2020年3月13日
夜が明けたばかりの朝5時過ぎ
朝日が顔を出し僕らが浮かぶ大西洋を照らしだした
ウルグアイで2日過ごした僕は船に乗ってブエノスアイレスに戻ってきた
まだ早朝だが今日はかつてマラドーナがプレーしていたボカ・ジュニアーズと言うサッカーのクラブチームのスタジアムと近くの街を見て回りたいと思う
ボカジュニアーズのクラブチームのホームスタジアムがあるところは文字どおりボカ地区というところになる
ボカ地区は治安が良くないとよく噂されてるが、自分が良くないというよりは地元の人達が住んでる住宅街の中という感じ
落書きなどは多いけどこの様子じゃ朝や昼など暗くなる前なら何の問題もないだろ
小学校に登校する地元の子供たちとすれ違いながらボカ地区を奥へと歩いて行くと目の前に チームカラーの青と黄色を基調とした大きなスタジアムが見えてきた
あれはLa Bombonera(ラ・ボンボネーラ)というボカ・ジュニアーズのホームスタジアムだ
因みにLa Bombonera(ラ・ボンボネーラ)とは「チョコレートの入った箱」という意味
上から見たらお菓子の入った缶とか箱の形に似てるんですかね?
La Bombonera(ラ・ボンボネーラ)の場所はこちら
エンブレムのCABJの文字は「Club Atlético Boca Juniors」の略
早朝だったから中には入れなかったけど僕にとって南米でブラジルとウルグアイに続いて3つ目のスタジアムだ
ボカ・ジュニアーズの試合のチケットはバルセロナと同じでソシオ制(会員制)になっている
一般客よりクラブチームのファンクラブに入ってるソシオにまずチケットを買う権利があるのだ
そしてボカ・ジュニアーズは熱狂的なファンが多数いるクラブチーム
その為、ボカ・ジュニアーズの試合のチケットはまず普通の人には行き渡らない
一般の観光客がボカ・ジュニアーズの試合を見るためにチケットを手に入れる方法は基本ダフ屋から買うしかない
ダフ屋も外国人観光客に売るとなるとそれなりの高額で売ってくるが、問題は金額よりもダフ屋から買うまでのハードルの高さ
試合当日は会場周辺を警察が警備しているので、ダフ屋は当日スタジアムの周辺に立ってないのだ
試合当日までに事前にダフ屋に通じる人を見つけて電話や WhatsAppなどで連絡を取り 、ダフ屋の指定するボカ地区の古ぼけたバーの中などでチケットと金のやり取りをする
そこでちょっとボラれた金額でようやくチケットを手に入れられるのだ
これを自分一人でこなそうと思うとそれなりにスペイン語が堪能でないと難しい
なので地元の人に協力してもらうのが一番だと思うが、その場合ダフ屋が提示してくる金額にはその間に入ってもらった協力者へのキックバックも含まれてると思うのでさらに少し高くなるだろう
そして次の問題点は試合当日の夜スタジアムに入場する時
入場ゲートでチケットと身分証明書を確認される
その時に当然外国人観光客なので入場ゲートにいるスタッフから「外国人観光客がどうやってこのチケットを手に入れたんだ?」と疑われる
これはもう9割方聞かれると思っておいてください
向こうもなんとなく分かってるので「ダフ屋から買ったんだろ」と言ってくる
でもそこでダフ屋から買ったということは絶対に言ってはいけない
ダフ屋からの転売という違法行為をスタジアムではかなり厳しく取り締まっているので、ダフ屋から買ったことがバレたらチケットを取り上げられて追い返されます
なので絶対にダフ屋から買ったとは言わない事
これはバーの中でチケットと金を取引する時にダフ屋から何度も念を押して言われます
一番良いのは「アルゼンチンに住む親戚に会いに来て、親戚が試合のチケットをプレゼントしてくれた」と言う事です
もちろんこれもスペイン語で話さないといけないので事前に予習が必要です
