2023年2月17日
おはようございます
朝、空港で目を覚ました
ここはメルボルンのタラマリン空港の国内線1階
結局ほとんど寝れなかったな・・
昨晩は空港内が思った以上に寒かった
パーカーを着込んで寝てたけどそれでも寒かった
あまりの寒さに枕にしてたジーパンを短パンの上から履いて寝たけど、空港内の冷蔵が効き過ぎてて寒さで寝れないという状態
オーストラリアは南に行けば行くほど寒い
ここメルボルンはオーストラリアの中で一番南にある街だ
もうゴールドコーストとは外気が違う
空港のトイレで顔を洗って、歯磨きをしてまずはジェットスターのバゲッジサービスへ向かう
荷物が届いてればいいんだけど・・
バゲッジサービスで名前を伝え自分の荷物が届いてるか確認するも「そんな事があったの?」って感じで全然スタッフ間で情報共有がなされていない
でも昨日の夜のスタッフとは違ってこのオバサンは割と親身になってシドニーの空港とエアーズロック空港に電話をかけて色々確認してくれている
そしてオバサンは「あなたの荷物は100%エアーズロック空港にあるわ」っと言った
この言葉で少しだけ安心した
更に「この空港に荷物が届いたらあなたに電話するから電話番号を確認させて」と言われた
本当に荷物がエアーズロック空港にあるなら後はこのメルボルンの空港に届くのを待つだけだ
今日はこれ以上ここに居てもやれる事はないだろう
僕は空港を出てメルボルンの街に行く事にした
でも、心の中ではまだ説明のつかない不安があった
本当に、本当に俺のバッグは見つかったのか・・?
オーストラリアを出るまでに荷物を受け取れるのか?
なんとも言えないモヤモヤを抱えながら僕は空港の外に出た
空港の外にはSKY BUS(スカイバス)という大きな赤いバスが停まっていて、空港から出た人のほとんどがそれに乗って行く
SKY BUS(スカイバス)は空港とメルボルンの街をダイレクトに繋ぐWifi付きのバスだ
ただこのSKY BUS(スカイバス)、メルボルンの街に出るだけで20ドルもする
ちょっと高いし、どっちみち街に出てからも公共の交通機関を使う
だからここは時間がかかっても安いローカルのバスに乗り街に出よう
その場で検索してみると、どうやらメルボルンの街の電車やバスに乗るにはmyki card(マイキーカード)というチャージ式のカードが必要みたいだ
まずはこのmyki card(マイキーカード)を手に入れないと
そう言えば、さっき空港の中でそれっぽいカードを売ってる自動券売機みたいのがあったな
空港内に戻るとやはりmyki card(マイキーカード)と書かれたグレーの券売機があった
カード代が6ドル、あとはそれに好きな金額をチャージする
とりあえずカード代も合わせて20ドルを入れた
これがmyki card(マイキーカード)
バスや電車に乗る際に備え付けの機械にかざすだけだ
スカイバス以外で空港から街に出る行き方を検索すると、バスと電車を乗り換えて行ける事が分かった
ローカルバスの乗り場はちょっとわかりづらい場所にあった
ここからまずはバスに乗る
その後、15分ほど走ったところで降りてそこからは電車だ
やって来たバスの乗り口でmyki card(マイキーカード)を機械に当てて乗り込んだ
そして10分ちょっと乗ったところで降りた
ここからは電車
グーグルマップの経路案内じゃこの辺に電車の駅があるはずなんだけど、そんな駅ってものが一切見えない
ん・・?
え!?
電車ってこれかよ
トラムの事だったのか
もう完全に昔の日本のチンチン電車って感じだ
なかなか趣があって古く懐かしい感覚に襲われる
オーストラリアでチンチン電車に乗車 いいね!
上の写真の天井に張り巡らされた細くて青いコード見えます?
