10ギガバイトしか使わずに20ギガ余った状態で期間延長したとする
すると次の1ヶ月の30ギガに、繰り越された20ギガがプラスされて来月は50ギガも使えるという状態になる
何度も言うようにオーストラリアは広い
僕は最低でも3ヶ月はいる予定だから来月も延長するつもり
SIMカードを買った時についでにOptus(オプタス)の専用のアプリもダウンロードして登録しておけば自分の残り容量やいつ期限が切れるかもチェックできる
さらに期間延長するのもそのアプリから手続きが出来るので簡単だ
SIMカードも手に入れたことだしそのまま電話の約束の時間までシドニーの街をぶらつく
周辺の看板にタウンホールとかシティーホールと書かれている
この紫色にライトアップされた建物はこの街の市役所なのかな?
ふと見るとこのタウンホールの前の路上に手書きの看板を出して靴磨きをしているアジア人の男性が目に入った
看板を見る限りどうも日本人
靴磨きをして、それでもらったチップを旅の資金にあててるみたいだ
バスキングではなくて靴磨きでお金を得るなんてこれもまたアイデアだよな
今日は朝のマクドナルド以外何も口にしていない
そろそろお腹が減ったのでちゃんとしたところで夜ご飯を食べよう
ジョージストリートを南に歩いていると左右にアジア系の飲食店が目立ち始める
てつオジサンのチーズケーキ
ペッパーランチなんかもあった
道の両側にアジア系の飲食店が立ち並ぶエリアを通り過ぎて、右に曲がると中国人の多いエリアに入っていく
そこで見つけた一軒のお店でご飯を食べることにした
Noodle King(ヌードルキング)ってお店
ちょうど晩飯の時間帯だから店内は7割くらい埋まってた
本当は牛肉麺が食べたかったけど今日はもう売り切れになってしまったらしい
仕方なく注文したのがこれ
海鮮焼きそば
でもあまりしっかりした味しない・・・
その味のない海鮮焼きそばの値段
16ドル
ただの味のしない焼きそばが16ドル
ダ、ダメだ・・・物価に殺される
今後はなるべくスーパーマーケットを活用していくしかない
オーストラリアといえば大きなチェーンのスーパーがあったっけ
グーグルマップを見て近くにあったウールワースというスーパーマーケットに入ってみた
スーパーでコーラが1本3.75オーストラリアドル(約333円)
うん、やっぱりスーパーマーケットでも高い
!?
うおおおおおおおおおお
缶コーヒーのBOSSやんけ!!
コーラと同じく缶コーヒ1本で3.75ドル(約333円)
無理!!!
お、なんだこれ 美味しそうなクッキーだな
値段は・・・
クッキーひとつ4.4ドル
もう死ね!
買っちゃったけど(笑)
もうダメだこの国
物価ヤバすぎ
こりゃバックパッカーは来ない訳だ
そろそろ Mサンとの電話の約束の時間が迫っている
今後の動きについて色々聞いたりアドバイスをもらうので、どこか静かな場所で電話できればいいんだけど
ハーバー沿いの道を北へと上がりオペラハウスの近くまでやって来た
オペラハウス周辺は観光客で賑わっており、海沿いのレストランで高価な食事を楽しそうに食べている人で溢れていた
その観光客たちに向けてミニライブのようなものが行われており、景気のいい歌や雰囲気のいいバラードが繰り広げられる
ここでも当然行くあてもなく、でかいバックパックを持って歩いてるのなんて俺一人
たまにすれ違う人達に笑われながらオペラハウスの目の前までやって来た
オペラハウスの前のベンチに座って Mサンに電話をかける
LINEではしょっちゅうメッセージのやり取りをしているが、電話は多分パタゴニアのエルカラファテからかけた時以来だ
電話の向こうに久しぶりに聞く Mサンの声が聞こえた
「あ、久しぶりです〜〜 オーストラリア入国おめでとうございます!無事につけて本当に良かったですね」
