2021年9月6日
僕を乗せた機体はアメリカ大陸を南へ南へと進んで行く
窓の外からは太陽が昇り始めていた
また南米に戻るんだな
1年半ぶりの南米 そして1年半ぶりの旅
現地に着いたら早く感覚を取り戻さないと
同じ場所にずっと居てにぶったアンテナをまたバリバリの3本に立てないとな
朝7時前、僕は経由地点のコロンビアに降り立った
ここで約15時間のトランジットだ
空港内にこんなデカイ蝶がいる
いや、蝶じゃなくて蛾かな?
分からないけど、こんな事ひとつでもとにかくもう別の場所に来たんだなぁと改めて実感する
僕は乗り継ぎなのでインターナショナルコネクトと書かれた乗り継ぎの方へ移動する
でもそこには僕以外誰もいない
なんとなく気になって空港のスタッフに聞くととある場所に連れて行かれた
その場所はイミグレーション
「え?俺ただの乗り継ぎだよ?」って言ってもいいから入国審査を受けろと言われる
どういうシステムか分からんがとにかく入国審査を受ける
僕のパスポートに2度目のコロンビア入国のスタンプが押された
日本を出る前に世界一周用に作ったパスポートももう50ページ目か
でもある程度長い期間世界を周ってるとこうなるよね
とりあえず空港内のお店で朝食
エンパナーダ2つとカプチーノを注文
写真中央の丸いドーナツはお店の人がサービスでくれた
普通の揚げドーナツなんだけど現地の人が気持ちでくれたものと思うと美味しく感じるから不思議なもんだ
エンパナーダの中の肉は何か分からない謎肉
鶏肉のミンチかな・・?
まぁでも美味い
お会計時にはチョコレートもくれた
コロンビアって危ないイメージが付きまとうけどほとんどの男性が紳士な国
2020年の1月か2月にこの国に来た時も港町の人も首都の人もスラムの人も本当にみんな優しかった
コロンビアの空港は普通に人が多く賑わっている
ここは今南米の中でも入国制限が特に無い入りやすい国のひとつだ
なので旅行者も多い
僕は15時間時間を潰さなければならないので一旦空港の外へ
でもね・・
メデジンの空港ってメデジンの街からかなり離れた場所にあるので正直空港の周りに何もない
これは外で時間を潰そうとしても厳しそうだな
マジで空港と道路と緑以外何も見当たらない
という訳で空港内に戻ってサブバックを抱えながらベンチで少し寝る
そして少しして目が覚めたら水とヨーグルトを買って水分補給
空港で一人で何もせずに15時間もの時間を潰すのって本当に長く感じる
幸い空港に無制限のwifiがあるのでやる事と言えばメキシコに残して来た「あの人」にコロンビア着いたよっと連絡して色々話をするぐらい
もしくは知り合いのSNSの投稿を見るくらい
また数時間したところでダンキンドーナツとコーヒーで腹を満たす
iPnoneの充電がなくなったら空港のコンセントで充電
これの繰り返し
そして夜の19時を過ぎたあたりで空港内のモニターに僕の次のフライトステータスが表示された
上の写真の右のモニターの2番目
ビバコロンビアの22:12発 今の所何の問題もなくオンタイムだ
自分の搭乗ゲートに向かうとビバコロンビアの黄色い機体が見えた
あれに乗ったら数時間後には新しい国だ
搭乗が始まるアナウンスが流れたので早めに並び航空券のチェックを受ける
写真では機内がガラガラに見えるが、この後どんどん乗り込んで来て結果7割くらいの席が埋まった
さぁフライトだ
機内の照明が落ちて暗くなり機体は速度を上げて滑走路を進む
空に浮かび上がった僕の眼下にはコロンビアのメデジンの街の灯り
深夜到着予定だが、何にせよ今晩中には着けるんだ
あとは待つだけ
実は今から行く国にはメキシコで出会った旅人が滞在してる
空港の近くに滞在してるから迎えに来てくれると言ってくれてる
うまく合流出来るといいんだけど
そして深夜1時10分
僕を乗せた機体は新しい国に着陸した
この国は今ラムダ株というコロナウィルスの変異種が流行ってる国