このコードを引っ張ると「プーーー」って音がなって、それが次で降りますの合図になる
このアナログさがまたいい感じを醸し出してる
とりあえずバスとトラムを乗り継いで、ノースメルボルンと呼ばれる中心街より少しだけ北のエリアまで来た
トラムをここで降りたのはこの辺に僕が行ってみたいと思ってたカフェがあるから
カフェを探して初めての街を歩く
確かこの辺りのはずなんだけど・・
あった!ここだ
SEVEN SEEDS(セブンシード)というカフェ
メルボルンに住んでる人なら知らない人はいない位に有名なカフェだ
メルボルン市内に何店舗もあるみたいだけど、僕が来たのはメルボルン大学の近くの店舗
このカフェのフラットホワイトは世界一美味しいとか聞いた事がある
「Seven Seeds Coffee Roasters」の場所はこちら
店内には色んなグッズも売られてるので見ていておもしろい
オリジナルのコーヒー豆も売られてる
ドリッパーは日本製の物が売られていた
パンの種類も豊富でどれも美味しそう
とにかくまずは並ばないと
ここは店員が1組ずつ席に着かせる案内制度になっている
だから店内に入ってからも人数を伝えて店員さんに席まで案内してもらう必要があるのだ
僕は充電しかたっかたので、コンセントがある席に案内してもらった
まずは世界一美味しいと評判のフラットホワイトが出て来た
まぁ世界一美味しいと言われても見た目は変わらんよね
とりあえず飲んでみます
うん
大袈裟に言うつもりないけどたしかに美味いわこれ
どう表現したらいいのかなこれ
細やかに泡立てたスチームミルクとエスプレッソの加減のバランスがいいのだろうか
フラットホワイトは通常のカフェラテなんかよりエスプレッソが強いけど、この店のは凄く飲みやすい
なかなかいいじゃん
やるやんメルボルン
そしてよく分からないまま注文した料理がこれ
フランスパンのバゲットにステーキがサンドされている
なんて言う食事だっけ? ちょっと名前忘れた
いただきまーす
まぁ料理の方はまずまずだったんだけど、店内の雰囲気も良いしフラットホワイトは評判通り美味しいしメルボルンのカフェ1軒目としては大満足
これから滞在中に何軒かのカフェに行ければいいな
カフェを出た後はまたバスに乗って多方面に出かけてみたり
街の人に「メルボルンの西側は危ないから行かないほうがいいよ」と言われた瞬間に駅に行ってそっち方面を目指してみたり(笑)
まぁあちこち街を探索してみました
あの重いメインバッグを担いでないだけでこうも機動力が上がるもんかね
そして夕方、17時過ぎにメルボルンの街の中心辺りに戻って来た
昨日は空港で寝たけど今晩はどうしようか
ブッキングドットコムでメルボルンの一番安い宿を見てみる
10人ドミトリーでひとつのベッドが40ドルくらい
1泊3700円くらいか・・東南アジアだと余裕で個室に泊まれる料金
ここはオーストラリアなのだからそんな事言ったり、考えててもしょうがないんだけど人が多いドミトリーに毎日この金額を払うのはキツイなぁ
でも早く決めないと夏場とはいえあと数時間で暗くなる
どうするかゆっくり考えたくて街のベンチに座った
僕の荷物は貴重品の入ったサブバックとスーパーの買い物袋だけ
メインバックさえあれば寝袋もテントもあるから強気で野宿もかませる
でももうそれは無い
昨日の空港であの寒さだからこれだけの荷物で外で寝るのは尚更寒いだろう
オーストラリアだから治安は心配してない
でもこんな街中で寝たら逆に警察に捕まる可能性がある
一応、オーストラリアは野宿禁止
道に停めてる車の中で寝るのすら禁止の国だ
さてどうするか・・・
その時だった
一人の背の高い男性が「やぁ、キミ韓国人?それとも日本人かい?」っと話しかけて来た
なんだろこの人?っと思いながらも「日本人だよ」っと答えると「コンニチハ」っと日本語で返してきた
日本語が分かるようなので少し世間話しをした
彼の名前はパウエル
アデレード出身のオージーだ
パウエルは子供の頃から日本のアニメや漫画が好きで中学と高校の期間に日本語をずっと勉強してたらしい
難しい単語までは理解できないけど、簡単な話なら日本語で話せる
僕が昨日ロストバゲッジした事を話して「今日もどこかで野宿しようかと思ったんだけどメインバッグが無いから寝袋とかも持ってなくて野宿出来そうにないんだよね」っと言った
するとパウエルはしばらく何か考えて「ちょっと待ってください。私あなたを助けます」っと言って、ネットの画面を見ながらどこかに電話をかけ始めた
そして10分後、「大丈夫です。ちょっと遠いけど今からここに行ってください。今タクシーも呼びました。」
え?
