2020年2月1日
おはようございます
朝6時のメデジンのバスターミナルからです
山の斜面に広がる朝焼けに照らされたスラムの住宅街が見える
コロンビアは赤道に近く一年中気温が変わらないが標高の高いメデジンの朝方は若干肌寒い
ここはコロンビア第二の都市メデジン
コロンビアの国名は「コロンの土地」という意味
昔はアメリカ大陸全体をコロンビアと呼んでいてその時の名前をあやかってそのまま引き継いでいる
幸福度ランキングで常に上位にランクインし、2012年には世界一幸福度の高い国になったことがある
あとコロンビアといえば女性が有名
世界を回った旅人からも世界一胸の大きな女性として知られ、世界の大きな美人コンテストでもコロンビア人はよく上位にノミネートされる
さて、メデジンに着いた外国人観光客が滞在する場所としてEl Poblado(エル・ポブラド)というエリアがある
僕がカプルガナでお世話になった宿のオーナーもメデジンで宿泊するなら El Poblado(エル・ポブラド)がいいだろうとおすすめされていた場所だ
もう朝だしバスが動き出してるとだろうと思いバスターミナル内の人に行き方を聞くと地下鉄で行けるよとのこと
早速地下鉄に飛び乗った
乗車率まじヤバイ
大阪の朝の御堂筋線かと思った(笑)
メキシコの夕方の帰宅ラッシュの地下鉄も凄かったけどコロンビアの朝の通勤ラッシュも半端ないですね
自分でもよくあのくそでかいバックパックを抱えたままこれに乗り込んだなと思いました
なんとか地下鉄のポブラド駅に着いた
ここからは予約してた宿まで少しばかり坂道を歩きます
今回、僕がメデジンで泊まったのはCasa Kiwi Hostelというホステル
写真撮り忘れてたので一切写真がないんだけどなかなか良いホステルでした
Casa Kiwi Hostelの場所はこちら
Casa Kiwi Hostel
- ロケーション:★★★★☆
- スタッフ :★★★★☆
- 価格 :★★★☆☆
- 清潔感 :★★★☆☆
- WIFI :★★★★☆
※あくまでも個人的な評価です
欧米人の多いエリアの快適宿
宿のロビーにはビリヤードの台も置いてあるけど今は使われてない模様
受付の前にウォーターサーバーあり 水はいつでも無料で飲めます
スタッフは気さくで親切 朝食付き
ロビーのような場所が2ヶ所あるので多少人が多くてもゆっくりネット作業もできる
口コミには欧米人が騒ぐうるさい宿っていう書き込みもあったけど、このEl Poblado(エル・ポブラド)のゲストハウスやホステルって多分全部同じようなもんだと思う
メデジンに着いたら行きたいと思っていた場所がある
今朝もバスターミナルから見たけど山が多いメデジンには山の斜面に立てられたスラムが多い
しかし今から行こうと思っているスラム街はスラムのイメージを変えようと街をカラフルにペイントする取り組みを行っており昼間なら観光客も一人で見に行ける場所となっている
まあでも宿にチェックインして荷物を置いたとたんスラム街に直行というのもなんなので、まずはせっかくやってきたコロンビアの美味しいコーヒーでも飲んでみようか
やって来たのは宿の近くのTOSTAO’というコロンビアでは有名なチェーンのコーヒーショップ
他のカフェがどんどん値上がりしていく中、TOSTAO’は市民がなるべく低価格でコーヒーを飲めるように料金を抑えてるそうだ
ポン・デ・ケイジョとコーヒーを注文
このチーズ味のモチモチのパンは昔日本でも一時期流行ったよね
ブラジル発祥のパンらしいけどここコロンビアでもよく見かけた
肝心のコーヒーの味だけど濃過ぎず、薄過ぎずという感じで飲み終わった後もわりとサッパリしていて非常に飲みやすかった
僕が今から見に行くスラムはComuna 13(コムナ13)と呼ばれる場所である
僕の滞在してるエル・ポブラドからは地下鉄を乗り継いでSan Javierという駅まで向かうことになる
着いたばかりなので路線図は全くと言っていいほど頭に入ってない
その都度近くにいる人に確認して乗り継いだ方がいいな
メデジンの有名なスラム街 Comuna 13 Medellínの場所はここ
なんとかSan Javierの駅に到着しました
