2020年2月20日
まだ暗い朝方雨の音で目を覚ました
ここはブラジル北東部のベレンの空港
昨日は空港泊をしたんだけど近くをだれかが通るたびに目が覚めてロクに寝れなかった
夜中から朝方にかけて強い雨が降り始めその雨がまだ少し残っている夜明け前
ベレンの空港のWifiは使いものにならない
でも幸いマナウスでSIMカードを買っていたのでネットは出来る
しばらく目を覚ましながらネットでニュースを見て、LINEなどの返信を行った
やがて朝が来て雨が止んで太陽が顔を覗かせた
太陽の光が空港前の濡れた道路を照らす
動き始めた始発のバスが目の前を通り過ぎてゆく
ベレンのバスターミナルに行きたいんだけどどのバスに乗ればいいか全然わからない
Uberが安いので空港前にUberを呼んでそれに乗り込みバスターミナルへと向かった
ベレンの町は危ないと聞いていたが車内から見る限りそこまで荒れた印象は受けない
ここから僕の目的地リオデジャネイロまではバスで丸2日と聞いている
僕がバス移動で経験した移動時間の最高記録はどのくらいだろう
ネパールのカトマンズからインドのニューデリーまでバス移動した時は30時間ちょっとだったと思う
エジプトのアスワンからスーダンのハルツームまで移動した時は25時間くらい
メキシコでサンクリストバルからオアハカに移動した時、正規ルートが通れなくなっており迂回した為に28時間
だいたいこれくらい
でも流石に40時間以上バスに乗った事はない
丸2日(48時間)なんてバスの中で過ごすと壮絶な退屈さ
これも考慮してバスの中でもネットが出来るようにマナウスでSIMカードを探し回った訳だ
この時僕はまだこのバス移動が事前情報通り2日で到着するものと思っていた
でも実際にはこの記事のタイトルで先にネタバレしてるとおり結果60時間かかった
そしてバスを降りるときに自分がトラブルに合っていた事に気づく事になる
ここからはその2日半の移動を書いていきたいと思う
ベレンの町のバスターミナルに到着した僕はすぐに自分が乗るバスを探し当てた
これからこのバスの中で2日以上過ごすわけか
チケットを見せると荷物検査と荷物の重量を測るチェックが入る
どうも一人当たり持ち込める荷物の重さが決まってるようで大幅に規定重量を超えると追加料金を取られるみたいだ
僕の20kg越えのバックパックは何とか追加料金を越えずに通過した
中はこんな感じ 特別広くもなく狭くもなく
長旅になるのでバスの中で食べるお菓子と飲み物を買い込んでおいた
朝の10時50分に走り出したバスは7〜8時間に1回ほどの感覚で休憩所によってくれる
バスにもトイレはついてるけどこのペースで寄ってくれるのはありがたい
夜21時前にアサイランジアという町で晩飯休憩のレストランに立ち寄る
こんな感じの大きめのレストランに寄ってもらって食事
学食みたいに好きな物をよそおってレジに持っていく
でもこういう所の食事って思ったより安くはない
ネットはSIMカードがあるけどみんな充電が無くなっていくので(バスの中にコンセントやUSBの刺し口が無い)レストランでは充電コンセントの付いてるテーブルの取り合い
更にはこのバスにコンセントが付いてない事を知ってる業者がサービスエリアで中古の寿命が短くなったゴミみたいなモバイルバッテリーを売りに来る
それでも充電が必要なのでみんなそのモバイルバッテリーを買う
僕も一つ買った たしか200円か300円くらい
ただこのモバイルバッテリー、ロクに充電してない状態で売られてるからこのモバイルバッテリーのバッテリー自体がすぐ無くなってまともにiPhoneを充電出来ない
もちろんこのモバイルバッテリーもバスの中では充電する術がないので結果ほぼ意味がない買い物になってしまった
こうして最初の1日が過ぎて行き、バス移動2日目
ブラジルらしくシュラスコ
サービスエリアでついにこんな物まで出て来た
中南米の人はお肉大好きだからなぁ
なんとなく予想出来てたけどこの日も前日と変わらずいくつかの休憩を取りながら南へと走っていくだけの日
休憩所の食事には無料のキヌアが置いてあるから僕はこれを食事にかけて食べていた
日本では高いスーパーフードがここでは無料で食べ放題
アサイーも安いし健康的な食材が多い国だ
休憩所に止まる度にモバイルバッテリー充電
でも中古でこいつの中のバッテリー自体が終わってるから満タンに充電してもiPhoneを3分の一くらいしか充電出来ない
この日夜22時にブラジルの首都ブラジリアを通過
まだ遠いが順調に南下してる
そして3日目の朝
予定ではリオまで丸2日だから今日の昼過ぎにはリオに着くだろう
だんだんと窓の外の風景に建物が多くなりところどころでカーニバルの仮装をした人を見かける
まだリオデジャネイロに着いてもいないのにどういうことなのかと思って周りの人に聞くとカーニバル中は何もリオだけがカーニバルをしてるわけではなく各地でカーニバルは行われているとのこと
リオデジャネイロから北に1000 km ぐらい離れているsalvador(サルバドール)という街もカーニバルが有名だそうだ
昼前にふと気が付いた
それにしてもなかなかリオに着かない
丸2日だと今日の昼には着くはずなのにまだリオよりも結構北の街にいる
グーグルマップを見たらベロ・オリゾンテという割と大きな街にいるようだ
しかもここが中途半端に大きい街なので渋滞がすごい
これ今日の昼に着くのは到底無理じゃないか
直したら夕方の4時とか5時に持ってしまうかもな・・
しかしそんな僕の予想を軽く裏切ってなんとこのバスがリオの街に差し掛かったのは3日目の夜の20時だった
窓の外にリオのカーニバルで使用するパレードの車が置かれている
僕はこの時夢中で窓の外の車を写真に撮っていた
そしてついに夜の21時過ぎ
バスは長い移動を終えリオデジャネイロの街の北側にあるバスターミナルに到着した
2日前の朝から数えて2日と約12時間
合計約60時間にも及ぶバス移動が終わった・・・
疲れた
同じ体勢でずっと座ってたから体ももうバキバキだ
早く予約してるゲストハウスに行ってシャワーを浴びてベッドに身体を投げ出したい
そう思ってる時だった
一瞬とあることに気づいてその瞬間に背中に汗がドバッと出てきた
右のズボンのポケットに入っているはずの財布がない
続きは次の記事で