2018年3月11日
今日はタイに移動の予定だ
タイの南部にクラビという場所がある
日本で社畜生活を送っている時、ネットで写真を見たことがあるのだが凄く綺麗な場所だった
こんな場所でハンモックにでも揺られてゆっくり出来たらなぁってその時思ったのを覚えてる
クラビはタイ南部のリゾート地として有名なのになぜかあまり日本人には馴染みがない
日本人でタイ南部といえばまずプーケットだ
南部の離島で有名なあのピピ島にもプーケットから行く人が多い
ピピ島へは実はクラビからの方が若干だが近い
そしてどちらかというと欧米人に人気の場所で、アジア人が少ないらしいのだ
これを知った時、プーケットに行く前にまずはクラビに行こうと思った
幸いマレーシアから陸路でタイに入った場合プーケットよりもクラビの方が近い
ただ地図で見る限りなかなかの移動距離になりそうだ
しかもダイレクトに行けないので色々乗り継ぎが必要になってくる
パダンバザールというところで国境越えもあるのだが、ここもちょっとクセのある国境らしい
なんでもマレーシア側の出国審査官が多くの時間にわたり不在というのが当たり前になってるらしいのだ
前もってブッキングドットコムでクラビのゲストハウスは予約してあるが、アクセスを間違えると今日中に着くのが無理になる可能性がある
まぁまぁハードルの高い国境ごえと移動になりそうな予感
朝7時30分に宿を出た この時間のペナン島は静かだ
荷物を持ってフェリー乗り場までひたすら歩く
今日も暑くなりそうだな
フェリー乗り場に着いた頃には汗が顔を滴っていた
朝日のさす中、島に来る時に買った往復チケットでフェリーに乗船
15分ほど揺られてバターワースまで戻って来た
ここからマレー鉄道でパダンバザールまで行くチケットを買わなければ
そこが国境の町だ ややこしいんだけどマレーシア側にもタイ側にもパダンバザールという駅はある
どうやら昔はタイ側の駅の方までの切符もマレーシアの駅で買えていたらしいのだが、現在はタイ側の鉄道の切符は買えなくなったようだ
なのでひとまず僕が行くのはマレーシア側のパダンバザール駅
タイミングが悪くて次の電車は45分後だった
番号を押せばお菓子が出て来る自販機みたいなのがあったので小さなスナック菓子と飴を買って食べながら時間を潰す
電車が来る時間が近づくとホームに降りる階段のところでチケットのもぎりが始まる
ホームを降りて最後のマレー鉄道に乗り込んだ
パダンバザールへは昼前に到着した
マレーシア側で出国審査を受けないといけないのでイミグレを探してみるがなかなか見つからない 近くにいた欧米人に場所を聞くと「すぐそこだけど開いてないと思うよ」って言われた
確認に行くと開いてないというより、開いてるけど誰も職員がいないという状態
このまま勝手に通れそうな感じだけど、当然そんな事をしたらマレーシア出国のスタンプが無い状態で更にタイにも不法入国になってしまう
近くにいた駅の関係者らしき人に聞くと「15時になるまで待て」と言う
どうもこの国境、タイ側のパダンバザール駅からの電車が来る時間帯にだけ開くと言うか、職員が仕事をするらしい
後の時間ずっと仕事するのはしんどいから国境越えたい人はタイ側から電車が来る時間まで待ってなさい その時一緒にやるからっというメチャクチャな、そして東南アジアらしい国境らしいのだ
今日中にタイのクラビにたどり着くために早起きして宿を出たんだ
これじゃ意味がないし、この国境で15時まで時間を潰してから国境越えしてもクラビに今日中にたどり着けない
「いや、今すぐタイに渡りたいんだけど」っとその人達に言うと何かごにょごにょ相談した後に「じゃあここからは電車じゃなく歩行者用のイミグレから歩いて国境を渡りな」とある方向を指差された
その方向には連絡路のような通路が続いていた
言われたままにそのまま連絡路を歩いて行くと外の道路脇の通路のような場所に出た
その先にマレー系の人達が何人か並んでる小さなブースがある