目の前にはすでにComuna 13(コムナ13)のスラム街が見えている
ここからはロープウェイ
歩きでも登れないことはないけどケチるようなお金じゃないので普通にロープウェイに乗りましょう
Metro cableの看板にしたがって進むと地下鉄の駅から直結してるのでそのまま乗れます
これに乗ってひとまずスラム街のてっぺんまで行ってみるとするか
帰りは安全そうならスラム街を歩きながら下まで戻ってみよう
以前、メデジンは1980年代から90年代半ばにかけて麻薬組織カルテルが幅を利かせて「世界最悪の殺人都市」とも呼ばれるほど治安の悪い都市だった
今ではこのカルテルは崩壊しており政府がスラムと一緒に治安改善の取り組みを行いようやく観光客が訪れる事が出来るレベルにまで治安は改善している
とはいえロープウェイから見えるかはやはりボロボロ
半分近くがトタン屋値だ
因みに「コムナ」という言葉は本来「共同体」を意味する
メデジンでは麻薬カルテルやゲリラに住む家を奪われた国内の難民のために政府が提供した居住区のことを言うのだとか
僕は一人で来たけど、ここに一人で来るのが心配ならフリーツアーもやってるそうです
女性一人とかならフリーツアーに参加して大勢で行くのもいいかもしれないですね
ロープウェイなので途中所々に駅がある
自分のフィーリングで好きだって駅で降りてすきにスラムの中を見て回ることができる
でもここでは降りずに一度てっぺんまで行ってみよう
社会問題を解決する時に必ず貧困とそれに伴う治安の問題ってのは必ず出てくる
そこでこういったスラム街を政府とそのスラム街に住む人たちが一緒になって変えていこうとする社会プログラムは学ぶべきところがあるよな
中米や南米のスラムではこういった取り組みを行っているところが増えてきているらしい
観光客も普段見れないスラム街を見て歩けるし、このような肯定的な変化はこの街を訪れる人たちを惹きつけるものになってるんじゃないだろうか
ロープウェイは上下を繰り返しながら山を越えて行く
そろそろ最後の登りにさしかかったようだ
山というより半分ジャングルみたいに見えるスラム街を眼下に山の傾斜を登っていく
スラムは上に行けば行くほど貧しいと聞いたことがあるけど、確かに建物もだんだんそれっぽくなってきてる気がする
この辺は結構キツイもんがあったなぁ
ここも早く政府の手入れが入ってもう少し改善されればいいんだけど
そしてようやく頂上に到着
もうこんな高さまで上がってきていたのか
ここから夜景を見たらさぞかし綺麗だろうな
さて一旦ここからは頂上からの眺めとともにスラム街を下の町に向かって歩いて下りてみたいと思う
スラムの中にはたくさんのグラフィティアートが描かれている
きっとメッセージが込められて書かれたものだろうし、このアートの本当の意味と多くを伝えるウォールアート見て歩くのも楽しいと思う
そしてこのウォールアートを機会にここからたくさんの才能が見出されればまたそれはそれで彼らの生活を変えることにもなるだろう
歩き始めたスラム街の中は平和そのもの
スラムの中にもお店や商店があり道端には屋台も出ている 美容院だってある
このコムナ13の中で生活のほとんどのものが賄えるようになっている
他国のスラムでも見てきた光景だけどスラム街の中って普通に女の人が一人で歩いてるし子供だって一人で歩いたり遊んだりしている
雰囲気的に僕の中の危機管理アラームも鳴ってはいない
ここは昼間だったら完全に女性でも一人で見て回れるスラム街だ
スラム街というだけで敬遠する人もいるし、その街に住む人達を危ない人だと決めつける人たちもいる
だけどスラム街といってもここで生まれた人にとってはいつもの街でいつもの日常
格差や危ないと言われる地域って案外人の思い込みや印象が作ってしまうものなのかもしれないね
僕はこのスラムを歩いてそう思った
ここはスラム街の中の商店 アイスクリームなんかも売ってる
お菓子売ってる駄菓子屋さんのようなお店だったり文房具を専門に扱ってるお店だったり思った以上にお店の種類は多い
道端に出てた屋台で中におかずの入った揚げパンのようなものを買ってみる
同じ屋台に買いに来てた地元の人達がこのソースをかけた方が美味しいよ、そのトッピングは無料だよといろいろ親切に教えてくれる