このMサンという女性はなんだかんだでオーストラリアにもう合計1年半ほど住んでいる
今はワーキングホリデーのセカンドビザで過ごしてるらしい
もう長くこの国に住んでいるのでこの国の事情や情報にはかなり詳しい
今まではオーストラリアに入国するためのアドバイスや情報を色々聞いていた
でも今度はオーストラリアに入ってからの過ごし方や街の情報を色々教えてもらった
一通り色々教えてもらったところでなんとなく
「いや〜シドニー大都会なんだけど、もうどこに行って何をすればいいかわからない街だわ。シドニーはビルだらけだからつまらないよ」っと言った
するとMサンが「じゃあ、すぐに航空券とってこっちに来なよ」っと言った
こっちというのはゴールドコースト
シドニーより600キロほど北のサーファー達に有名な海岸エリア
Mサンは今そこに住んでいる
シドニーは南部だから寒い
ゴールドコーストはここから600キロも北の街
シドニーよりは全然暖かいはず
「確かにそれもアリかな」っというとMサンが「もう明日にでもゴールドコーストに飛んでくれば?」っと言った
ゴールドコースト
北上して行けばいつかはたどり着く事になる街
オーストラリアの中でも特に人気のエリアで、観光客やワーキングホリデーの学生たちはもちろん、地元のオージー達もゴールドコーストに引っ越してくる人たちもいるぐらい人気のスポット
確かにこのままシドニーにいて毎日何をすればいいのか分からない
ここにはほとんど観光場所というものがない
ある程度でシドニーに見切りをつけてゴールドコーストに行くことをこの時に決めた
「了解!近々そっちに飛びます!・・・って言うかシドニーからゴールドコーストまでバス無いの?」
Mサン「あー、バスね。バスもあることはあるんだけどめちゃくちゃ時間かかるし、実はバスの方が飛行機より高いんですよ。だから基本オーストラリアの移動はみんなバスじゃなくて飛行機使うよ。」
バスより飛行機の方が安い?
飛行機の方が断然早いのにその飛行機の方がやすいなんて
それじゃあ皆んな飛行機使うわな
実はMサンはもうすぐゴールドコーストを離れて西側のパースという街に引っ越す
今までWA(ウエスタン オーストラリア)州は規制が厳しくて州の移動が出来なかった
それが僕がメキシコを出るつい1週間ほど前に規制緩和され、州間の移動が可能になったのだ
Mサンはもうずっと1年半の間、東海岸にいた
そしてついに西側が行き来可能になったのでもうすぐパースに移動するのだ
Mサン「私、今月の11日か13日に飛ぶから〜。それまでに来てね」
早かったらもう1週間後か
同じ移動するなら僕もそれまでにゴールドコーストに行こう
「OK!じゃあ僕もそれまでにゴールドコーストに行くね。またフライト決まったら連絡します!」
あと数日シドニーで過ごしたらゴールドコーストに飛ぶ
拠点にするにはかなりいい街だとMサンは言っていた
あの名前だけよく聞いていて、何となく「すごいリゾート地なんだろうなあ」と想像していたゴールドコーストが思った以上に早く見えてきた
電話が終わったらもう夜22時を過ぎていたので今日も宿を探していない
結局昨日泊まったあの夜景の見える丘にやって来た
今日もここで夜景を見ながら野宿だ
でも周辺に水飲み場もあるし、何よりここは屋根付きだし
夜は静かで夜景も綺麗だし居心地はいい
ただ4月30日にメキシコを出てからシャワーを浴びてないので、そろそろシャワーだけは浴びたいかな
マットを床に敷いて座ってみると改めてひどい色の靴下だなぁと思う(笑)
まぁここで寝てたらもう野宿だろうが、酷い色の靴下だろうが、誰にも笑われることもないだろう
今夜はあの水飲み場で水を汲んで、さっきウールワースで買ったあのバカ高いクッキーを食べて寝よう
到着したばかりのシドニー
早くも近々展開が変わりそうだ