2019年10月31日
ついに2週間滞在したサンクリストバルを出て死者の祭りが行われるオアハカに向かう
ADOのバスに乗って8時間から9時間で到着予定のオアハカに向かう
バスの料金は332ペソ(約1500円)
このバスね、10月30日の夕方過ぎにはオアハカに到着する予定だったんですよ
ところがいざ当日バスで走り出すとお昼の1時ぐらいに通常通るべき道が通れないという事態になっており、別の道を通ってかなり大回りしてオアハカに向かうことになった
どのぐらい遅れそうなのかバスのドライバーに聞いたところ最低でも8〜9時間は遅延することになりそうとの事
もしかしたら10時間越えの遅延になるかもしれないとも言われた
いや、今日の宿予約してしまってるんですけど・・・
本来夕方過ぎに到着するはずが10時間の遅延ともなると到着するのは夜中か明日の朝方だ
つまりこのバスは今晩夜通し走る
メキシコのバスで夜走ると言えば怖いのがバス強盗だ
アフリカでもないのにバス強盗?って思うかもしれないが実はメキシコはバス強盗のメッカだ
メキシコは国土が広いのでいろんな見所がいろんな場所に点在している
旅行者はその街と街の間を移動するんだけど、その場合メキシコ国内の LCC に乗るか、長距離バスに乗るかの二択だ
そしてこの長距離の夜行バスがしばしばバス強盗に狙われる
実際僕が2週間前メキシコシティからサンクリストバルに到着した日に出会った日本人から聞いた情報だがオアハカとサンクリストバルを結ぶ国道で夜行バスがバス強盗にあったらしい
このコースにバス強盗が出たのは実に3年ぶりらしい
しかもそのバスには日本人も乗っていて乗客たちはお金からスマートフォン、クレジットカードまで根こそぎやられたそうだ
中南米はバス強盗だけにあらず、路上のスリや強盗などトラブルも多いのでダミーの財布を用意している旅人も多い
いざ強盗などに会った時にダミーの財布の中にお金を少し入れておいてそれを差し出して、本物の財布やクレジットカードは出さずに窮地を脱するという具合だ
しかしこの時のバス強盗は乗客全員をバスの外に出してカバンの中身と身体チェックをし、最後は靴まで脱がされて靴の中まで調べられたそうだ
当然そこまで調べられたので差し出したダミー財布以外の本当の財布も取られたらしい
強盗はショットガンを装備して武装していたらしいので当然全員逆らわずにほとんどの金品を取られたとの事
いや、マジでメキシコの夜間のバス移動怖すぎ
そんな心配をよそに僕のバスは約13時間遅れで31日の朝オアハカの街の北部に位置するバスターミナルに到着した
ここがオアハカか 早速死者の日の飾り付けが街の至る所に目立つ
「死者の日」という祭りは日本でいうお盆のようなもの
亡くなった人達の霊が戻ってくる日でそれを生きている人と一緒にみんなで騒いで祝おうというお祭りだ
日本だとお盆と言えばお墓参りをして静かに過ごすという感じだけど、ここメキシコでは生きている人たちが盛り上がり楽しんで亡くなった人たちの霊を楽しく迎えるというもの
お盆も国が変われば一気に違った形になるもんだね
死者の日は一応メキシコ全土で行われる
ただどちらかというとこの祭りはメキシコ北部ではあまり盛んではなく、もともとメキシコ南部のここオアハカかパツクアロ湖に浮かぶハニッツィオ島が有名だ
死者の日はスペイン語ではDía de Muertos(ディア・デ・ムエルトス)と呼ばれ、その期間は家族や友人達が集い故人への思いを馳せて語り合う
祝祭は11月1日と翌日2日に行われるが地域によっては10月31日の晩も前夜祭として祝われる
僕がオアハカに到着したこの日は10月31日
オアハカは死者の日で一番有名な場所なので今夜は前夜祭で盛り上がるはずだ
街中は本当にガイコツだらけ
この街並みを見ていよいよ死者の日の祭りにやって来たんだなぁという実感が湧いてきた
ここにも死者へのお供え物を祀る祭壇「オフレンダ」
故人の遺影、十字架、砂絵、花、食物などを配置した祭壇
