2021年6月30日
おはようございます
今日はメキシコシティで一番危ないエリアと言われてるTepito(テピート)に行ったレポートです
Tepito(テピート)はシティでも「絶対に入ってはいけない場所」と言われています
地元メキシコ人でも人によっては敬遠する場所
メキシコ人でもここに買い物に来るのは低所得者ばかりです
僕は今までこのテピートに2度行った事があります
1度目は友達と去年の12月に、そして今回は一人で行ってみたので危険地帯テピートを少しですが解説していきます
メキシコシティで一番危険と言われるテピートの場所はこちら
上の地図の赤線で囲まれたエリアがTepito(テピート)です
地下鉄ではLagunilla(ラグニージャ)という駅とTepito(テピート)駅の中間に位置してます
なのでどちらの駅で降りても徒歩2〜3分でテピートの中心部に行けます
僕は初めて行った時はTepito(テピート)駅で降りて、今回はLagunilla(ラグニージャ)駅で降りました
因みにWikipediaでもTepito(テピート)は出て来ます
テピート(スペイン語: Tepito)は、メキシコシティのクアウテモク区モレロス地区の一部にあたる地域である
伝統的な路上市場であるティアンギスが立ち並ぶ場所として知られる。テピートの経済とティアンギスの結びつきはスペイン人の到来以前にさかのぼる。テピートの人口推計値は38,000人から120,000人までの幅がある。また推定10,000人が外部から市場で物を売るために訪れる。
下層階級が住み、犯罪で有名なのもスペイン人以前にさかのぼる。主要な犯罪はコピー商品や偽物の売買だが、強盗でも悪名高く、「過酷な地区」(barrio bravo)の異名がある。このため、市場の客がこの地を敬遠する傾向がある
上の解説に出てくる「ティアンギス」という言葉なんですがこれは簡単に言うと青空市場というような意味です
だいたいメキシコシティではこの青空市場、つまりティアンギスの出てる地域は危ないと言われている
ティアンギスが出てるからと言ってどこでも危ない訳じゃないけどTepito(テピート)はその中でもダントツの危険度をほこるエリアです
まず地下鉄でTepito(テピート)駅かLagunilla(ラグニージャ)駅で降りて地上に出ましょう
地上に出るとすでに所狭しとティアンギス(青空市場)が並んでおり独特の雰囲気の中、多くの人が買い物をしてる光景が目に飛び込んでくるはず
この辺は通路も狭く、曜日や時間帯によっては人がもっと多いのでスリに気をつけてくださいね
でもここはテピートはテピートでも地下鉄の出入り口を出たところ
まだまだ安全な普通の買い物エリアです
まずはこの通りからすぐ目の前のメイン通りに出ましょう
Tepito(テピート)のメイン通りは下の地図の緑のラインが引かれてる通りです
ちょうど地下鉄のLagunilla(ラグニージャ)駅とTepito(テピート)駅を結んでる一本道ですね
ここがTepito(テピート)のメイン通りになります
メイン通りに出るとそこには両側に大量のティアンギス(青空市場)が出てるもののバスや車も普通に走ってます
スリにさえ気をつけていればここまではまだ普通の買い物出来る通りですね
ではメイン通りを向かい側(北側)に渡ってみましょう
北側にも同じくこのようにティアンギス(青空市場)が出ています
ただここから更に北側の路地を入っていくのには少し注意が必要です
メイン通りより北に伸びてる路地がテピートの本当の顔と言っても過言ではありません
テピートのティアンギス(青空市場)では生活用品から服から様々なものが安く買えます
あと多いのがコピー商品やどこかから盗んで来た商品
メキシコで消費される不法なコピー品または偽物のうち7割がここで売買されている
普通にご飯が食べれる屋台も出てる
タコスだったりミガスというシチューが多いかな
そしてメイン通りの青空市場から北に何本か伸びてる路地の1本がここ
基本ここから路地を北に行けば行くほど危なくなってくる
ここから先を外国人観光客が歩けばほぼ間違いなくドラッグのプッシャーから声をかけられるだろう
そう、Tepito(テピート)は通常の日用品だけでなく良からぬ物も買えてしまう場所なのだ
もちろんドラッグの取引も盛ん
だからと言って初めてメキシコに来た人が一人でここを訪れるのはオススメしないけどね
1970年代、ここではアメリカからコピー商品を大量にトラックで輸入していたんだけど帰り道で空のトラックを戻すのは無駄だと判断し、帰りのトラックにはマリファナを積んでいたのは有名な話
テピートでは奥に行けばマリファナはもちろん、コカイン、覚醒剤、あとは拳銃まで買える
何でもござれのマーケットだ
ここではひと昔前まで武器の売買も増えて取引が盛んだったと聞いている
でもこの北に伸びる路地で本当に危ないのは強盗かな
テピートに「過酷」(bravo)という悪名を与えているのは強盗なので
強盗がバイクに乗って歩行者を襲撃する手口が多いのでiPhoneを簡単に出したりしないように
お洒落なバッグを持って歩いてたりしたら即目をつけられます
そしてアナタが人の少ない路地に入ったらすぐに強引に取られるでしょうね
去年の12月に友達と一緒に来た時
僕は手ぶらだったんだけど友達はカバンを持って来てた
この北に伸びる路地を一緒に歩いてる時に友達が2回ほどカバンを引っ張られました
それは強盗じゃなくてドラッグのプッシャー達だったんだけど、中にはそのようにドラッグを自分たちから買わせようと集団で強引に客引きするプッシャーもいるので注意が必要
強引な奴や話しながら体に触れてくる奴、路地のビルの中に引き込もうとする奴など色々いるけどそういう輩は完全に無視して歩き去るのがいいですね
さて、こんな感じのテピートですがこれだけで説明を終えると面白くないですよね?
