2020年1月21日
本日はパナマシティを歩きながらパナマからコロンビアへの移動方法についてお話したいと思う
中米の一番南の国パナマ そして南米の入り口にあたるコロンビア
この両国は陸続きになっているが事実上陸路で移動するのは無理と言われている
陸続きなのに陸路で移動ができないとはどういうことなのか?
それはパナマとコロンビアの間は山と断崖絶壁に阻まれているのだ
大陸を削って運河を作ってしまうような技術があるのにどうしてパナマとコロンビアの国境にまたがる山を整備して道路と国境を作らないの?って当然みんなが思う
まあ多分わざとでしょ
コロンビアからよからぬドラッグなどが運ばれるルートになってる可能性が高いと思います
南米で生成されたドラッグが中米を通って中米からヨーロッパやアメリカに流れているのは有名な話
多分その山をドラッグを運ぶ通路として使っている組織があるんでしょう
ちなみに昔一週間か10日かけてこの山を渡ってコロンビア側に出たド変態な旅人の逸話も聞くんだけどその人は運が良かっただけでほとんどが途中山の中にいるゲリラに殺されてるそうです
ゲリラはその麻薬の移動ルートを守ってるんだろう
まあそれで仮にコロンビア側に渡れたとしても国境を通ってないので不法入国です
じゃあどうするのかと言うとほとんどの旅人が皆大人しくLCC などに乗ってパナマからコロンビアのメデジンや首都のボゴダに飛んでいる
まあそうするのが普通だろう
でも僕はグアテマラからここまでずっとローカルの乗り物に乗って一人でここまで進んできた
だから中米から南米に移動するこの最後の難関な国境も飛行機を使わずにコロンビアに移動したいと考えていた
では飛行機も陸路も無理となるとどうするのか
答えはボート
パナマのカリブ海側の海からコロンビア北部の港町に向けて船が出ているのだ
僕はそのボートに乗って国境を渡り南米のコロンビアに入りたいと思っている
今日はパナマシティでそのボートを探す話だ
僕の泊まってる安宿の近くの有名なレストラン前からコロンビアに渡るボート探し開始
Marzola Parrilla Argentinaというレストラン
店内のインテリアとデザインは非常に派手でカラフルでユニーク
メニューもボトルに印刷されてたり変わった趣向を凝らしている
まあこの派手さと値段設定からして完全に観光客向けのレストランですね
地元の人がこのレストランで食べてるのを見たことがないです
ローカルはわざわざこんな派手で高い店行かないよな
僕は近くの別の店でパスタとコーヒーで昼食
さて何のあてもないままこの街でコロンビアに渡る船を探さないといけないんだけど、 まずどうしたかと言うと僕は旧市街のゲストハウスを回ってみることにした
僕の泊まっていた例のボロ宿で何か情報が掴めたならそれでいいんだけど、僕の宿ではそういったボートの情報は一切なかった
なのでとりあえず欧米人が多く泊まってそうなゲストハウスをグーグルマップで調べてそれを一軒、一軒あたっていく
欧米人がよく泊まるゲストハウスなら受付も英語話せる事の方が多いからね
昨日はパナマシティに着いてからすぐにパナマ運河を見に行ったからまだこの街の中をしっかり歩けていない
街歩きをしながら目をつけていたゲストハウスに立ち寄って受付で情報を集めていこう
僕が宿泊している宿のすぐ目の前のA通りと呼ばれている通りは旧市街の観光の目抜き通りにもなっている
ここには道の両サイドにお土産物屋や観光客向けのカフェやレストランが多く立ち並ぶ
このA通りを東に突っ切るか南に突っ切るかすると海側に出ることができる
パナマシティではお土産物屋や道の露店でこのように車のナンバーが売られていることが多い
このパターンはキューバでも見たな
パナマシティの旧市街はパナマの中で観光客が一番多いと言ってもいい場所なのでオジサンやオバサンがいろんな露店を出してるんだけど横を通っても全然客引きしてこない
自分の持ってる商品を並べて欲しい人はどうぞってスタイルだ
僕も一度海側に出てみることにした
と言ってもこの辺にビーチはないけどね
船のことを調べる為にいくつかゲストハウスを回った上でわかってきたのはパナマからコロンビアに渡る船というのはいくつかの種類があるということ
この種類っていうのは船の種類のこと
グレードの高い大きな船でコロンビアまでのリゾートアイランドを回りながら進んでいくような船もあれば単なる貨物船に乗せてもらうような場合もある