うん なかなか美味かった
屋台のオバサンと地元の人たちにお礼を言って近くの店でジュースを買い下の街まで歩き出した
それにしても平和だなぁここは
坂道が多くて建物が古いだけで後は普通に優しい人たちが暮らす普通の街と僕には何ら変わりないように見える
小さいけどスーパーマーケットもあった
コムナ13の頭上にはさっき僕が乗っていたロープウェイが頻繁に行き来している
観光客が来る事が出来るまでに街が明るくなり治安も良くなったのはいい事だけど、頭上にこれだけのゴンドラが常に行き来してると落ち着かなさそう
結局何だかんだで1時間ほどかかって僕が最初にロープウェイを乗った下の町まで降りて来れた
ちょうどこの辺はコムナ13の入り口に差し掛かるような場所
地元の人で賑わっている定食屋さんでご飯を食べることにした
注文したのはバンデハ・パイサという地元料理
これはバンデハ・パイサについてくるスープ
これにもバナナが入ってますね
これがバンデハ・パイサ
バンデハ・パイサは肉の種類が選べます これはポーク
フリホルという煮込んだ豆にお肉と目玉焼きと揚げたバナナがセットになってる
コロンビアの地元料理的な食事なのでコロンビアに来たらこれは一度食べるべし
お客さんが増えてきてテーブルは全て相席
僕と相席になった地元のおじさんはうまそうなスープを食べていた
スペイン語でいろいろ喋りかけてくれるんだけど何を話してるのか全くわからない(笑)
ごめんねおじさん 僕もコミュニケーション取りたいんだけど言葉が分かんないんだよ
このComuna 13(コムナ13)と呼ばれてるエリアは実はすごく広い
なのでComuna 13(コムナ13)の地域の中でも色々な場所がある
僕は先ほどいた場所よりももっとウォールアートが多いと聞いているエリアまで歩いて行ってみることにした
そのウォールアートが多いと言われているところも同じくスラム街で、さっきいた場所から頑張れば1時間以内で歩いて行ける
でも1時間歩いたその先もまだComuna 13(コムナ13)のエリア内
Comuna 13(コムナ13)がいかに広いかが分かると思う
途中カラフルな植木鉢が街を彩っていた
プランターだけでこんなに綺麗に出来るんだもん
何でも工夫だよね
そして見えてきたのはウォールアートの多いスラム街へと伸びるカラフルな階段
カラフルな階段のあるウォールアートのスラム街はこの辺り
ここにはほとんどの観光客がツアーのようなミニバンで行ってきていたが、歩くのが苦じゃなければここも一人で歩いて来れます
とりあえず階段を登ってスラム街の上まで行ってみよう
少し観光地化され始めてるとはいえ、まだまだ地元の人が思いっきり普通に毎日使っている階段だ
この階段沿いの家の子供達としょっちゅうすれ違う
息を切らせながら階段を上まで登ると確かにそこにはウォールアートがあった
コミカルなものからカッコいいウォールアートまで様々
この地元の人のみならず多方面からここに壁に絵を書きに来るアーティストがいるらしい
スラム街の上からの眺めはこんな感じ
さっきのロープウェイで上がったスラム街の景色にはかなわないが、ここからでも十分自分が今どのぐらいの高さにいるのか一目でわかる景色となっている
コムラ13を歩くときは坂道と階段を歩き回るのでサンダルではなくてスニーカーを履いて来るのがおすすめ
一通りのウォールアートを見て周りスラム街の商店で水とサンドイッチを買って地下鉄へと戻った
夜のメデジンは思ってた以上にツーリストだらけ
つい3日ぐらい前まで カリブ海を漂流していたのにここにきて一気に景色が変わった
急な都会っぷりに頭の切り替えがついていかない
中米を旅してる間こんなギラギラしたツーリスト街を見て来なかったもんな
コロンビアはブラジルと並んで南米の中の経済大国
それをこの夜の街でまざまざと見せつけられてるかのよう
夜行バスで夜通し走って早朝にこの街に到着してからずっと外を歩き回ってた
今日は宿でゆっくりしてブログ更新でもしよう
そしてメデジンの夜は明日歩き回ってみることにしよう
いつ眠りにつくのかも分からない賑やかな南米の大都市のメデジン
僕はまだ南米の入り口に立ったばかりだ