僕はこの方法でスタジアム内に無事に入った日本人の知り合いが数人います
ボカジュニアーズの試合のチケットを手に入れるのはそこそこハードルが高いので、早めにブエノスアイレスに着いて協力者を探し、事前にチケットを入手して試合当日の入場に備えましょう
ラ・ボンボネーラの南側には壁やシャッターなどにマラドーナの絵が書かれている町がある
マラドーナはボカジュニアーズの伝説的な英雄
最近ではカルロス・テベスも在籍してるので彼もちょっと英雄的な扱いはされている
これはアルゼンチンがワールドカップで優勝したときの映像を描いたもの
このマラドーナの肖像画が描かれてる辺りをカミニート地区と呼ぶ
カミニートは完全にボカ・ジュニアーズとマラドーナの町だ
閉まってるシャッターもボカ・ジュニアーズのカラー
カミニートにはフットサルコートもある
サッカーファンならブエノスアイレスに来たらボカのファンではなくてもここには一度足を運んでみてほしいな
カラフルに彩られたサッカーファンの町カミニート
昼間や夕方にはアルゼンチンタンゴが流れ、音楽とダンスを楽しむ人で溢れかえる
しかもこの町の建物の多くがリサイクルの素材を使って建てた建物
この町の見た目の古さはそんなところからも来てるのだ
朝ようやく開いたいくつかのカフェで朝食をとる
この辺のカフェの朝食はコーヒーにパンを3つ選んで付けれるというスタイル
ボカジュニアーズのスタジアムとカミニートの町に満足して、次は市バスに乗ってブエノスアイレスで一番有名な本屋へと向かう
バスの中から公園に大きなBAの文字が見えた
これはもちろんこの街Buenos Airesの頭文字を取ったサイン
このあたりはブエノスアイレスの中心地だ
ブエノスアイレスは西洋風の石造りの建物が多い事から「南米のパリ」とも呼ばれている
昔先住民を排除しヨーロッパからの移民を積極的に受け入れた国
そのためかアルゼンチンは他の南米諸国に比べると白人系が圧倒的に多い
僕はどちらかと言うと元々のその国の文化が見て取れる建造物が好きだけど、こういう街並みもこの国の歴史を返り見る上では重要だよな
で、次の目的地につきました
El Ateneo(エル・アテネオ)という世界で2番目に美しい本屋
世界で2番目に美しい本屋ってポルトガルにポルトでも行ったような・・(笑)
El Ateneo(エル・アテネオ)の場所はこちら
2008年にイギリスのガーディアン紙で「世界で2番目に美しい本屋」として選ばれたのをきっかけに今では世界中から多くの旅行者が訪れる本屋となった
中の造りから見てここは元はオペラハウスか何かの劇場だったんじゃないだろうか?
気になって近くのスタッフに聞いてみたところ、やはり昔はタンゴショーなどが多く行われる劇場だったようだ
劇場から映画館へ変貌を遂げ、その後映画館から今のこの本屋に変わったらしい
ステージだった場所は今では観光客が休憩を取るカフェになっている
パノラマで2枚撮影
2階と3階にも上がれるので上からも本屋を眺めてみた
ポルトガルで見た本屋よりもこっちの方が空間も広くて豪勢でいいですね
この世界一周の旅の中で「世界で◯番目に美しい本屋」とか「世界で◯番目に美しい図書館」と言われてる場所に数回足を運んだが正直どれも微妙だった
でもここに来て初めてまともに空間の広さといい、綺麗さといい世界で2番目って言われても納得のいく本屋に来れたかも
夕方僕が泊まってたホステルにバックパックを抱えた日本人観光客がやってきた
彼はパラグアイのイグアス移住の民宿小林で一緒だったジュンペイ君
彼も2日前にアルゼンチンに到着していて連絡をくれてたので今日は一緒に夕食を食べに行こうと約束してたのだ
そしてジュンペイ君とホステルのロビーで今後のルートを話し合ってるところにまた久々の顔ぶれがやって来た