建物の中って感じではなく、外に建てられたこじんまりした小屋っぽいブースだ
ここは歩行者と車専用のイミグレのようだ
マレーシア人に混じってそこに並ぶ
自分の番になってパスポートを渡し、しばらくするとあっけなくマレーシア出国のスタンプが押された
マレーシアを無事出たのはいいが今度はただの道路が広がるだけの景色
先ほど出国審査に並んでた女性達は待っていた白いバンに次々と乗り込んで行く
バンはあっという間に一杯になり、まだ見えない次のタイ側の入国審査を受けるであろう場所に走り去って行った
目の前に長い道路が延々と続いてるように見える
後ろからマレーシアの出国審査を抜けた大型トラックが何台も僕を追い抜いていく
ここはちょうどマレーシアとタイの国境に当たる部分のようだ
歩きで国境を目指してるのは俺だけだ みんな車で悠々と走り去っていく
たまに「なんでコイツこんなとこ歩いてるんだ?」みたいな目で車の中から見られる
ただ一人炎天下の中、この先にあるであろうタイ側のイミグレを目指して歩く
が、それはまだ見えない
あとどれくらいなんだろうか
マレーシアを抜けて来てバイクを止めてた男性に「この先ってタイのイミグレーションで間違い無いですよね?」と聞くと「もうすぐ道が左にカーブするからその先だよ、もう近いよ」っと教えてくれた
汗だくで歩き続けると左側にそれらしき建物が見えて来た
ここか もう早くタイ側に入ってクラビで休みたい
イミグレは意外に混んでいて、自分の後から車両で追い抜いていった人達が入国審査を受ける列を作っていた
なにか手間取っているのか列はなかなか進まない
なんでこんなに一人一人時間がかかるんだろ マレーシアから何度も出入国を繰り返してる人でもいるのか?
なかなか進まず、皆がイライラし始めた頃・・
「ジャパニーーーズ!」
と大きな声で女性入国審査官が叫んだ
あの女性審査官は僕が列に並び始めるときにパスポートを見て入国カードをくれた人だ
どういうわけか隣の部屋で一人先に入国審査をしてくれた
日本人は安全だから時間のかかる入国審査の列に並ばす必要が無いと思われたのか、はたまた日本のパスポート効果かはわからないが僕は並んでる人達を横目にタイにスムーズに入国させてもらった
荷物検査もパス 何もなし
イミグレを抜けてタイ側に出るとタクシーの客引きが僕をカモろうと群がって来る
全ての客引きをシャットアウトし僕は前もって調べていた格安のバンの発着所を目指した
これからハジャイという街に一旦行く ハジャイに行くために車(バン)が必要だ
イミグレを抜けたとこで待ち構えてるタクシーでハジャイまでなど幾ら吹っかけられるかわからない
後ろからさっきの客引きどもが「歩いていける距離じゃないぞ!」と言ってくる
確かにハジャイは歩いて行くような距離じゃない ハッキリ言ってそれは無理だ
でも格安バンが出る場所は15分ほど歩けばたどり着けそうな場所なのだ
ただここはかなりマイナーな場所で通常地元の人だけが使うような発着所だ
僕もあらかじめ下調べをしてなかったらこんな場所わかるわけもないような場所だった
汗を垂れ流しながらひた歩く 今日はよく歩く日だ
でも僕は歩きでマレーシア〜タイ間の国境を越えたのだ
その高揚感が疲れを忘れさせる
もちろん今までの海外旅行で陸路で国境を越えるなんて何度もあった
それが東南アジアなら基本バスだし、ヨーロッパなら電車
歩いて両側のイミグレを通過し、歩いてボーダーを越えたのはこれが初めてだ
タイ側のパダンバザールいい感じの田舎
この辺りはマレーシアが近いからかタイ人でもヒジャブを被ってる女性が多い
やっとの事でバンが出る駐車場までやってきた
事前に調べた情報だとここからハジャイまで50バーツでいけるらしい
![ハジャイ行きのバン発着場](http://my-last-adventure.com/wp-content/uploads/2018/05/IMG_9009.jpg)
ハジャイ行きのバン発着場
チケットを買おうとしたら受付のオバチャンに英語が通じない