そして船の種類だけではなくコロンビアまでのルートにもいろんな種類がある
船を出している大元によってこの辺が違うのでどのような船でどのようなルートを通るのかをよく把握しないといけない
因みにコロンビアに向かう船に乗る場所はパナマ第二の都市コロンとそのさらに東にあるCarti(カルティ)という小さな港町の2つがある
ただ前回の記事でも少し述べたけどパナマ第二の都市コロンはパナマで一番治安が危ないと言われてるエリア
しかもコロンから乗る場合はほぼ船のヒッチハイクになるらしい
時間に余裕があればそれも面白そうだなと思ったんだけど、今の僕にはリオのカーニバルに間に合うように2月末までにリオデジャネイロについていないといけないという縛りがある
そんな治安の悪い街でいつ捕まえられるかわからない船のヒッチハイクをしている時間は正直ない
したがって船に乗る場所はCarti(カルティ)一択
また第二の都市コロンにしてもこのCarti(カルティ)にしてもパナマシティからそこそこの距離があるので車がないと行けない
僕が船に乗ろうとしてるCarti(カルティ)はガタゴトの山道を通ってカリブ海側に出ないといけないので個人で行くのは難しい
基本的にジープなどを数人でチャーターして行くのが定番だ
なのでパナマシティからCarti(カルティ)まではジープ
そこから船に乗る そこまでは決定
コロンビア行きの船に乗る事が出来る船着場Carti(カルティ)の場所はここ
次はコロンビアのどこをこの移動のゴールにするかだ
基本これらの船は全てコロンビアに行くのが目的なので国境を越えてコロンビア側までは行ってくれる
周辺のゲストハウスで色々聞き込みを行ったところ大体の人がコロンビアに入って最初の小さな港町の Sapzurro(サプスロ)かその次の町の Capurgana(カプルガナ)に向かうようだ
この港町のことをそれぞれ聞くとSapzurro(サプスロ)は一応宿はあるにはあるが未だに wifiも備えてないような宿しかなくてこれといって何もない港町らしい
次の町の Capurgana(カプルガナ)は船でパナマからコロンビアに渡った観光客のほとんどが立ち寄る、コロンビア北部から南に下ってコロンビア旅行をするのに拠点となる町らしい
うん 立ち寄るならCapurgana(カプルガナ)だな
長い船旅の末にたどり着いて休憩をするならカプルガナがいいだろ
という事はパナマシティからカルティまでジープで行って船に乗り、船で国境を渡ってコロンビアのカプルガナまで行く
これが僕の理想のルートだ
ここまで決まった時点でパナマシティの旧市街でおそらく一番大きなゲストハウス「Selina Casco Viejo Panama City」の受付に船を出してる会社を教えてもらいに行った
ここは僕がグアテマラのアンティグアでもお世話になったゲストハウスSelinaの系列店
相変わらず広くて快適そうな宿だ
ここでは受付でいくつかのコロンビア行きの船を出している会社を紹介してもらえた
僕が今まで回った他のゲストハウスとこの宿で教えてもらったボートを出している会社は以下のものだ
Cacique
Blue sailing
San Blas dreams
San Blas Adventures
この中で名前を聞いたことがあるのは以前に自分で調べたことがあるBlue sailing(ブルーセーリング)とSan Blas dreams(サンプラスドリーム)
あとの2つは初めて聞いた
コロンビア行きの船の会社は潰れたり催行を止めたりすることがある
今現在確実に動いている船を出している会社ということで上記の4つの会社が提示された
船の会社によってはこれってただのラグジュアリーな船旅じゃないか?と思ってしまうようなリッチな船でリゾート地のような小島にあるバンガローに泊まるようなツアーもある
それとは別にただ純粋にコロンビアを目指して時々カリブ海に浮かぶ小さな小島で休憩しながら進んでいくような船もある
カリブ海の小島に停泊して泊まったりしながら進んでいくものもある
結構過酷な船旅になると聞いたことがあるのでそれだったらラグジュアリーではなくてもいいから時折カリブ海の島で休憩したり泊まったりして進んでいく船がいいような気もする
どうするべきかを考えながら最後に目をつけていた欧米人の多いパーティーゲストハウス、 Luna Castle Hostel(ルナキャッスル)に行ってみた
