2019年1月9日
昨日ペトラ遺跡からヨルダンのアンマンに戻って来た僕は1日アンマンでゆっくりして、今朝バスに乗ってヨルダンとイスラエルの国境の橋、キングフセイン橋を目指していた
イスラエルに行くバスはペトラ遺跡に行った時と同じようにJETT Busを使いました
アンマンのJETT Busの事務所の場所はここ
アンマンのJETT Busの事務所前から朝7時に出発
値段は10ヨルダンディナール(約1500円)
チケットは念のために前日に事務所まで直接買いに行きました
バスは1時間ちょっとでヨルダン側のイミグレに到着
大きな荷物はポーターに預けないといけないみたいな情報もありましたがそのまま持って入れました
ご存知の方も多いと思うがイスラエルは色々問題の多い国だ
その為、観光といえどもイスラエルに入国した事がバレると周辺のアラブ国には入国が出来なくなってしまう
だから外国人観光客はパスポートにイスラエルに行った形跡が残らないようにイスラエルに入国し、同じようにパスポートに形跡が残らないようイスラエルを出国しなければならない
その為にあるのがヨルダンとイスラエルに跨る外国人しか通行できない「キングフセイン橋」だ
外国人観光客がキングフセイン橋を使ってイスラエルに入った場合、パスポートにその履歴は残らない
つまり入国スタンプが無い状態でイスラエルに入国し、出国スタンプも無い状態でイスラエルを出国できるという橋なのだ
もちろんイスラエルに入国する際、ヨルダンの出国スタンプも押されない
この橋を使えばイスラエルに滞在しててもパスポートのスタンプ上ではヨルダンにいることになってるのだ
上の写真の青いポイントがイミグレ
黄色のピンがキングフセイン橋
ヨルダンの出国スタンプは押されていない
ヨルダンの出国税の領収証のような紙とあともう1枚よくわからない紙をもらった
問題はイスラエル側のイミグレだ
僕は去年9月にイランを訪問してる
イスラエルとイランはめちゃくちゃ敵対してる国同士
イランのビザや入国スタンプがあったらほぼ間違いなく別室送りと聞いている
別室行き覚悟で並ぶイミグレって気持ち良いもんじゃない
思いっきりイランビザが貼ってある僕のパスポートをめくる審査官の手が案の定止まった
審査官「あ〜 君ビザがあるね、イランに行ったの?」
「はい、去年の9月に行きました」
審査官「なんでイランに行ったの?」
「え、ただの観光旅行でですけど・・・」
審査官「ふーん イランのどこに行った?イラン人の知り合いとかいる?」
「行ったのはマシュハド、ヤズド、シーラーズ、イスファハーン、テヘラン、ダブリーズです 特に知り合いは居ません」
審査官「ふーん・・・・・ようこそイスラエルへ」
あれ??
別室は・・・?
楽勝で通り抜けることが出来てちょっと拍子抜けなんだけど
まぁでも別室なんて行かなくてもいいなら得したようなもんだ
イスラエル入国の時点でパスポートの裏表紙にシールが貼られた
そして入国スタンプの代わりにペラペラのIDカードを渡された
これはイスラエル出国の時までしっかり取っておかないと
イミグレを抜けたところに待っている乗合タクシーに乗って旧市街のダマスカス門を目指した
ここがダマスカス門
ここをくぐればエルサレムの中心、旧市街だ
旧市街の中は以前にも他の中東諸国で見たような商店が立ち並んでいた
売られてるパンが長いドーナツ状の形状になったぐらいで後は売られている食べ物も特に変わり映えしない
ただ旧市街の中には気持ち悪いくらい銃を持った兵士が配置されていた
旧市街を持つ国は世界中にあるけれどその中でこんな数の銃を見るのは初めてだ
なんなんだこの場所は・・・
正直あまり気持ち良い気分になれない旧市街の中を歩いて今日の宿に辿り着いた
僕がエルサレムで泊まったのはチェーンゲートホステルというところ
チェーンゲートホステルの場所はこちら
チェーンゲートホステル
- ロケーション:★★★☆☆
- スタッフ :★★★☆☆
- 価格 :★★★★☆
- 清潔感 :★★★☆☆
- WIFI :★★☆☆☆
※あくまでも個人的な評価です
値段が安い事以外は正直あまりおすすめではない宿です
宿のオーナーの男性が僕のiPhoneの充電コードを勝手に受付に持って行って使ってました
朝食付きですがクオリティは低いです
キッチンにはよく食べ物が出しっぱなしになってるので小バエが飛んでいます
Wifiはドミの部屋の中だとほぼ繋がりません
廊下に出て椅子が置いてある場所でようやくまともにネット使えると言った感じです