バンコクとかならともかくこんな田舎じゃ流石に通じないみたいだ
しかもここは普段地元民しか利用しないような発着所 受付のオバチャンからすると英語を話す必要がないのだ
更にここでひとつ困ったことが起こった
パダンバザールの国境があの状態だったので両替など一切出来てないのだ
つまり今僕はタイの通貨タイバーツを持っていない
マレーシアリンギットで支払おうとするもオバチャンは困った顔で首を振る
タイバーツを持ってなくてマレーシアのお金しか持ってないことをジェスチャーで何とか伝えるとタイ語で何かの道を説明された
おそらくは両替所がこの近くにあるんだろう
これまたジェスチャーで教えられた場所に行ってみるとコンビニっぽいお店お横に小さな両替所があったのでそこでマレーシアリンギットをタイバーツに両替
ちなみにこの両替所、日本円は扱ってないので両替はできません
バンの発着場に戻ってようやく50バーツでチケットを購入出来た
バンはお客さんが一定数集まり次第出発
人、荷物共にギュウギュウ詰めでハジャイに出発 ハジャイまで山の中を走る30分の旅
ようやくハジャイ市内に着いたのはいいんだけど、けっこう辺鄙な場所で降ろされる
ハジャイの駅前に旅行会社が固まっているのでそこでクラビまで行くバスを見つけたいのだけど皆が降ろされたのは「セントラルフェスティバル」とう田舎のショッピングモールみたいな場所
駅前までは割と距離があるのでタイ人のオバサンと一緒にソンテオをつかまえてそれで駅前まで向かいました
ようやくハジャイの駅まで来れたぞ あとは旅行会社を見つけるだけだ
駅前でソンテオを降りたらすぐに「どこに行くんだ?」と声をかけられた
旅行会社の客引きみたいだ 駅の目の前にある、駅から一番近い旅行会社
ただなんか客を逃すまいと必死さと強引さが気になる
一応「クラビまで幾ら?」って聞くと650バーツと言ってきた
まだハジャイから距離もあるのでこれが高いのか安いのかが判断つかない
迷ってるとまた客引きが女の子を2人事務所内に連れて来た
女の子達も強引さに負けてここで決めてしまいそうな雰囲気
その時ふと外の道路に目をやると一人のトゥクトゥクのオジサンがこちらに目で合図して首を横に振った 明らかに僕に対して示している
「ここは辞めておけ」オジサンは僕にそう言ってるわけだ
僕はノーサンキューと告げてすぐにその旅行会社を出た
外に出てオジサンにお礼を言うと「もっと奥の旅行会社で探したほうがベター」と言われ何本か路地を曲がったマイナーそうな中華系のオバチャンがやってる店でクラビまでの値段を聞いてみた
ここです ARCHIPELAGO TRAVEL SERVICE
オバサンはサクッと「300バーツよ」と答えた
300バーツってさっきの旅行会社の半額以下じゃないか
って事はさっきの店はよほどボッタクっていたんだな 危ない危ない
駅前なんで便利でついそこで決めてしまいそうになるけどちゃんと自分の足で見て回った方がいいですね
クラビまでのバンはここに決めた
![ARCHIPELAGO TRAVEL SERVICE](http://my-last-adventure.com/wp-content/uploads/2018/05/IMG_9020.jpg)
クラビまでのチケット
何時に出るの?って聞くと14時に出発して4〜5時間でクラビに到着との事
出発まで旅行会社の中で待つことにした が、14時になってもバンが来ない
結局バンは14:30に僕を迎えに来た
バンは満員だが外国人で乗ってるのは僕だけだ
心配だったので念のため運転手に目的地はクラビタウンだからと念を押しておいた
バンはハジャイの町を出発し、クラビへと走り始めた
時折地元の人たちが降りていき少しずつバンは空いていく
走り始めて4時間を経過すると街灯も少ない道はかなり暗くなってきた
そして走り始めて約5時間
バンはようやくクラビタウンに到着した
時刻は19:30
ペナン島の宿を朝7:30に出たので計12時間の移動の末に僕はようやくクラビに到着した
