2021年12月12日
おはようございます
昨日の続きからです
泥棒市を見終わった僕はそのまま「おばプロ」が開催されるというプロレス会場へと向かった
泥棒市は終わったけどもローカル達がかなり多いエリアだ
道路で勝手にお店を開いているインディヘナのオバサン達
道路を行き交う地元民の足の乗合いバン
それが吐き出す強烈な排気ガス
このゴチャっとした雑多な雰囲気
途上国だなぁ
この辺も魔女市場みたいに黒魔術を行う時のグッズが売られているお店があった
そしてこの町からもイイマニ山が見事に見える
町からあれだけの山が見えるってまるでネパールのポカラにいた時を思い出す
おばブロが行われる会場に向けて歩いていると、野菜やフルーツを売っているかなりローカルなマーケットにでた
本当にこっちで合ってるのかな
なんかプロレス会場がこの辺にある雰囲気を感じないのだが
そう思いながらおばさん達が野菜を売っている所を歩いていると、上の写真の左奥に写っている看板が目に入った
この看板です
CHOLITAS WRESTLING(チョリータス レスリング)と書かれている
おばプロはこちらでは「チョリータレスリング」とか「チョリータ ルチャ・リブレ」と呼ばれている
要は女性のプロレスって意味です
どうやらここで間違いないみたいだ
こんなオバサン達が地面で野菜売ってるような場所に会場があるんだな
古い木のテーブルみたいなのを出した地元の人がチケットを売っている
これは事前に知っていた話だけどこのおばプロは現地人と外国人観光客では入場料が変わってくる
地元の人は一人15ボリビアーノ
外国人観光客は一番前の席で見れるけど50ボリビアーノが必要だ
なんかチラシもらった
説明を聞いた話では試合が開始されるまでまだ1時間近くあるらしい
なのでまだチケットは買わずにちょっと周辺をブラブラしてから戻ってくると言って一度会場を離れた
今日開催されるから会場の周辺の交差点の角にはこのようなプロレスの宣伝の看板がたくさん立てられている
とある交差点の角にずんぐりむっくりの髭モジャのオジサンが座っていて、今日開催されるプロレスの宣伝をスピーカーで流している
「よかったらプロレス見て行かないか?」っとオジサンに声をかけられたので、「さっき会場に行ってきたよ、あそこだよね」と少し話をしてみる
オジサンは「あと1時間しないくらいで会場が開くから来てね」と言ってまた一枚チラシをくれた
こんなチラシばっかり何枚もいらんよ・・
おばブロの会場から少し離れたところに中規模の公園みたいなのがあって、そこが遊園地のようになっていた
小さなバイキング
小さいながらも一応ちゃんと遊園地にあるような乗り物が設置されている
ラパスにこんな場所あったのか
近くの小さなお店の前では地元の人たちが立ち止まって何やら食い入るように見つめている
何かと言いますと・・
サッカー!
やっぱ南米の国だね
街角のテレビでサッカー放送してるだけで人だかりが出来るなんて
近くの道でおばさんが何やらジュースみたいなものを売っていた
中に埃が入らないようにフタがしてあって、そのフタが風で飛んでいかないように石が乗せられている
一杯2ボリビアーノ(約32円)で飲めるらしい
小さな桃みたいな果実の入ったジュースを買ってみた
飲み干した後にこの底に入ってる果実を食べるらしい
地元のおじさん達も好きなジュースを選んでここで一息ついている
ジュースは普通に美味しかったです
こっちは薄い黄色飲み物と薄い緑色の飲み物
多分、あの薄い緑色のジュースは以前メルカドの食堂でご飯を食べながら飲んだリマという飲み物だ
あれ結構美味いんだよね
プロレス開始までまだ時間もあることだし、もう一杯注文
リマを飲み干して別の屋台に移動
チョコドーナツをひとつ購入 4ボリビアーノ(約60円)
さて時間もいい頃だし、そろそろおばプロの会場に行くか
会場に行くとさっきのオバサンとは違う、もうちょっと外国人観光客の相手に慣れてそうな人が受付に座っていた
「あら〜いらっしゃい。外国人は入場料50ボリビアーノよ。外国人専用のこっちのチケットを買ってね」
これが外国人観光客用のおばプロのチケットのようだ
言われた通りに50ボリビアーノを払って中に入ると「その先の扉の前に入場待ってる人がいるからその列に並んでね」と言われた
すでに地元の人が数人の前に並んでいる
今のところ外国人は僕と僕の後ろに並んでいるカップルだけだ
チケットをよく見ると、チケットにはトイレ券が2枚とお菓子とお土産に交換できる券1枚ついている
TOURIST TICKETとなってるのでこれを持ってる人は最前席で見る事が出来るようだ
予定より少し遅れて会場が開いた
地元の人と一緒に会場の中に入って愕然とした
え?
ここ?
ただの小さくてボロイ体育館やん
こんな所で行われるのか??
