2018年12月25日
ミュンヘン到着!!
クリスマスのプレゼントみたいにリボンをかけられたライトアップのこれ、バイエルンミュンヘンのホームスタジアムのアリアンツアリーナです
クリスマス当日の25日、ニュルンベルクからミュンヘンに移動して来ました
ミュンヘンはドイツ第3の都市でそこそこ大きい街なので夜に到着しても何ら問題ないと思い遅めの到着のバスを選んでいた
ただ駅構内や駅周辺は思ったより荒んでますな・・・
ドラッグやってそのままグッタリしてるような連中だらけだ
駅前の道には沢山の浮浪者
僕も今日は彼らの様にどこかで野宿するんだけどね
でもミュンヘンの街の最初の印象はちょっと思ってたものと違い意外だったな
その後、グーグルマップで目をつけていた野宿できそうな川沿いの細長い公園みたいな所に向かったんだけど実際にはかなり暗くて森の中ってイメージで殺されてそのまま川に流されても文句言えなさそうな場所だったので却下
そのまま別の場所を探しながら初めての街を人気のない方へと彷徨い歩く
川沿いを北上して天使の銅像が飾ってある場所を見つけた
後から調べたらFriedensengel(平和の天使)って場所だった
天使の像の下にマットを敷いて寝袋を取り出した
時刻は深夜1時過ぎ 川沿いだからかこの夜は尋常じゃなく寒かった
それもそのはず
バスでミュンヘンに到着した後に取ったスクリーンショットの温度がこれだ
今はマイナス3度かそれ以上だろうか
寝袋に包まっていてもマットを通して下の地面の冷たさが伝わってくるほどだった
このモンベルの寝袋は一応0度だったかマイナス5度までだったか忘れたけどそんぐらいまでの温度には耐えて寝れるはずだ
でも今までのドイツでの野宿にないくらいの寒さだった
それでもダウンジャケットのまま寝袋の中でなんとかウトウト出来始めた夜中、突然寝袋の頭のあたりをガザガザと触れる音と感覚で目が覚めた
確実に誰か人が僕の寝袋の頭のあたりを弄っている
マジか、何だこれ!?
怖いというか気味悪い とりあえず寝袋からすぐ出ないと
でも頭には寝袋のフードを目の辺りまで被ってるし、腕までスッポリ寝袋の中なので中からファスナーを下げて上半身を出すのに思った以上に時間がかかってしまった
そして僕が寝袋から上半身を出して周囲を確認した時にはもう僕に触れていた人は銅像の角を曲がって行ってて視界から消えていた
一体何だったんだ・・・
そして誰だったんだ 何で寝袋の顔や頭のあたりを触ってたんだ??
何か盗まれてないかな・・頭になにか塗りたくられたんだろうか?
そうして何か付けられたのかと思ってふと寝袋の頭のフードの部分を見た
そこには10ユーロ札が挟まっていた
きっとこのクリスマスの夜にこんな川沿いの銅像の横で寝てる僕を浮浪者と思ったのか、とにかく不憫に思ったのだろう
誰かが僕の寝袋に10ユーロを入れてくれたのだ
なんて優しさなんだよドイツ人は
僕がもらったのはただの10ユーロじゃない 人の暖かさだ
思わず一人で涙ぐんでしまった
姿も見えなかったし僕はお礼も言えなかった
普段、僕は乞食じゃないから人からの優しさや小さな助けはいただいてもお金という施しは受けない事にしている
でももう姿を消して追う事が出来なくなった今、優しい誰かからの10ユーロはサンタからのクリスマスプレゼントだと思うことにした
もしくは僕の頭上の天使の像が与えてくれた小さな奇跡なのかも
もう一度寝袋に潜りながら声にならないような小さな声で呟いた
メリークリスマスと