並べられているオレンジの花は死者の花と呼ばれているマリーゴールド
死者の日の期間中は街全域にこの花があるのでオアハカ全体がマリーゴールドの香りにつつまれる
宿に向かう前にオハアカのソカロに寄ってみた
ソカロ中央の踊り場も今夜からの前夜祭に向けて飾り付け中
観光客も多いし着々と準備が整ってるなという感じだ
ソカロを後にして僕が向かったのは今日泊まる宿
正確には昨日から予約してたので今日は2日目のはずなんだけどね
あのバスさえあんなに遠回りして遅延しなければなぁ・・(笑)
あ、僕が今回オアハカで泊まったのはHotel Familiar Sosaというホテルです
Hotel Familiar Sosa の場所はここ
Hotel Familiar Sosa
- ロケーション:★★★★☆
- スタッフ :★★★★☆
- 価格 :★★★☆☆
- 清潔感 :★★★☆☆
- WIFI :★★★☆☆
※あくまでも個人的な評価です
ソカロまで歩いて10分 マーケットまで徒歩5分
一等車のバスターミナルからは遠いが2等車のバスターミナルからは近い
家族ぐるみで経営されていてスタッフはみんな優しく多少の融通は効く
シャワーの水の出が悪いと言ったらすぐに部屋を変えてくれた
宿にチェックインして約1日半ぶりのシャワーを浴びて最初に向かったのはソカロの近くの11月20日市場という名前のマーケット
この中は通常のマーケットのように食料品やお土産なども売っているんだけど僕の目的はこのマーケットの中で安く食べれる食事
いろんな料理がこのマーケットの中でリーズナブルな値段で食べることができる
地元の人で席がいっぱいになってる店も珍しくない
さすが死者の日の前日で思った以上に混み合っている
空いてる店でひとまず24時間ぶりの食事にありつく
久しぶりの食事が体に染み渡るのを感じる
マーケットの中のパン屋も死者の日仕様
オアハカのパン屋では大きなパンに人の顔を形取ったお菓子がくっついている
これはオアハカ内のあちこちのパン屋で見かけた
ここはマーケット内のお土産屋さん
オアハカはチョコレートが有名なのでチョコレートやカカオに関する製品が多く置かれている
下の写真の棒はホットチョコレートをかき混ぜる専用の棒
なんかこの街のカラーがマーケットの中にも出てるよね
マーケットの中での食事が済んだので今度は周辺を歩いてみることにした
マーケットの外の路上ではおじさんにおばさんが露店を出していてここでもまた死者の日に関するグッズがたくさん売られている
ここはオアハカのカテドラル つまり大聖堂だ
大聖堂の近くは仮装した人がたくさん歩いていて今夜の前夜祭に向けてのフェイスペイントなどを施している
みんなこのように見本を見ながら好きなフェイントを注文して顔に書いてもらう
女性も男性も子供から大人まで多くの人は今日から始まる死者の祭りのためのペイントに忙しくしてる
やっぱり男性にはガイコツのペイントが人気
この祭りのシンボルみたいなもんだもんな
ソカロのカフェでオレオのシェイクを飲みながら休憩
休憩してる最中も仮装した子供が行ってきてチップをねだってくる
大聖堂の裏では仮装した人たちが集まって次第に盛り上がりみんなで踊り始める始末
もともとメキシコでは2500〜3000年前から祖先のガイコツを身近に飾る習慣があった
死と生まれ変わりの象徴としてガイコツはトロフィーの様に扱われていたのだ
このお祭りでメキシコにおいてガイコツがいかに身近なものだったかがよく分かる
みんな楽しそうだなぁ
こんなに賑やかなら死者の魂も喜んでるよね
骸骨だらけの街を練り歩き一度宿に戻った後、夜になってからソカロにやってきた
実はここでとある人と待ち合わせをしている
今晩夕食を食べに行く約束をしていたのだ
会ったのはメキシコシティのペンションアミーゴで知り合ったトクさん
現在はタイのバンコクに住んでいて一年のほとんどを世界を旅するのに使っているというなんとも羨ましいお方
約2週間ちょっとぶりの再会をソカロの近くのレストランで済ませて、そのまま一緒に前夜祭のパレードを見に行った