どういうこと?
すると僕とパウエルの目の前にタクシーが来た
パウエルは「いいから乗って。私があなたのために3日分だけ宿を取りました。タクシーの運転手には行き先も伝えてあるので大丈夫です」っと言った
「え?いや、だってまだ知り合って30分も経ってないよ?どうして僕にそんな事してくれるの?」
するとパウエルは「日本人なら僕の友達です。僕はあなたを助けたい。その代わり僕がいつか日本に行ったらあなたの所に泊めてくださいね。ハハハ」っと言った
マジか
こんなところに拾う神あり
僕が記念にパウエルと写真を撮って「僕のブログに写真アップしていい?」っと聞くと写真は恥ずかしいからノーとのこと
パウエルは「それに親切っていうのは黙ってするものです」っとも言った
なんてこった
僕もオタク気質だからアニメや漫画の話で盛り上がったけど、だからっていきなりこんな展開になるとは
僕は何度もパウエルにお礼を言ってタクシーに乗り込んだ
タクシーはメルボルンの街を東へと走っていく
そのうちタクシーはメルボルンの郊外に出た
周りの景色から高層ビルは消え、あたりはかなり田舎町の雰囲気に包まれていた
薄暗い山道をタクシーはどんどん進んで行く
もうメルボルンの街の中心から30分は走っている
かなり遠くまで来てるけど大丈夫かなこれ・・
その5分後
ドーーーーン!!!!
何この高価そうなベッドが2つもある個室
自分の部屋にキッチンまで付いてる
冷蔵庫や電子レンジもある
トイレと洗面所はこの通り
ガラス張りのシャワー室
夏だから使わないけど部屋の隅っこには小さな薪ストーブまである
なんじゃここ マジかよこれ
こんな豪華な部屋を3泊分も!?
たしかにここはメルボルンの街からかなり離れてる田舎町だ
それでもこれだけ豪華だとかなり高かったはず
ここは部屋にキッチンもついてる個室だからオーストラリアで言うところの「モーテル」ってやつだ
モーテルってアメリカとかではラブホテルみたいなイメージがあるけど、オーストラリアでは短期の宿泊施設として観光客が使うのは普通のこと
そのちょっと豪華なモーテルをパウエルは3泊も予約してくれたのだ
ちょっと気になってネットでこのモーテルの1泊の値段を調べてみた
すると1泊180ドル
これを3泊分も払ってくれたのかあいつ
しかもタクシーを降りる時にタクシー代を払おうとしたら運転手が「料金は車を呼んだ人からもうネット経由で払われてるよ」っと言っていた
何から何までやってくれてるじゃないか
オーストラリア人の親切さと心の余裕すごいな
パウエルに「こんなにしてくれて本当にありがとう。日本では僕が君をもてなすからね」っとメッセージを送った
モーテルの人に近くで買い物できる店がないかを聞いた
なんせかなり田舎で山の中だから
教えてもらった店で一番安いサンドイッチと一番安いカップラーメンを買って来た
そしてゴールドコーストを出る前に知り合いの日本人からもらったカレーせんべい
これは夜食に食べよう
ひょんな事からメルボルン郊外の田舎町に3泊出来る事になった
感謝すると共に世界一周って毎日何が起きてどうなるか分からないからおもしろいんだと改めて実感した
今夜はいい夜だ