彼らは同じくパラグアイの民宿小林で一緒だった夫婦で世界一周をされているけんごうサンと涼子さん
僕とジュンペイ君が今日会って夕食に行くことを話したら、お二人もちょうどアルゼンチンに到着する日だから合流したいと言ってくれたのだ
という訳でせっかくなので4人でアルゼンチンステーキを食べに行く事にした
実は最初僕がパラグアイからアルゼンチンについた日の夜にアルゼンチンステーキの美味しいレストランを3〜4軒調べていたのだ
実際にその中で宿に近いお店を2軒ほど見に行ったんだけど、とてもじゃないけど一人で入る雰囲気ではなかった
今日は4人だし、 以前見に行かなかった観光客だけでなく地元民からも人気でいっぱいになるというレストランに行ってみることにした
やって来たのはここ
Las Cabras(ラス カブラス)というお店
観光客&地元民から人気のステーキ店 Las Cabras(ラス カブラス) の場所はここ
僕の泊まってた宿から歩いて15分ぐらいでした
まだ空いてるうちに来れてよかった
僕らが目をつけていた料理はメニュー表の中の赤線で囲ってあるやつ
Gran Bife Las Cabrasという人気だと聞いていたメニュー
727アルゼンチンペソ(約1200円)
これを人数分の4人前頼もうとした時だった
注文を聞きに来たウェイターの女性が「その料理とても大きいわよ。2人でひとつ食べる感じになると思うから4人だったら2つ注文すれば十分よ」と教えてくれた
とりあえずどれぐらいの大きさが分からないので言われた通りに2つだけ注文する
ひとつ727アルゼンチンペソ(約1200円)の料理を2人で食べるから一人当たり600円くらい?
ステーキだからもっと高いと思っていたけど嬉しい誤算の安さ
2人はビール、お酒の飲めない僕と涼子サンはレモネードを注文してまずはみんなで再会を祝って乾杯
お店の人がつけてくれたキャンドルライトの明かりが揺れるテーブルに運ばれたきた料理がこちら
これ大き伝わるかなぁ
料理が出てきた瞬間、確かにこれはウェイターの女性も4人前注文するのを止めるはずだわと思ってしまう納得のでかさ
これ一人でワンプレート食べるのはさすがにきついものがあると思う
ヤバイ 正真正銘のアルゼンチンステーキが肉以外の料理もついてきて一人600円
飲み物も頼んでいるけどそれでも一人計700円ぐらい
肉も周りの料理も美味くてもう最高すぎ
今書いていてももう1回食べたいわ
こんな値段で十分満足のいく料理をお腹いっぱい食べれた
みんなとも再会できたし最高の夜だな
僕らが会計を済ませて帰ろうとする頃には表のテラス席はもう満席になっていた
僕らも来るのがあと1時間遅かったら店内の空いてる席かヘタをすれば少し待たなければいけなかったかもしれない
4人で僕が泊まってたホテルに戻った後、けんごうサンと涼子サンに別れを告げて僕とジュンペイ君はこのままブエノスアイレスには泊まらず空港へ
僕とジュンペイ君はこれからアルゼンチンのパタゴニアに向かう
本当は陸路で行きたかったけど3月24日のウユニ塩湖の新月に間に合うように移動し行かなければならなかったのでここはおとなしく飛行機を使うことにした
空港内の免税店で僕が持ってる盗難防止バッグ XD Design社のBobby(ボビー)を見つけた
最近は空港でもよく見かけるようになったようなこれ
僕はこの盗難防止バッグBobby(ボビー)を 世界一周中に企業様から是非使って下さいと頂いたのだ
盗難防止バッグBobby(ボビー)を頂いた時の記事はこちら
実際に使ってみて最強の盗難防止バックだと思うので海外に行かれる方は是非!
搭乗ゲートのカフェでジュンペイ君とゆっくりしてからついにパタゴニアに向かう機内へ
飛び立った機内の窓からガスがかったブエノスアイレスの街の夜景を見る
このまま一眠りすれば明日の朝には南米の秘境パタゴニアだ