ここにドラッグを買いに行くとどんなやり取りになるんだろ?とか興味を持ってる人もいると思います
実際ドラッグを買いに行きたい人もいるかもしれませんね
いざ買いに行くと「おいおい、青空市場にドラッグも拳銃も売ってねーよ、嘘つくんじゃねー」って思う人もいるかもしれません
それは当然です
いくらテピートとはいえ路上で堂々とそんな物を売ってる訳じゃありません
そういった物の売買は路地にあるいくつかの雑居ビルやマフィアの手下が住んでる集合住宅のような場所で行われます
だいたいの場所知りたいですか?
一応簡単に説明しておきますね
下の地図の黄色いラインを引いた路地の雑居ビルや居住区の建物の中で売買がされてる事が多いです
この路地を歩いてる時にまず間違いなく何組かのプッシャーから声をかけられると思います
強引ではないプッシャーについていくとこの路地のあたりのどこかのビルに案内されるでしょう
メイン通りから北に伸びるこの2本の路地は「アステカス通り」と「テノチティトラン」という通りです
因みにアステカス通りという路地にはアダルトグッズもたくさん売られてるのでここはちょっと面白いですけどね
僕と友達はこのアステカス通りを「アダルトストリート」と勝手に呼んでました
あとこの通り付近はプロテインを安く売ってる店なども多いんだけど、正直中身が何か分からないので買わないでおきました
テントすら持ってない人は勝手に歩道に商品出して売ってる
で、「アステカス通り」と「テノチティトラン通り」を歩いて声をかけてきたプッシャーについていくと普通のレベルのとこなら下の写真のような集合住宅に連れて行かれて下で待ってるように言われます
待っているとプッシャーがブツを持ってくるので値段交渉するというシステム
ここの両側には普通に住人が住んでいる もちろん上の階にも
ここに住んでる人が普通の仕事してる人かどうかは知らないけどね
ただ住人もいるのに入り口の鉄の扉は常に閉まってる事が多いです
常に開いてるところもあるけど警察がテピートを巡回してくると仲間から連絡が回ってくるようになってます
その時は鉄の扉を閉めて警察が通り過ぎたらビルの目の前の青空市場の店の人が扉越しに教えてくれるのでまた扉を開けるといった感じ
またテピートにはもう少しレベル高め(危ない)の売買する場所もあります
絶対に写真は撮れないので写真はありません
文字だけで説明していきますね
それは集合住宅の入り口にマフィアの下っ端が門番として常に立ってる建物です
その中でドラッグなどを買う場合は入り口を入ったすぐの場所で徹底したボディチェックを受ける事になります
相手はものすごく警戒してます
こちらが警察の囮捜査ではないか、敵対するグループのヒットマンじゃないかなどなど
なのでカバンの中はもちろん服をめくってジーパンの腰のところに銃を隠してないかなど徹底的にチェックされるんです
その時ばかりは「マスクも外せ」と言われます
メキシコでは犯罪する奴が顔を目出し帽やマスクで隠してるのは常識なので
その厳しすぎないか?と思うボディチェックを受ければようやく本当の意味でその建物の中に入れて集合住宅の中の一室でドラッグの売買をするといった感じですね
でもいきなり一人でそんな場所に行くのはオススメしません
さてこんな感じで説明して来ましたがもうひとつ重要な事があります
ここまで説明した中で最後に大事な注意点を伝えておかなければなりません
それは・・・
火曜日にはTepito(テピート)には近づくな
これに尽きます
理由は火曜日はテピートの青空市場が全て休みになります
つまり買い物客もゼロです
買い物客がゼロのテピートにいる連中がどういう連中かはここまで読まれたなら想像はつくかと思います
用もないのにティアンギス(青空市場)が休みの人のいないテピートの奥のエリアなんて行くとカモです
集団でビルに引きづり込まれて身ぐるみ剥がされても何も不思議ではありません
火曜日だけは近づかないでください
因みにこれは火曜日のテピートを撮影したグーグルのストリートビューです
これが火曜日の人のいないテピートの路地です
ゴミが散乱してメキシコ人でさえほとんど歩いてないです
火曜のテピートはゴーストタウン
ここにわざわざ火曜に近づくのは利口とは言えないですね
さて、どうだったでしょうかメキシコシティのTepito(テピート地区)
ここは何でも揃う危険なローカルマーケット
あなたは何か買いに行ってみたいですか?
僕自身の感想としては普通にメイン通りなどで買い物する分には何ら問題はないと思う
あ、スリだけ注意ね
でもそれ以外は自分から危険な路地やビルに入って行かない限り危ない目にあうことはそうそうないんじゃないかな
ここに今回テピートの事を書いたのは何もここに行く事をオススメしてるからではない
ただやっぱり旅をしてる人の中にはこういう場所に興味惹かれる人も多いのをよく分かってるので行く前の注意喚起のつもりで今回は書いた
なのでテピートを訪れたとしてもやはりメイン通りより北側に行く事はオススメしない
でも、それでももしこれを読んでる人が心から行ってみたいと思った場合はそれを止める術も権利もない
みな旅人は自己責任で外国を旅している ここに行くかどうかはあなた次第
行きたいと思ってたけどやっぱり怖くて行けなかった人がこれを読んで知的好奇心を満たしてくれたら幸いだ