どう考えても無駄なソーシャルディスタンスがしっかり現在も取られており、なんとマスクは2重にするのがルール
バスに乗る際はフェイスシールドが必要
そういう少し厳し目のルールがある国だ
こんな深夜到着の便なのに入国審査は長蛇の列
旅仲間が外で待ってくれてるかもしれないのに思ったより時間がかかりそうだ
とりあえず空港のwifiを繋いで連絡を試みる
するともう友達のインスタグラムのストーリーに迎えに空港まで来てる様子が流れていた
「寒い」って書いてあるのはここはもう南半球だから
今こちらはまだギリギリ冬なのだ
これから少しづつ暖かくなるはず
結局自分の入国審査を受けるまでに15分以上も待たされた
で、自分の番がやって来た
入国審査でチェックされる書類はPCR陰性証明書と入国にあたって事前にネットで登録する誓約書のプリント
あとは何日滞在するかを聞かれてアッサリ通過
ついに長らく滞在したメキシコから新しい国に入国
辿り着いたのは南米のペルー
本来ならパンデミックがなければアルゼンチンのパタゴニアからそのままチリに抜けて北上して2020年の4月か5月ごろには到着してたはずの国
ようやくまだ行けてなかった南米の新しい国に辿り着いたぞ
入国審査が終わった時に審査官がパスポートにスタンプを押してなかった事が気になった
パスポートにはコロンビアの出入国のスタンプしかない
後々ややこしいことになると困るので、審査官に聞きに戻るとスタンプは無いというジャスチャーをされる
これ後から調べてみたら2020年10月5日よりペルーではパスポートへの出入国スタンプを一時的に停止してるとの事だった
入国スタンプは長期の旅人にとっては思い出のひとつ
本当は押して欲しかったけどこればっかりは国の決定なのでしょうがないね
さぁ次は荷物のピックアップだ
僕のバックパックはメキシコの空港で預けたまま
荷物はコロンビアでピックアップの必要がなく、ダイレクトにここに着いてるはず
でもコロンビアでのトランジットが長かったからちゃんと到着してるか心配だ
・・っと思ってたら見慣れた僕のバッグが流れて来た
ロスバケもせずに無事に荷物が揃ったぞ
空港の外で待ってる友達に連絡して合流地点を確認する
航空券を持ってないので友達は空港の入り口の警備員に止められて外で待ってるらしい
出口を出たら駐車場のD8という看板を目指して欲しいと連絡が帰って来た
ここがペルーの首都、リマの空港
空港前にはボッタクリのタクシー運転手がカモを捕まえようと次々に声をかけてくる
ここの空港前のタクシーは徒歩10分の場所に連れて行くのにアメリカドルで15ドル取るので有名です
無視するかタクシーを手配するなら空港の中でタクシーを頼みましょう
とりあえず友達に言われた通りに駐車場の中を歩いてD8の看板を探す
で、D8の看板を見つけた でも友達の姿がない
ここは空港の中の駐車場だからここまでは友達も入れてないはず
という事はここからすぐそばの出口にいるって事だろう
そうアテを付けてすぐ横の出入口へと向かった
そこにいたのは今年の4月くらいにメキシコシティで会ったユージ君
元プロボクサーで結構やんちゃな奴(笑)
彼はすでにこの国に1ヶ月半ほどいるのでもうすっかりペルーに馴染んでる
今日から数日間は彼が滞在してる同じ町に僕も滞在する予定
彼が今滞在してるのはペルーの首都リマの中でも観光客が近づいてはいけないと言われてるエリア「カヤオ」
空港のすぐ側の低取得者が住む居住区
所謂「ゲットー」と呼ばれる貧民街だ
ここが僕が今日からお世話になる貧民街カヤオの中のホステル
夜中で宿のスタッフはすでに寝てる為にチェックインの手続きは明日
今日はこのまま部屋に入って寝る
丸1日ぶり以上のベッドに体を投げ出してるところを友達に撮られていた
メキシコで1年半も止まっていた僕の世界一周の時計
それがこのペルーの貧民街からまた動き出した