これがチェーンゲートホステルの朝食
適当に乱雑に出してある物の中から好きなものを取れってスタイル
キッチンが不衛生だったので正直あんまり食べたくないくらいだった
朝食は無いものと同じと思っておく位でちょうどいいです
天気が悪いですがちょっと外に出て周辺を歩いてみます
警備のあるゲートを通ってやってきたのはここ
有名な「嘆きの壁」
ここは昔この上に建てられていたエルサレム神殿の壁の一部
ユダヤ教徒はここで壁に向かって祈りを捧げるのが日課だ
宗教に無関心な日本人からすればちょっと異様な光景に見えてしまう
上の写真は嘆きの壁の女性が祈りを捧げる場所
男性と女性の祈りの場所が分けられて訳ですね
横の建物の中でも熱心に祈りを捧げる人たちが大勢いた
外が雨降りだったので建物の中に移動してお祈りしてたのかもですね
嘆きの壁を見た後はしばらく旧市街の中を練り歩いてみた
ちょっとした洞窟レストランになっているお店が旧市街には多かった
ただイスラエルは物価が高いので有名
1.5リットルのペットボトルの水が240円くらい
クロワッサン1個が280円くらい ちょっと異常です
クオリティー全然高くない飯が平気で1000〜1500円します
僕より先にイスラエルに向かった人がヨルダンでカップ麺を買い込んで持って行ってた意味がよくわかりました
旧市街を歩き回ってやってきたのがこの何の変哲もない細い路地
ここ昔キリストが刑に処される前に十字架を背負って歩いた道らしいです
時折、巡礼者らしき人たちが神妙な面持ちでこの道を巡礼していきます
もう宗教に興味ない僕からしたら何のこっちゃ?って感じなんですけど熱心なキリスト教信者からしたら聖地なんでしょうね
ここはキリストの罪と刑に関する裁判が行われた場所らしい
ちょっと宗教に興味ないものからしたら正直退屈な町
その旧市街の中を歩いて次のチェックポイントへ向かう
やってきたのはこちら 聖墳墓教会
キリストのお墓があるとされている教会です
この教会は元々ゴルゴダの丘があった場所の上に建てられてるらしい
ゴルゴダの丘って正確にはどこにあったのかハッキリしてないはずなんだけどね(笑)
教会に入ったら目の前にイエス・キリストの身体が埋葬のために準備された場所であると信じられている石板がある
これが本当にそうなのかどうかは分からない
そして本当にそうだったとしても何百年も前の出来事なのに人がこのただの石板にひざまずいてこんなにも祈りを捧げるなんて宗教って凄いよな
更にひときわ行列の出来ているこの教会の中の小さな建造物
ここがどうもキリストのお墓のようだ
僕も一応並んで中を見てみる事にした
これが中のお墓の様子
皆が祈ってるこの下がお墓って事かな
僕は神様を信じたことがないので1秒たりとも祈らなかったけど一応あの有名なキリストのお墓を目の前で見たという経験だけした事になった
やっぱりイスラエルって宗教に関心がなかったら面倒な国境越えをして銃を持った兵士に監視されたり時に威圧的な態度を取られてまでわざわざ観光に来るところではないと思う
特にこの旧市街のイスラエル兵の行動で気になったのはイスラム教のエリアにだけは観光客を入れようとしないところ
エルサレム旧市街には宗教によってそれぞれ見所がある
キリスト教ならここ聖墳墓教会
ユダヤ教の場合はさっき見てきた嘆きの壁
そしてイスラム教の場合は「神殿の丘」または「岩のドーム」と呼ばれている場所
しかしこのイスラム教の「岩のドーム」と呼ばれている聖地だけがイスラエル兵によって中にいれてもらえないのだ
正確に言うと「岩のドーム」に通じる道が銃を持った兵士によって防がれていて、通ろうとすると「お前はイスラム教信者か?ムスリムなのか?」と聞かれる
見た目からしてもまずムスリムでないのはもうわかってる事だろうし正直に「ムスリムではない」と返答すると「じゃあここは通せない」と突っぱねられるのだ
俺は無宗教なんだけどそれならユダヤ教の嘆きの壁とキリスト教の聖墳墓教会はなぜいいんだ?
逆になぜイスラムに関する場所だけ観光客に見せないようにしてるのか
僕にはこの3大宗教の聖地と言われるエルサレムの中に明らかな宗教の序列を垣間見た気がした
そしてイスラムだけへの圧力は誰でも感じてしまうであろう、聖地とは名ばかりの不平等なな署に思えて仕方なかった
到着初日からひとつの国に対してこんなにもモヤっとした気持ちを抱えて好きになれなかったのはこの世界一周に出てから初めてだったかもしれない