するとここで偶然にも受付のスタッフの女性がコロンビア行きの船に詳しい男性を知ってるとのことで紹介してもらえることになった
彼の名前はDickey(ディッキー)
アメリカ出身でパナマに既に半年ぐらい住んでいる長期旅行者だった
早速ディッキーと会うと彼は「その4つの会社以外にもう一つ別の会社も知ってるよ」と言ってきた
ただし小さな船で2泊3日の船旅になるよ?っと念押しされた
その会社というのは San Blas Frontera という会社
サンブラス諸島を越えて行く国境って事かな
San Blas Fronteraという会社はサンブラス諸島に浮かぶ島に時折立ち寄って休憩しながらコロンビアとの国境を目指し、更にはKUNAという旅行者が個人で行けないような特殊な諸島のエリアにも入るらしい
そしてSan Blas Fronteraはコロンビアのカプルガナの手前のSapzurro(サプスロ)まで250ドルで行ってくれる
8年ほど前にパナマからコロンビアに船で渡った人の情報ではその頃でも150ドルぐらいかかったらしい
8年も月日が流れた状態で250ドルならそこまで高くなってない印象だ
なんせ貨物船でも乗せてもらうのに200ドルぐらいかかるらしいから
船着場のカルティまでまずはジープで行くのでそのジープ台のチャーターが一人当たり30ドル
250ドル+30ドル=計280ドルだ
300ドル以内なら全然予算内
San Blas Fronteraのおおまかなルートは
Panama city(パナマシティ) → Carti(カルティ) → Puerto Obaldia(プエルトオバルディア) →Sapzurro(サプスロ)
というもの
これに休憩する小島や寝泊まりする港町が含まれるって感じ
Puerto Obaldia(プエルトオバルディア)はこの船旅で目指すコロンビアとの国境の小さな港町
国境を越えてコロンビアに入りSapzurro(サプスロ)まで行けばそこからまたCapurgana(カプルガナ)までの船はあるので個人で移動できる
僕はすでにパナマ運河も見に行ったのでこれ以上パナマシティに別に長居する用事はない
もし明日にでも船が出るんだったら早速明日の船にでも乗ってしまおう
ところがディッキーにこの船は次いつ出るの?っと聞くと「次は月曜日だよ」とちょっとショックな返事が返ってきた
今日は火曜日 船は昨日出てたのだ
ということは僕は約1週間パナマシティで次の船を待たなければならない
このパナマシティで1週間か・・時間を持て余しそうだ
こればっかりはタイミング
どうしようもないよね
ディッキーにこの船に乗ることを伝え船の会社の人に連絡を入れてもらって予約を入れた
お金は後日ディッキーに払うことになる
ディッキーと WhatsAppを交換してルナキャッスルを出た
カフェで休憩してから宿の受付にオススメされた旧市街で料理が美味しいと言われているレストランに行ってみた
Nomada Eateryというお店
宿の人にそれほど高くないから行ってみたらと言われてクーポン券もらったので来てみたんだけどまあまあ値段します
場所はさっき来たゲストハウス、ルナキャッスルの隣
中米で何回か見た鳥のスープとタイ料理のパッタイ
鳥スープの横についてるご飯はスープの中に入れて食べる
これ全部で1000円くらい
あまり安いとは思えない
パナマは中米ではコスタリカに次で物価の高い国だ
外で毎回食べていると結構いつのまにか値段いってる事が多い
夜宿に戻るといつものメンバーといつものごった返した部屋
気のいいコロンビア人のインディアンのオジサンがニコニコ話しかけてくる
隣りのベッドのエルサルバドル人の詐欺師が僕をカモろうとビットコインの話を持ちかけてくる
個室に泊まってるキューバ人の旅行者にクレジットカードを貸してくれと無茶苦茶を言われる
相変わらず殺伐とした安宿だ
一人になりたくてベランダに出てみた
音楽をガンガンにかけた改造された移動式のバーが欧米人観光客を乗せて旧市街を走る
旧市街の夜は意外と音楽があちこちでガンガンかかっている欧米人が喜びそうな雰囲気を醸し出している
旧市街なんてどこでも静かな佇まいの方が様になるのに観光客を呼ぶためなら街の景観や空気まで変えてしまうのか
少し残念なパナマの旧市街を見ながらこれから一週間どう過ごそうかを考えていた