賑やかな演奏をしている楽団と一緒に仮装した人々が次々に通りの向こうからやって来る
中には統一した衣装を着て息を合わせた踊りで街のストリートを華やかに進む女性のグループもいた
おぉ これぞテレビやネットで見てきた死者の日の祭りだ
こういうのを見たかったんだよな
バスのせいで到着が1日遅れたけどいい前夜祭を見れているぞ
闇に包まれた街を闊歩する衣装に身を包んだガイコツペイントの女性達
賑やかだけどなんとも言えない雰囲気がオアハカの街を支配する
今日はハロウィンと死者の日の前夜祭
死者が街を練り歩く、死者が主役のお祭り
オアハカ初日からすごいパレードが見れたぞ
パレードを見終わって少し座って休憩しようとトクさんに連れてこられたのはオアハカに数店舗の支店を持つカフェ
ここはなんでもコーヒーが美味しいと評判のカフェらしい
トクさんは僕より3日ほど先にオアハカ入りしてたので周辺の店には詳しい
コーヒーが大好きなトクさんはすでに良いカフェをリサーチ済みだ
メキシコシティを出てからのこの2週間のお互いの旅の話をしながら濃いコーヒーを飲み干した
カフェから出ると目の前のストリートは物凄い騒ぎ
通りの向こうまで人・人・人
アメリカ行きがなくなった為に中米にやって来てからこの日に合わせてスケジュールを組んで来た
それほど楽しみにしてた死者の日
カカオとマリーゴールドの香りに包まれたこの街に溶け込み僕も一緒にメキシカン達のお盆を楽しむとしよう
コメント
こんにちは、メリさん、クロアチアのコメントのお返事どうもありがとうございました。その頃から、ユーゴスラビアのサッカーに関心があったとは、凄いですね。
私は、フランスに行った時、たまたまミュンヘンで買ったバイエルンミュンヘンのマフラーしてたら、フランス人の友人にちょっと嫌みを言われてしまったレベルです。(笑)
このお祭り、ほんと見たいですね、動画をあげてもらって嬉しいです。お祭りと言えば、アンティグアのセマナサンタを見たぐらいですね、グアテマラで、1年ほど、スペイン語遊学してましたから。
実は、私、カナダにも3年ほど滞在して、経営学の勉強を大学でしてたんですが、その当時、バンクーバーで、おそらくこの祭りのミニバージョンを見てるんです。親友のメキシコ人に連れられて、よくわからずに行ったので、やたら、ガイコツがでてくるメキシコの祭りだなあと思ってました。
メキシコは、時間がなくて、メキシコシティ、メリダ、カンクン、ダイビングのため、コスメルに行けたぐらいです。イスラムヘーレスで、サメを抱っこしたのも、ちょっと怖かったですが、いい思い出になりました。サンクリストバルやオアハカにも行きたかったんですが、時間が足りませんでした。
バス強盗の話は聞いてたので、私は、夜行バスは避けて、高いですが、飛行機に乗りました。昼間は、バスに乗りましたけどね。メキシコは、私の目には、ほんとに、ワクワクする、宝石のようにキラキラした魅力的な国に映ってました、またいつの日か旅行できたらいいなと思います。
それではまた。
シンディ様、コメントありがとうございます!
世界一美しい祭りと言われるセマナサンタ(聖週間)を生でご覧になられたのですね!
僕からすればセマナサンタをご覧になられたのもアンティグアで留学されてたのもカナダの大学に通われてた事も全てが羨ましいです
メキシコ周りきれなかったようですのでまた次回の楽しみですね
でも本当にメキシコは広くて見所が多いので時間がかかってしまいますよね
>メキシコは私の目には、ほんとに、ワクワクする、宝石のようにキラキラした魅力的な国に映ってました
きっとそういう気持ちを持って旅出来るシンディさんならメキシコでなくても楽しくて素敵な国に映ると思います
僕はコロナウィルスの影響もあって変に旅が長くなってしまったのでそのようなコメントを見ると
僕も初心や旅での楽しみを忘れかけてるなぁと思います^^;
ちなみに僕も旅中は必ずサッカーのユニホームを持ち歩いてますよ!