15ボリビアーノ払って入場した地元の人は後ろの階段のような席に座る
僕ら外国人観光客はアリーナみたいな場所に出された椅子に座ってみることになる
何か音楽が流れ始めプロレスが始まった
第一試合は男子の試合みたいだ
変なガイコツ男が出て来た
そしてこいつの相手が白ずくめのマスクマン
と言うか腹の出たおっさん
明らかに体鍛えてないその辺歩いてるおっさんにマスクかぶせて出させたような奴と正体不明のガイコツが戦うみたいだ
で、最後にレフリーがリングに上がってきて、その人を見てびっくりした
このずんぐりむっくりの髭モジャのおじさん
さっき街角で話した、スピーカーででかい音でプロレスの宣伝をしていた人じゃないか
お前、おばプロのレフリーだったんかよ・・(笑)
緊迫感はなくエンタメ性だけが強いギャグみたいなプロレスが始まりました
一応は組んだり投げたり飛んだりのプロレスもするんだけど、お客さんを笑わせためにやってるのかと思うようなプロレス
もうね、前に座っている欧米人の肩も小刻みに震えてるんですよ
完全にみんな笑ってました
プランチャーの瞬間撮れた
試合は変なガイコツ男が勝利
勝ったガイコツはノリノリで踊りながら場外をウイニングラン
いらんいらん(笑) はよ次の試合せい
お次はおばプロらしく女子の試合
ここからがようやく本番って感じです
一応、悪者役のおばさんと正義のおばさんに分かれていて、ちゃんとストーリー性があるようにできている
この試合では白いマスクマンの方が悪者
黒い服に赤いマスクのおばさんが正義のレスラーだ
ポチャとしたオバサンだけど意外に俊敏で空中殺法などもバンバン決める
場外乱闘もお手の物
どっちが正義の味方が分からないぐらい白マスクの顔をフェンスにガンガンぶつけてました
時にはフェンスを越えて僕ら観客席の方まで行ってきて乱闘をしてくれます
見せるプロレスですね
勝利したおばさんはリング上で観客に向かってこのポーズ
第3試合もおばさん対おばさんの対決
おばプロなんだからこれが当たり前でなくちゃ困る
今度は黄色いコスチュームのレスラーが正義のレスラーで、もう片方のおばさんが悪者レスラーの役
この悪者役のおばさんレスラーがやたらと強い
サーフボードストレッチ!!(←昔のプロレス技)
往年の技のキレを感じる やるな悪役レスラー
この試合、黄色いコスチュームの正義のレスラーはいいところがなくボコボコにされて終わり
悪役レスラーの勝利に終わった
おばさんの試合が2試合終わったところで何故かまた男子の試合が始まる
だからいらんって(笑)
もう何やってんだか
男子の試合に呆れた頃に入り口近くの大きな机にお菓子やお土産物が並べられる
外国人観光客専用のチケットについているスナックとスーベニアを交換できるチケットを渡すとお菓子とお土産をひとつもらえるみたい
僕はその列に並ぶのが遅かったので、お土産は絵葉書しかもらえませんでした
よってチョコクッキーとおばプロの絵はがきを入手
またその頃からこのおばプロに参加しているおばさんレスラーと一緒に写真が撮れる記念写真の撮影会も行われる
みんな男子の試合そっちのけで写真撮影の列に並び始めたので僕もその列に並んだ
試合みたいに蹴ったり首を絞めたりするポーズをしてくれるので、やられている感じで写真を撮る
そうこうしてるうちにまた変な男子の試合がもう一試合始まってた
忍者みたいなレスラーが相手のレスラーのマスクに手をかけてマスク剥ぎデスマッチの様相を呈している
もうどっちが正義のレスラーとかの概念がない状態だ
試合は忍者の勝利
そしてここで会場の照明が落とされて異様な音楽が流される
その曲にあわせて足をびっこ引いたフランケンシュタインみたいなおじいさんレスラーと謎の老婆のレスラーが入場してくる
どうもこれがメインイベントみたいだ
メインイベントはタッグマッチ
分かりやすい正義の味方の女性レスラー2人とこのフランケンシュタインと老婆2人が戦う
あ、あの正義のレスラーの片方の女性はさっき僕と一緒に写真撮ってくれた人だ
まだ試合が開始されてないのに老婆とフランケンがルール無用で正義のレスラー襲いかかる
この老婆とフランケンおじさんの強いこと
正義のレスラーの髪を掴んで振り回し、リングに投げつける
荒っぽいファイトが売り物みたいでこの老婆とフランケンおじさんは場外乱闘が大好き
そしてこの老婆の武器はズタ袋
フランケンおじさんが正義のレスラーを押さえつけて老婆がズタ袋で攻撃!
さらに場外乱闘中に観客の水のペットボトルをかりて、正義の味方のレスラーに頭から水をかけるという子供みたいな攻撃まで繰り出す
時々ブーイングと共に後ろの観客席からポップコーンやポテチが投げられる
しかし老婆は観客席からブーイングが飛ぼうがお構いなし
濡れてビシャビシャになった正義のレスラーの髪を掴んで引きずり回す
そしてまたズタ袋攻撃!!
たまに正義のレスラーがいい攻撃を返すも、フランケンおじさんと老婆の幼稚かつ卑怯な攻撃が凄まじい
結局正義のレスラーがリング上で3カウントを取られて老婆チームの勝利
メインイベントが悪役レスラーの勝利に終わるという後味の悪さ
最初から最後までコミカルだったな・・
これがボルビア名物で噂に名高いおばプロ
僕はこれほどシュールなものを南米に来てからまだ見たことがない
おばプロが終わって会場から出ると外はもう真っ暗
ここからまた泥棒市を見に来た時と同じロープウェイの駅まで歩かないと
でもまだ人も多くて危ない雰囲気は全然ない
今日昼間やって来たロープウェイの駅まで辿り着いて、来た時と同じく3ボリビアーノでチケットを購入
今度はこのロープウェイで山を降りてラパス市内の中心に向かう
帰りのロープウェイは素晴らしいラパスの夜景
この夜景だけでもこのロープウェイに乗る価値はありそうな眺め
ここにはまた改めて夜景の写真を撮りに夜に来てみたいな
コミカルでシュールなおばプロというショーを見たあとのこの夜景
最高だ