バンを降りたところから宿まではすぐだったのですぐチェックイン
泊まったのはここ
![ホグワーツホステル](http://my-last-adventure.com/wp-content/uploads/2018/05/IMG_9022.jpg)
ホグワーツホステル
ホグワーツホステル 1泊970円
すでに2泊分予約済みです
ホグワーツホステル
- ロケーション:★★★☆☆
- スタッフ :★★★★☆
- 価格 :★★★★☆
- 清潔感 :★★★★☆
※あくまでも個人的な評価です
シャワーやトイレのBOXも多めで清潔でよかったです
カバンを放り出して貴重品だけセーフティーボックスにしまったらクラビタウンを見てみよう
朝からほとんど食べてないので外に食べに出てみた
おみやげ物屋がタイっぽくなってきた
すげー耳かきしてもらってる ちょっとやってもらいたい
アオナンビーチまで行くソンテオの発着場になってるセブンイレブンがあるらしいのでご飯探しついでに下見に行くことにした
明日はそれに乗ってアオナンビーチまで行く予定だ
これか
調度欧米人が乗って出発するところだったみたい これで明日は迷わない
このソンテオの発着所の横がやけに賑やかで何かなと思ったらナイトマーケットがやっていた
この熱気、この匂い、この欧米人の数、屋台に並んでる物の全てがタイだ
蒸し暑い中でこの活気溢れるナイトマーケットを練り歩くと「僕は今タイにいるんだ」と体で感じる事が出来る
![krabi town night market](http://my-last-adventure.com/wp-content/uploads/2018/05/IMG_9042.jpg)
お馴染みの虫も売ってる
もう初日の夜からテンション上がりまくりだわ
歓迎してもらってる気がするのは気のせいだろうか
最高だよタイ
これから約一ヶ月弱にわたる僕のタイでの旅が始まった
コメント
「ホグワーツホステル」は格安で、清潔そうですね。
harumame様、コメントありがとうございます!
ホグワーツホステルはハリーポッター丸パクリでした(笑)
ただシャワーやトイレの数と清潔さは素晴らしかったです
今思い返してもいいドミでした!
当ブログを摘まみ読みしていましたが性根を正し最初から読んでいます。昔行った懐かしい場所が多々出て来て当時の記憶が蘇ります。今回ではパダン・ブサールのイミグレですね。私の場合、貴方様と同じ様に歩いてタイ側に行きましたが恥ずかしながら入国拒否の憂き目に会い(理由不明、私自身は決して人相風体胡乱な人間ではないと、たぶん)、審査したオババ署長にゴーツーマレーシア!と取り付く島もなく言われ、雨降る夜道をまたマレーシアに戻ったものでした。(翌日、別の国境から入国しましたが)長々と書きましたがお体を労わりお過ごしください。昔取った杵柄パッカーより。
マンペイライ様、コメントありがとうございます!
あの国境からマレーシアに戻らされたのですか!?
随分厳しい審査官に当たってしまわれたのですね・・
しかも夜だったとは酷いもんです
僕もこのあたりの記事を自分で読み返してるとまた久しぶりに汗を垂らしながら東南アジアの国境を越境したくなってきました(笑)
その為にもまずはこの旅を無事に終える事を念頭に置いて頑張ります
ありがとうございました
マレーシアからタイへ徒歩で国境越えされたのですね。タイは人気の国ですね。タイの周辺の国はイギリスやフランスの植民地になったことありますが、インドシナ半島ではタイだけが植民地にならなかったですね。
世界一周を終えられて、今はゆっくりされているでしょうか。もしかしたら、住むところが決まって、5月から借りて、昨日と今日、ご実家から荷物を運んでいたのかなとか、5月からお仕事されてるのかなとか思いました。
ペンギン様、コメントありがとうございます!
タイはアジアで唯一占領された歴史が無い国ですからねー
今はとりあえずゆっくりしております^^